赤ちゃんに現れる「乳児湿疹」の正しいケア方法と原因・種類

更新日:2016/12/09

乳児湿疹の種類、症状

乳児湿疹には様々な種類・原因・症状があり、それぞれケア方法が異なります。ここでは、ドクター監修の記事で、乳児湿疹の種類や症状、正しいケア方法について詳しく解説しています。

大人と比べると薄くバリア機能も弱い赤ちゃんの肌は、さまざまな肌トラブルが起こりやすい状態です。中でも、乳児湿疹あるいは乳児アトピーと呼ばれる湿疹にも、さまざまな種類・原因があり、多くの赤ちゃんが一度は経験します。

乳児の湿疹としては、乳児脂漏性湿疹、おむつかぶれ、あせも、アトピー性皮膚炎、食物アレルギーによる湿疹などがあります。生後2週間頃から現れやすくなりますが、多くの場合、1~2歳までには自然治癒します。乳児に現れる湿疹にはさまざまな種類があり、症状からみて素人が判断するのは難しいですから、少し様子を見ても改善しない、悪化するという場合はドクターに相談するのが確実でしょう。

こちらでは、特に多くみられる乳児湿疹の代表的なものを取り上げ、原因やケア方法をご紹介します。

新生児ニキビ

(1)特徴

生後1週間から1か月の間によく見られます。見た感じは思春期ニキビと同じような赤いぶつぶつがほっぺやおでこに現れ、顔全体に広がって顔全体が真っ赤になることもあります。清潔な状態を保っていれば生後1~2か月くらいで自然と鎮静化します。

(2)原因

お母さんからの女性ホルモンの影響で皮脂の分泌の多い新生児では、過剰分泌された皮脂が肌表面や毛穴に溜まってしまうことが多く、これが主な原因と考えられます。他にも、外部からの刺激や汚れによって炎症を起こす場合や、赤ちゃんが触ったりひっかいたりすることで悪化することもあります。

(3)ケア方法

毎日の入浴時に、顔もしっかり洗い肌を清潔に保ちましょう。洗顔に関しては、赤ちゃん用の石鹸か赤ちゃん用のボディーソープの泡をたっぷりつけて、やさしく洗います。すすぎではお湯を含ませたガーゼで優しく拭い、余計な皮脂をしっかり落としましょう。

※新生児ニキビについて詳細は『赤ちゃんにできる「新生児ニキビ」原因とケア方法』をご覧ください。

乳児脂漏性湿疹

(1)特徴

湿疹の中でも新生児ニキビと並んで最も多く見られます。生後4か月頃までに現れやすく、顔面と頭部に黄色っぽいかさぶたのようなものやフケのようなものが出てきます。かゆみはほとんどありませんが、炎症を起こすと赤く腫れあがったり、患部がじゅくじゅくしたりすることもあります。

(2)原因

お母さんからの女性ホルモンの影響で皮脂の分泌の多い新生児では、過剰分泌された皮脂が肌表面や毛穴に溜まってしまうことが多く、これが主な原因と考えられます。他にも、外部からの刺激や汚れによって炎症を起こす場合や、赤ちゃんが触ったりひっかいたりすることで悪化することもあります。

(3)ケア方法

入浴時にしっかり洗い肌を清潔に保ちましょう。かさぶたのようなものがへばりついて取れにくい場合は、入浴前にベビーオイルやワセリンなどで患部をふやかしておくと、取れやすくなります。シャンプーやボディーソープは刺激の少ないものを使い、たっぷりの泡でしっかり洗いましょう。また、赤ちゃん自身が爪で患部を傷つけないよう、爪は丸く切りそろえ、掻きむしろうとするのであれば柔らかいミトンを付けてあげましょう。肌に触れるものはこまめに清潔なものと交換し、清潔を保つ工夫をしてください。

※乳児脂漏性湿疹について詳細は『乳児の「脂漏性湿疹」の原因とケア方法』をご覧ください。

あせも

(1)特徴

暑い季節や、ねんね期の赤ちゃんに多く見られます。首の周りや背中、おしりなど汗をかきやすく蒸れやすい部分によくできます。新生児では白いぼつぼつが、それ以降は赤いぼつぼつとなって現れ、かゆみをともないます。爪でひっかいてしまうと黄色ブドウ球菌に感染して膿がでてくる「とびひ」の状態になってしまうこともあります。

(2)原因

赤ちゃんは汗っかきで、体温も大人より高めです。その上、汗腺が未発達なため、汗が溜まりやすく、肌が重なっているところは特に蒸れやすい状態です。蒸れた環境では肌表面の表皮ブドウ球菌が増殖しやすく、それにともないあせもが現れます。

(3)ケア方法

毎日の入浴でキレイにすることと、汗をかいていたらこまめに着替えさせましょう。服は大人より1枚少ないくらいが目安ですから、着せすぎには注意してください。赤ちゃんが寝ている時は布団をかけすぎていないか、寝起きには汗をぐっしょりかいていないか、こまめにチェックして清潔を保つようにしましょう。

※赤ちゃんのあせもについて詳細は『乳児の「あせも(汗疹)」の原因とケア方法』をご覧ください。

アトピー性皮膚炎

(1)特徴

症状としては、顔面や頭部、耳たぶなどに赤い湿疹ができ、強いかゆみをともないます。乳児脂漏性湿疹と症状が似ていますが、何度も繰り返すことが多いです。

(2)原因

アトピー因子と呼ばれる遺伝子的にかゆみを起こしやすい体質に加え、アレルゲンに触れることで引き起こされる皮膚炎と考えられますが、原因・メカニズムは十分には解明されていません。アレルゲンとしては、ダニ、ハウスダスト、動物の毛、ストレス、食物アレルギーなど人によってさまざまです。

(3)ケア方法

アレルゲンが何かがはっきりしない限りは、なるべく症状を悪化させないよう、刺激を少なく清潔を保つケアをしていきましょう。洗濯洗剤や柔軟剤をよくすすぐ、衣類のタグを外すなど、小さなことの積み重ねが大切です。慢性的に症状が出るので、焦らずのんびり構え、どんな時、どんな条件で症状が現れるのか、根気よく見守っていく必要があります。

食物アレルギーによる湿疹

(1)特徴

アレルゲンとなる食物を口にすることで現れる湿疹です。症状としては、口の周りや口の中、あるいは全身に赤い発疹ができる場合もあれば、呼吸困難になったり下痢や嘔吐などの症状が現れることもあります。

(2)原因

特定の食物に対するアレルギー体質は胎児の頃から形成され、多くは生後間もない時期から5歳までに発症します。代表的なアレルゲンとしては、卵、牛乳、小麦、大豆が挙げられます。他にもアレルゲンとなる食品は無数にありますが、少なくともこの4食品に関しては妊娠期のお母さんの過剰摂取は控えた方がよいでしょう。乳食のスタート時も、強いアレルギー反応が起こる危険性がありますから避けた方が無難です。

(3)ケア方法

生後半年から1年頃になるとアレルギー検査を受けることもできますから、アレルギーの品目やその程度を明らかにしたで、専門家の指導を仰ぐという手もあります。

アレルゲンとなる食物が判明したら、軽度のアレルギーであれば1歳を過ぎるまでは避けた方が無難です。消化器官が発達する1歳を過ぎる頃には多くの場合アレルギー症状は治まってきますから、その頃から少しずつ、食べさせてみるとよいでしょう。ただし、思わぬアレルギー反応を引き起こす可能性がありますから、必ず医師に相談してからにしてください。

※湿疹や皮膚炎について詳しくは『湿疹・皮膚炎の種類』をご参照ください。

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