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肌のたるみの改善方法と予防対策

更新日:2018/01/29 公開日:2013/02/20

シミ、シワに加えて年齢を重ねるとともに気になるのが「肌のたるみ」です。鏡の前で、下がってしまった肌を見ながら深いため息をつく方も多いでしょう。たるんでしまう前に日常生活のなかで予防を心がけたり、サプリメントやエクササイズなどの改善方法をとり入れたりして、少しでも若々しい肌をキープしましょう。

肌のたるみの原因

肌のたるみは、ワイヤーバッグに荷物を入れたときにビヨンと下に伸びてしまう、まさにあの状態です。なぜ、たるみは起こるのでしょうか。

皮膚は、表皮・真皮・皮下組織の3層からできており、その下に脂肪組織と筋肉があります。若い人の肌は、みずみずしく弾力がありますが、これは皮膚の内部で細胞分裂が盛んに行われ、新陳代謝をくりかえすことで、柔軟性・弾力性のある肌が保たれているからです。しかし、それも20歳を過ぎた頃から、その働きが衰え始め、徐々に柔軟性が失われていきます。たるみを考えるときは、皮膚そのものが伸びてしまう「皮膚たるみ」と皮膚を骨や筋膜につなぎ留める顔面靭帯が伸びるためシルエットが崩れ深いしわが寄る「靭帯たるみ」に分けて考える必要があります。

真皮を支える役割を果たす線維成分であるコラーゲンとエラスチンが緩んでしまうのが「皮膚たるみ」の主な原因です。タンパク質からできていて、真皮の75%をしめ、真皮を支える役割を果たすコラーゲン線維を鉄骨と例えるならば、そのコラーゲン線維のジョイント部分がエラスチンです。どちらも年齢とともに減少し、切れたり、細くなったりするため真皮を支えられなくなるのです。

コラーゲンとエラスチンは、赤ちゃんの頃は竹かごのように目がつまった状態ですが、年を重ねるとエラスチンが切れてコラーゲンが伸びてしまい、肌がたるんでしまうと考えればよいでしょう。

この2つの線維を破壊する主な原因に、紫外線があげられます。これを「日光変性」といいます。紫外線を浴びることにより、皮膚にシワができやすくなり、たるみが起こります。一度、たるんでしまった肌はなかなか元には戻りません。女優やバレリーナなど、子供のときから日に焼いていない生活をしている方の肌年齢が若いのは、紫外線を浴びていないからだと考えられます。また、サーファーや登山家でも、日に焼いていない部分はびっくりするほど肌理の細かい肌であることがあります。

一方「靭帯たるみ」の方は、加齢や喫煙、食事、強いマッサージなどによって靭帯が伸びることで、皮膚と脂肪が下方向に下がり、輪郭の崩れと深いシワが生じます。

毎日の生活で肌のたるみを予防・改善するには

肌のたるみは、シワやほうれい線の元にもなります。毎日の生活のなかで肌のたるみを予防・改善するにはどうしたらよいのでしょうか。日常生活で気をつけたいポイントに、以下があげられます。

  • 紫外線対策
  • 保湿中心のスキンケア
  • バランスのよい食事
  • 禁煙
  • 良質な睡眠
  • 正しい姿勢を保つ

アンチエイジングという意味では、紫外線を防ぐことが一番です。その他に、タバコを吸わない、コラーゲンやエラスチンなど肌の構成要素を衰えさせないように栄養をきちんと摂る、それから十分な睡眠が大切です。それぞれ細かく見ていきましょう。

紫外線対策

肌は前述のとおり、コラーゲンとエラスチンという2つの線維によって維持されていますが、紫外線を浴びることにより、これらを作り出す「線維芽細胞」という細胞にダメージを与えています。特に、紫外線A波(UV-A)は冬でも曇りの日でも一年中降り注ぎ、窓ガラスも透過して真皮層にまで届いています。そのため、一年を通して日焼け止めやUVカット効果のある化粧下地・ファンデーションなどを使用することが大切です。

