美容・健康の悩みを少しでも解消し、前向きな毎日を提供する

更新日以降、情報の更新が停止しております。
内容が最新ではない可能性がございますので予めご了承ください。

頭皮のフケやかゆみの原因と対策・おすすめのシャンプー方法

更新日:2018.01.16
公開日:2013.03.28
ドクター画像
この記事の監修者
くみこアレルギークリニック 院長 向田公美子

ちゃんと洗っているのに、なぜフケが出るのか?季節の変わり目などにフケが出るのはなぜなのか?それは頭皮の機能が低下し、頭皮が乾燥している可能性があります。ドクター監修の記事で、フケとかゆみについて解説します。

毎日シャンプーをしているのに、なぜかかゆい、ということはありませんか?かゆいだけならまだしも、かゆみと同時に、フケで悩む方も多いようです。髪や肩にフケがついていたら、見た人には不潔な印象を与えてしまうので、とても深刻な状況といえます。

実は、かゆみもフケもどちらも、頭皮の機能低下が影響している可能性が考えられます。まずは、フケがどのようなものかを確認し、その原因を解説していきます。

パラパラとはがれ落ちるフケとは何?

フケは、頭皮の角質がはがれ落ちたものです。通常、人間は頭皮だけに限らず、皮膚は全て一定の期間で生まれ変わるターンオーバーという機能が備わっているので、古い角質細胞がはがれ落ちること自体は、おかしな話ではありません。

正常にターンオーバーがなされているときにはがれていく角質細胞は、肉眼ではとらえることができないほど小さなものです。しかし、フケとして目に見えるようになるほど大きな角質細胞がはがれ落ちているのは、正常なターンオーバーができていない証拠なのです。

髪の毛に隠れているせいで見落としがちですが、頭皮も顔と一枚の皮でつながっている皮膚ですから、正常にターンオーバーができなければ、肌トラブルを引き起こすのです。フケが出たら、そこから別の頭皮トラブルに発展する可能性のある警告ともいえるので、たかがフケだと侮ることは危険です。

頭皮のフケの原因とは

肉眼で確認できるフケには、カサカサとした「乾燥性フケ」とベタベタとした「脂性フケ」の2種類があります。発生する原因がそれぞれ異なるため、以下ではそれぞれの原因について解説します。

乾燥性フケ(カサカサしたフケ)

カサカサとした乾燥性フケの原因は、その名の通り頭皮の乾燥です。顔や身体でも、肌が乾燥してカサカサになったりすることがありますが、それと同じく頭皮も乾燥することがあるのです。

では、頭皮はなぜ乾燥するのでしょうか。それには、3種類の原因が考えられます。

  • 皮脂の分泌量が不足している
  • 正常に分泌された皮脂が必要以上に取り除かれている
  • パーマ液やヘアカラーなどによる接触性皮膚炎

皮脂というと肌トラブルのもとになるといった悪いイメージが先行しがちですが、実は皮脂は肌にとって必要なものです。肌の一番表面にある角質層を、紫外線をはじめとした身体の外から受ける刺激から守ってくれているのです。

皮脂の分泌量の減少は、栄養バランスの偏った食事やストレス、生活習慣などによって起こります。また、必要以上に頭皮の皮脂を取り除く行為として、髪の洗いすぎや皮脂を取り除きすぎるシャンプーの使用などがあげられます。

脂性フケ(ベタベタしたフケ)

ベタベタとした脂性フケは、主に「脂漏性皮膚炎(しろうせいひふえん)」という病気の症状です。脂漏性皮膚炎の原因は、過剰な皮脂をエサに増殖した「マラセチア」というカビです。マラセチアはどのような人の頭皮にも住み着いている常在菌の一種で、脂を栄養にしています。マラセチアの分泌するリパーゼという酵素には、脂質を脂肪酸へ分解する働きがありますが、この脂肪酸が皮膚の炎症を招くのです。

