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疲れ目の原因と効果的なセルフケア方法

更新日:2018.04.02
公開日:2013.03.28
ドクター画像
この記事の監修者
レイ眼科クリニック 院長 松本玲

パソコンやケータイ、スマホなど眼を酷使している現代人は、眼に疲労が溜まっています。肩こりや頭痛の原因にもなる眼の疲れは、マッサージで取ることができます。ここではドクター監修の記事で、眼のマッサージ方法を解説します。

現代人にとって、パソコンは欠かせないもの。デスクワークの多い方にとっては特に、目の疲れや目の霞みはつきものではないでしょうか。

「いくら寝ても、目の下のくまがとれない!」という女性の悲痛な叫びも聞きますが、ひょっとするとそれも、目の疲れが原因かもしれません。ここでは、そんな疲れ目が招かれる原因や、疲れ目によるくまを改善するのにおすすめのケア方法を説明していきましょう。

目が疲れると、どうなるの?

毎日のことだからもう慣れてしまった、などと侮ってはいけません。慢性的に目が疲れている場合、眼精疲労という、病気にかかっている可能性があります。眼精疲労は、目のかすみ、目の充血、目の重たさのなど、目の直接的なトラブルだけでなく、肩こり、頭痛、めまいや吐き気といった、からだにも症状が出てしまうことがあるのです。

身体に症状が出るのは、目の疲れによる不快感が、筋肉を緊張させていることが考えられます。通常であれば、筋肉や細胞が正常なバランスを保つことで目が正常な働きをするものですが、そのどこかが乱れてしまうことで、バランスを崩した目の機能が途端に低下し、めまいや吐き気といったものにも繋がるようなケースがあるのです。

また、目が疲れているということは、すなわち血液のめぐりが悪くなっている証拠なので、その血行不良によって肩こりや頭痛といったものが引き起こされることもあります。

疲れ目を招く原因

さまざまな身体の不調を招く原因にもなる疲れ目ですが、なぜ目が疲れた状態になるのでしょうか。疲れ目の原因には、主に以下の4つがあげられます。

  • パソコンなどのOA機器の使用
  • 節電の影響
  • 目の病気
  • 全身の病気

目の病気だけでなく身体の病気、節電までもが疲れ目につながる可能性を秘めています。どのような関係があるのか、詳しく見ていきましょう。

長時間のパソコン利用

現代人にとって、パソコンやスマートフォンといった情報端末は欠かせないものとなっています。長時間にわたるパソコンやスマートフォンの操作は、ただでさえ目を酷使している状態です。それに加えて、集中して画面を見つめていると、自然とまばたきの回数が減り、目も乾いてくるのです。目の乾きはより疲れ目を招きやすくする要因となります。そのため、会社ではパソコンを使い、行き帰りの電車の中ではスマートフォンをチェックするといったライフスタイルは、とても疲れ目になりやすいライフスタイルと言えるのです。

節電と疲れ目

節電の必要性が注目されている昨今、オフィスの照明を少し減らして節電を心がけている会社も多いといわれています。2011年に行われた調査によると、9割以上の会社で「照明の数を制限している」と回答したそうです。それにともない、38%の方が「疲れ目を感じることが増えた」と回答しています。[1]

部屋の明るさがあまりに暗すぎると、疲れ目を引き起こしやすくなります。疲れ目になりにくい明るさは、300ルクスから1000ルクス程度といわれています。6畳の部屋で40Wの蛍光灯1本、もしくは60W電球が3個くらいの明るさであれば300ルクス程度の明るさになるため、比較的目の疲れにくい部屋の明るさと言えるでしょう。節電はたしかに大切なことですが、部屋の明るさはほどほどを保つことをおすすめします。

目の病気

疲れ目には、前述した生活環境のほか、目の病気がかかわっている場合もあります。近視や乱視、老眼などが進行して見えづらくなると、ピントを合わせるための目の筋肉が緊張することが多くなり、疲れ目を引き起こしやすくなります。コンタクトや眼鏡の度数が合っていない場合も見えにくくなり、目に負担をかけることになります。また、パソコン操作などで瞬きが減ったことで起きるドライアイという病気も、疲れ目や目のゴロゴロとした不快感などを引き起こします。

そのほか、緑内障、白内障、斜視、斜位、眼瞼下垂など、疲れ目の原因となる目の病気はさまざまです。

全身の病気

前述した目の病気に限らず、全身のさまざまな病気によって疲れ目になりやすくなることもあります。風邪(かぜ)やインフルエンザ、自律神経失調症、更年期障害、糖尿病といった、全身の病気にかかっているときは、疲れ目を感じやすい傾向にあります。そのほか、虫歯や歯周病といった口の中の病気、耳や鼻の病気、脳の障害なども疲れ目を引き起こしやすくなる原因です。また、精神的なストレスをため込んでいる場合も、疲れ目が現れやすくなります。

疲れ目を緩和させるためのセルフケア

疲れ目を引き起こす原因は非常に多くあることがわかりました。しかし、疲れ目は日常的なセルフケアである程度緩和させることができると考えられます。セルフケアのポイントをご紹介します。