保湿中心のスキンケア

紫外線対策と同時に欠かせないのが、保湿ケアです。肌は紫外線や日中の温度変化により乾燥しやすい状態になっています。乾燥が進むと真皮まで水分が不足し、肌のたるみを招いたり、乾燥した小じわやほうれい線を目立たせたりするおそれがあります。

普段から保湿力の高い化粧品を使用し、角質層にうるおいをたっぷり補給しましょう。また、洗浄力の高いクレンジング剤でゴシゴシとメイクを落としたり過度な洗顔は、保湿に欠かせない皮脂膜や角質層の保湿成分を洗い流してしまったり、角質層を傷めたりして乾燥につながるため気をつけましょう。

保湿化粧品の選び方
肌のうるおいは、角質層にある細胞間脂質(セラミドなど)80%、天然保湿因子18%、皮脂2%によって守られています。保湿能力の8割を占めている細胞間脂質の主な成分であるセラミドや、細胞間脂質を増やす働きを持つ成分を含んだ化粧品を選ぶとよいでしょう。

セラミドは脂質なので、美容液やクリームなどで補うのがおすすめです。

※詳しくは、『「肌力」を高める保湿化粧品の正しい選び方』をご覧ください。

バランスのよい食事

食生活のバランスが悪いと、細胞芽細胞に十分な栄養が行き渡らず、肌のハリが失われてしまいます。下記のようなアンチエイジングによいとされる栄養素を中心に、さまざま栄養素をバランスよく摂取することが大切です。

大豆イソフラボン
女性ホルモンの「エストロゲン」に似た働きをする大豆イソフラボンは、納豆や豆腐、きな粉など大豆食品に多く含まれています。ホルモンバランスを整え、肌のハリ・ツヤを高めてくれる効果が期待できます。
アミノ酸
肌のハリを支えているコラーゲンを作り出す材料となるアミノ酸には、さまざまな種類があります。特に、アスパラガスや大豆もやしに多く含まれているアスパラギン酸や、牛乳や大豆に含まれているセリン、豚肉や動物性のゼラチン質のもととなっているプロリンなどがおすすめです。
ビタミンやミネラル
コラーゲンは、食品からも摂取できますが、一度アミノ酸に分解されたのち、体内で再び合成されます。コラーゲンの合成には、ビタミンやミネラルが不可欠ですので、それらの成分も積極的に摂取するようにしましょう。
ポリフェノール
細胞の酸化を防ぐ抗酸化物質、ポリフェノールの摂取も意識しましょう。ポリフェノールを多く含む食品には、緑茶やそば、玉ねぎ、なす、赤ワインなどがあります。

禁煙

喫煙によってタールやニコチンなどの有害物質が体内に入ると、身体はそれらに抵抗するために、活性酸素を過剰に発生させます。この活性酸素が細胞を酸化させ、肌の老化を早めてしまいます。コラーゲンの生成も阻害されるため、肌はハリを失い、たるみやシワがますます増えてしまうのです。

また、ニコチンには血管を収縮させる作用があり、血流を滞らせて肌のターンオーバーを遅らせます。このようにタバコは肌にさまざまな悪影響を及ぼすため、少しずつでも禁煙習慣を身につけることが大切です。

良質な睡眠

毎日の睡眠は疲労回復のために必要なだけでなく、新しい肌へと生まれ変わるターンオーバー(新陳代謝)のためにも大切です。新陳代謝がもっとも活発に行われるのは、夜、寝ている間で、このとき肌のコラーゲンが活発に合成され、血流量が増えて影響が身体のすみずみまで送られ、肌の回復を促します。質のよい睡眠を取れていないと、ターンオーバーのリズムが乱れて、くすみやシワ、乾燥などの肌トラブルを引き起こします。

眠りの質を決めるのは「眠り始めの最初の3時間」だといわれています。この3時間をぐっすり深く眠るためにも、食事は3時間前にすませ、入浴で身体を温めておきましょう。寝室は照明を落とし、肌触りのよいパジャマを着たり、パソコンやスマートフォンのブルーライトをカットしたりするなど、自然な眠りに入れるよう工夫することが大切です。