つまり、皮脂の分泌が過剰になるとそれをエサにマラセチアが増殖し、皮脂を脂肪酸に変えて炎症を起こすため、脂漏性皮膚炎になるということです。

皮脂の分泌量が増える原因は数多くあげられます。

  • 季節(夏など暑い時期)
  • 食事(ビタミンB群や亜鉛の結合、糖質・脂質の過剰摂取)
  • ストレスや生活習慣(ホルモンバランスの乱れ)
  • 洗髪(頻度が少ない、皮脂を取りきれない洗い方、皮脂を取りすぎる洗い方など)
  • 洗髪後のケア(湿った状態が続くとマラセチアの増殖を招く)

乾燥性フケでもいえることですが、自分に合っていない洗髪方法や洗髪回数、栄養バランスの乱れた食事、ストレスや生活習慣の乱れがあれば見直すことをおすすめします。

では、フケとも関連の深い頭皮のかゆみはどのような原因で起こるのでしょうか。一旦フケから離れ、頭皮のかゆみについて解説します。

頭皮のかゆみの原因とは

かゆみの原因はどのようなものがあるのでしょうか。

頭皮の乾燥は間違った髪の洗い方が原因

一番にあげられるのは、頭皮の乾燥です。頭皮が乾燥する原因としては、髪の洗いすぎや、間違った洗い方で、頭皮にとって必要不可欠な皮脂までとってしまっていることがあげられます。

その状態でさらに刺激を与え続ければ、頭皮に傷がつき、化膿してしまうことにもつながり、さらに深刻な状況を引き起こすことにもなりかねませんので、頭皮には適度な水分が必要です。

不潔な頭皮環境

逆に、あまり洗髪をせずにいると、頭皮に余分な皮脂が溜まり、そこに細菌が繁殖して、かゆみを起こすことがあります。また、余分な皮脂は毛穴を塞ぎますので、うまく新陳代謝ができなくなった頭皮はどんどん機能が弱まっていきます。

頭皮の機能が弱まれば、シラミなどの寄生虫による感染症にかかってしまうこともありますので、あまりにかゆみがひどい場合は、そういった可能性も考える必要があるでしょう。

フケやかゆみを解消するおすすめのシャンプーとは

フケや頭皮のかゆみの原因をここまでで解説しました。よく見てみると、いずれも洗髪の方法や回数、シャンプー選びが原因のひとつとしてあげられていることがわかります。頭皮のかゆみやフケの対策として、シャンプー剤や洗髪の方法を見直すことが有効な可能性があるのです。

まずは、シャンプーの選び方について解説しましょう。

シャンプー剤の種類

シャンプー剤は、配合されている洗浄成分によって大きく3種類に分けられます。

高級アルコール系
コストが安く泡立ちもよいため、現在多くのシャンプーで使用されています。洗浄力が非常に高く、皮脂を取り去る力が強力です。ラウレス硫酸Na、ラウリル硫酸Naなどが配合されているシャンプーが高級アルコール系にあたります。
石けん系
石けん素地を界面活性剤として使用しているシャンプーです。高級アルコール系シャンプーよりは弱いものの、皮脂をしっかり取り去ります。
アミノ酸系
上記の2つに比べて洗浄力がマイルドで、頭皮へのダメージが小さくなります。一方で、コストが高く、泡立ちもやや弱めです。グルタミン酸やココイルといった名前の成分が、成分表の前のほうにあればアミノ酸系シャンプーと考えられます。

まずは、手持ちのシャンプー剤がどのタイプのものかをチェックしましょう。パッケージの背面に成分表が記載されているので、そこで配合されている界面活性剤を確認できます。