目を休ませる

目薬で水分を補給してあげることもよいですが、市販の目薬には防腐剤が入っているため、疲れ目の方にとっては刺激が強い場合があります。一度、眼科医に相談してみるのもいいかもしれません。

しかし、このように特別なことをしなくても、遠くの方をぼんやりと見るだけで、目のまわりの筋肉が緩み、目の疲れを和らげることができるのです。日ごろから、つい長時間パソコンの画面ばかり見入ってしまっている方が多いのではないかと思いますが、少し意識して、数分おきに目を離すだけでも、変わることがあるかもしれません。また、まばたきの回数が減っていると感じたら、意識的にまばたきをするのもおすすめです。

また、できればパソコン操作を1時間行ったら10分ほど離れ、目を休めたいものです。その時間に以下のような疲れ目緩和の方法を試すのもよいでしょう。

  • 目を上下左右に動かすストレッチ
  • 目を閉じたり開いたりするストレッチ
  • 手のひらで目の周囲を覆って温める

いずれもすぐにできてコストもかからない方法なのでおすすめです。手のひらで目の周囲を温めるときは、事前に両手をこすり合わせたり、温かいものを握ったりして手のひらを温めてから行うとよいでしょう。

目薬を活用する

目薬で水分を補給してあげることもよいですが、市販の目薬には防腐剤が入っているため、疲れ目の方にとっては刺激が強い場合があります。一度、眼科医に相談してみるのもいいかもしれません。

しかし、このように特別なことをしなくても、遠くの方をぼんやりと見るだけで、目のまわりの筋肉が緩み、目の疲れを和らげることができるのです。日ごろから、つい長時間パソコンの画面ばかり見入ってしまっている方が多いのではないかと思いますが、少し意識して、数分おきに目を離すだけでも、変わることがあるかもしれません。

パソコンを使用する環境を見直す

パソコン作業をする環境によっては、疲れ目が引き起こされやすくなります。そのため、パソコン作業が中心の方は、オフィスの環境を見直すことも疲れ目緩和に効果を期待できます。個人がすぐにできる対策としては、以下のものがあげられます。

椅子の高さ
キーボードやデスクに手を置いたときにひじが直角より少し広く曲がる高さがよいでしょう。また、できれば足もブラブラせず、足の裏全体が床についているのが理想です。
パソコンのモニターの高さ
椅子の高さを合わせたら、モニターの高さも調節してみましょう。モニターの高さは高すぎても低すぎても疲れ目を招きやすいとされています。背筋を伸ばして画面の真ん中を見たときに、わずかに視線が下がるくらいがちょうどよいでしょう。
デスク周りの加湿
目が疲れにくい部屋の湿度は、50%から60%前後といわれています。オフィスの空気が乾燥していると感じる場合は、加湿器を置いてみるとよいでしょう。

目の疲れにきくツボを刺激する

目の周りには、ツボがたくさんあります。眉毛の内側、真ん中、外側、目と鼻の間のくぼみ、目の下。それから眉尻や目尻のあたりにも、いくつかのツボが存在します。細かく覚える必要はありませんが、目の周辺を中指の指の腹で少し押すような感覚で触ってみて、気持ちいいと感じるスポットがあれば、そこを重点的にマッサージしていきましょう。目の周りの筋肉がほぐれるとともに、血液の流れもよくなり、くまを未然に防ぐことができます。

また、目の疲れから、緊張した筋肉は肩こりなども引き起こすことがあります。目のまわりのケアだけでなく、首や肩を回すなどして、上半身の筋肉をほぐしていきましょう。首のうしろにも多くのツボがあるので、マッサージをして刺激をすると、目だけでなく、体の疲れにも効果的です。

まとめ

目がショボショボ、シパシパする疲れ目の原因は、目や身体の病気のほか、パソコンやスマートフォンの長時間使用などの日常のシーンに隠れています。疲れ目を感じるようになったら、今回ご紹介したセルフケア法を試してみてください。

  • パソコン作業時の適度な休憩
  • 目薬の活用
  • パソコンを使用する周りの環境の見直し
  • ツボ押し

お仕事をがんばることはいいことですが、そのように、合間に少しリラックスする時間をつくることが大切です。

 

ご自身・ご家庭でいわゆるマッサージや指圧(ツボ押し)などをする際の注意点

  1. マッサージや指圧などは身体に影響を及ぼす行為です。ご自身・ご家庭で行う場合は、部位の把握や力の加減が難しく、身体への影響には個人差があります。
  2. 病気やケガ、痛みがある場合は、マッサージや指圧などをするまえに医師の診断やアドバイスを受けましょう。
  3. 食後、飲酒時、妊娠中など、普段と異なる体調の際は、自己判断によるマッサージや指圧などは避けましょう。
  4. マッサージや指圧などをしたことで体調が悪くなったり、痛みなどが出た場合は、すぐに医師に相談しましょう。また、症状が改善しなかったり悪化したりするようなら、医療機関を受診しましょう。

参考文献

  1. [1]参天製薬株式会社.”目の情報ポータル” https://www.santen.co.jp/ja/healthcare/eye/selfcheck/eyestrain/index6.jsp

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