正しい姿勢を保つ

普段から猫背ぎみの人や、スマートフォンの使いすぎで視線が下を向くことが多いと、ほうれい線が目立ちやすくなる傾向があります。仕事で長時間パソコンに向かう人は、定期的にストレッチを行うなどして全身の血流を促すとともに、日頃から正しい姿勢を意識しましょう。また、横を向いたり、うつ伏せで眠る習慣のある人は、なるべく仰向けで寝るように心がけましょう。

肌のたるみの改善ケア

日常の予防策とともに、行いたいのがエクササイズやマッサージなどのたるみ改善ケアです。また、食事から補いきれない栄養素は、サプリメントで補うのもよいでしょう。

エクササイズによる対策

表情筋の衰えもたるみにつながるため、顔の表情筋を鍛えることが大切です。トレーニング方法は、大きな口を開けて「あ・え・い・お・う」と発音します。さらに、口を発音した状態で5秒前後そのままにするのがポイントです。朝と晩など、毎日定期的に行ってみましょう。また、よく話し、よく笑う方は大頬筋が鍛えられるのでたるみにくいようです。

表情筋エクササイズ

  1. まずは顔の筋肉をほぐし、鼻のあたりに筋肉が集まるように意識し、5秒間キープ
  2. 自然に戻し、顔全体に筋肉を広げるように口を大きく開け、5秒間キープ
  3. 目をそっと閉じたのち、ぎゅっと力を入れて5秒間。その後、ぱっと大きく見開き、眉を持ち上げる
  4. あごを上げて天井を見上げ、舌を出して上に向けて伸ばして、5秒間キープ
  5. 口を大きく動かしながら、「あ・え・い・お・う」と発音する
  6. 口角と頬を上げながら、口を横に大きく広げて5秒間キープしたあと、今度は口を縦に伸ばして5秒間キープ
  7. 頬をふくらませて5秒間キープしたあと、口をすぼめて頬をへこませる
  8. 最後に笑顔を作るように口角を上げて5秒間キープしてから、自然に元に戻す

表情筋を鍛えることはたるみに効果が期待でき、表情が豊かになるでしょう。また、表情筋の周りの活性化や新陳代謝を促し、真皮の成分であるコラーゲン・エラスチン・ヒアルロン酸を作り出す線維芽細胞にも働きかけます。

箸を使ったエクササイズ

箸を使ったフェイササイズもおすすめです。最初は顔がこわばるかもしれませんが、慣れるとスムーズに表情を作れるようになります。

  1. 箸をくわえ、上下の唇をつけたまま、唇を横に引く
  2. そのまま5秒間キープ
  3. 唇をつけたまま、口角だけを「にっ」と上げて微笑み、5秒間キープ
  4. 最後に口角を上げて、歯を見せて笑う

箸以外にも、表情筋をトレーニングできるグッズが多数販売されています。口にくわえてゆらゆら揺らせるプレートや、口を縮めたり開いたりするマウスピースなど、さまざまなグッズがトレーニングに役立つかもしれません。

マッサージによる対策

顔に余分に蓄えられてしまった水分や老廃物を排出し、むくみを防ぐリンパマッサージもおすすめです。表情筋エクササイズと合わせて行いましょう。ただし、強い力でマッサージすると、摩擦による刺激で真皮層が劣化し、たるみやシワを悪化させてしまう可能性もあります。あくまでもリンパを流す、やさしい力で行うことが大切です。

水分を流すリンパマッサージ
  1. 肌のすべりをよくするためにクリームやジェルをたっぷり手に取り、顔に塗り広げる
  2. 目の周りや頬、口の周り、おでこなどを左右対称にやさしくマッサージ
  3. 水分を耳の前から流すイメージで、耳の前から首筋、鎖骨へとマッサージする

サプリメント

店頭にはさまざまな「コラーゲン入りドリンク」も出回っていますが、前述のとおりコラーゲンは体内で一度アミノ酸に分解されてから再吸収されます。そのため、コラーゲンを口から直接摂取してもすべて皮膚に行き着くことはありません。