フケやかゆみを解消する正しいシャンプー方法

シャンプー剤は、誰でもこれを選べばよいといったものはありません。自分の頭皮の状態や体質に合ったシャンプーを選ぶことが大切です。

たとえば、高級アルコール系シャンプーを使っていて乾いた感じのフケやかゆみが出る場合は、洗浄力のマイルドなアミノ酸系のシャンプーに変えてみるのもよいでしょう。また、アミノ酸系のシャンプーを使用していて頭皮のベタつきがなかなか取れないと感じている場合は、石けん系や高級アルコール系といった洗浄力の強いシャンプーを試してみるのも選択肢の1つです。

ただし、シャンプーだけを変えればよいというわけではありません。頭皮をすこやかに保つには、シャンプーの方法や髪の乾かし方も大切です。

次に、正しいシャンプー方法をチェックしてみましょう。

フケを治すシャンプーの正しい洗髪方法

体質に適したシャンプーを使っていても、ゴシゴシと爪を立てて洗ったり、熱いお湯で流したりといった間違った方法でシャンプーをしていては、頭皮トラブルの改善にはつながりません。正しいシャンプーの方法とは、どのような方法なのでしょうか。

正しいシャンプー方法

シャンプーを最大限生かすには、まずお湯で髪をぬらす前から準備を行います。正しいシャンプーの方法を、順をおって解説します。

(1)ブラッシング
お湯で髪を濡らす前にブラッシングし、髪の毛の汚れを浮き上がらせます。
(2)予洗い
お湯で髪と頭皮を洗います。1分ほど時間をかけて行うことでほとんどの汚れは落ち、シャンプーの泡立ちもよくなります。このときのお湯は、38℃くらいのぬるま湯を使いましょう。
(3)シャンプー
シャンプー剤を手のひらにとり、しっかりと泡立ててから頭皮につけます。指の腹を使い、下から上へマッサージするように頭皮を洗います。力が入りすぎるようであれば、親指以外の4本の指で洗うようにしてください。
(4)すすぎ
洗い残しがないよう、2分ほどかけてしっかりとすすぎます。このときのお湯もぬるま湯を使用してください。

タオルドライとドライヤーを使った乾かし方

シャンプーの後は、タオルドライとドライヤーでしっかり乾かします。ドライヤーの熱が髪によくないからと自然乾燥にする方もいるといわれていますが、自然乾燥は濡れている状態の髪はダメージを受けやすいうえに、湿気の高い状態が続くために細菌が繁殖しやすくなります。タオルドライの後はドライヤーをかけ、髪を乾かしましょう。

タオルドライの際の注意点は、地肌をゴシゴシとこすらないことです。シャンプーをするときと同じく、ゴシゴシこすると頭皮に無用なダメージを与えることになります。やさしい力で頭皮のマッサージをするように水分を取り去ってください。

ドライヤーは、髪から20cmほど離し、動かしながら風を当てていきます。乾きにくい根元のほうは、頭を下に下げながら乾かすとよいでしょう。全体的に8割ほど乾いたら、仕上げに冷風を当てて整えるとキューティクルが収縮して髪のツヤも出てきます。

頭皮にもしっかり保湿ケアをして対策を忘れずに

頭皮の乾燥がかゆみやフケの原因となっている場合や、乾燥が原因で頭皮の皮脂分泌が多くなっている場合、頭皮にも保湿ケアを行うとよいでしょう。保湿に使用するローションや化粧水は、皮脂に近い成分の配合された頭皮専用のものを使用しましょう。

かゆい頭皮はまずセルフチェック!何ヶ月も治らない時は皮膚科に相談

頭皮のフケやかゆみの原因には、皮脂の状態が大きく関係しています。皮脂は多すぎても少なすぎても頭皮トラブルにつながる可能性が考えられます。頭皮のフケやかゆみがある場合、まずはセルフケアとして、以下の点を見直してみてください。

  • 髪の洗い方
  • 髪の乾かし方
  • シャンプー剤が合っているか(シャンプー剤を変えてみる)

なお、上記の点を改善してしばらく様子を見てもフケやかゆみが治まらない場合は、皮膚科で相談してみましょう。

オススメ記事

  • 関連するオススメ記事がありません。

スキンケア基礎講座