とはいえ、肌の元となる成分であることは確かですので、巡りめぐって肌に行き着くということは考えられます。ドリンクを飲むと肌がプルっとした感じがしたり、肌にハリが出たように感じたりするのは、栄養が全体的に行き渡ったということだと考えられます。

最近は、野菜の栄養素も落ちてきていますから、食事だけではどうしても不十分になりがちです。足りない分は、サプリメントで積極的に補いましょう。特に、アミノ酸不足になると、顔がシワシワになるため、タンパク質は絶対摂取するようにしてください。また、必須栄養素であるマルチビタミンミネラルも不足しないようにしましょう。

クリニックでの肌のたるみ治療

クリニックにおける肌のたるみへのアプローチは、レーザー、超音波、高周波、光などを利用した照射機器を使用する治療法がポピュラーです。伸びてしまったコラーゲンを収縮させたり、増殖させるには、レーザーなどによる熱(ウルセラ、タイタン、サーマクールなど)が有効です。特に熱を加える方法は肌の表面をやけどさせないで、真皮に熱を加え、コラーゲンをギュっと収縮させ、さらに新しいコラーゲンが生み出されるので効果が実感しやすくなっています。この様な変化を、リモデリングといいますが、コラーゲンの構造自体が変わり、太い鉄筋が入るかのように耐震補強するようなイメージです。

クリニックのたるみ治療には、上記のほか、筋膜や糸を埋め込んで皮膚を引き上げるスレッドリフトや、ヒアルロン酸・ボトックスなどの注射治療があります。

※詳しくは、『クリニックでのたるみ治療』をご覧ください。

目元のたるみの改善方法

顔のなかでも、目元のたるみは特に気になるものです。下瞼(したまぶた)のたるみには、クリニックでヒアルロン酸を注入し、靭帯を補強する方法などがあります。最近は、美容医療機器の発達により、劇的に上がるとまでは行かないものの、下瞼・上瞼ともにたるみを解消できるようになりました。

ただ、上瞼のたるみは個人差により、レーザーだけでは効果が出ないことがあります。加齢による眼瞼下垂(がんけんかすい)をともなっている場合が多く、眉の下を切って引き上げる「眉下切開法」という手術などがあります。一般的に、若いうちに手術をすると傷が目立ってしまう場合があるため、ある程度年齢を重ね、目元のしわに手術跡が紛れてしまう50歳以降の方におすすめです。

まとめ

肌のたるみが起こるメカニズムや原因、日常生活での注意点や予防点、自宅やクリニックにおけるたるみの解消法などを見てきました。肌のたるみは以下のようなことから引き起こされます。

  • 加齢によるコラーゲンやエラスチンの緩み
  • 紫外線によるダメージ
  • 睡眠不足やバランスの悪い食事
  • 喫煙
  • 姿勢の悪さ

一度、ダメージを受けてしまった真皮の線維は限度を超えると完全には元には戻りませんが、30歳を超えたら、注射やレーザーなどの積極的な刺激を加えるなど、たるみの進行を遅らせ、引き締めることは可能です。そして、バランスのとれた生活習慣やエクササイズによって、たるませない努力をするとよいでしょう。

ご自身・ご家庭でいわゆるマッサージや指圧(ツボ押し)などをする際の注意点

  1. 1.マッサージや指圧などは身体に影響を及ぼす行為です。ご自身・ご家庭で行う場合は、部位の把握や力の加減が難しく、身体への影響には個人差があります。
  2. 2.病気やケガ、痛みがある場合は、マッサージや指圧などをするまえに医師の診断やアドバイスを受けましょう。
  3. 3.食後、飲酒時、妊娠中など、普段と異なる体調の際は、自己判断によるマッサージや指圧などは避けましょう。
  4. 4.マッサージや指圧などをしたことで体調が悪くなったり、痛みなどが出た場合は、すぐに医師に相談しましょう。また、症状が改善しなかったり悪化したりするようなら、医療機関を受診しましょう。

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