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鼻に大人ニキビができる原因と治し方

更新日:2018.03.02
公開日:2013.10.17
ドクター画像
この記事の監修者
さやか美容クリニック・町田 院長 皆木靖紀

鼻や鼻の周りには、なぜニキビができやすいのでしょうか。ここでは、鼻ニキビができるメカニズムや、その根本原因である過剰な皮脂分泌、鼻ニキビへの対処法などについて、ドクター監修の記事で解説します。

鼻や鼻のわきにできるニキビに悩まされてはいませんか?鼻は皮脂量が多く、毛穴も大きめで深いことから特に皮脂が溜まりやすい場所です。さらに、肌のバリア機能が低下や、ターンオーバーの乱れなどによって、大人ニキビになりやすい場所でもあります。今回は、鼻に大人ニキビができるメカニズムや、その対処法について、詳しく見ていきます。

鼻にニキビができる原因

もともと鼻は、他の顔の部分に比べて皮脂量が多く、毛穴も奥が深いことから皮脂が毛穴に溜まりやすいという特性があります。そのため鼻は、思春期ニキビができやすい場所なのですが、大人の鼻ニキビも以下のような原因で発生する可能性があります。

  • 指による刺激や雑菌の付着
  • ホルモンバランスの乱れ
  • 紫外線
  • 落としきれなかったメイク汚れ
  • 生活リズムの乱れ

指による刺激や雑菌の付着

日常生活のなかで、つい鼻や小鼻をこすったり、ゴシゴシ力を入れて洗顔するクセがある人も多いのではないでしょうか。外部からの刺激は肌のバリア機能を低下させ、ニキビができやすい状況にしてしまうおそれがあります。また、すでにできてしまったニキビを気にするあまり指でひんぱんに触ると、指から雑菌が付着し、ニキビを悪化させてしまうこともあります。

ホルモンバランスの乱れ

ストレスの多い日常や不規則な生活が続くと、男性ホルモンが過剰に分泌され、毛穴をつまらせたり、皮脂を過剰に分泌することで、ニキビの原因となります。乱れたホルモンバランスを整えるには、原因となる生活習慣から改善していくことが大切です。

紫外線

無防備な状態のまま紫外線を浴びると、肌を守ろうとして角質が厚く硬くなる「過角化」を招きます。過角化が進むと毛穴がふさがり、ニキビができやすい状態になることがあります。また、紫外線は肌の水分を蒸発させるため、肌の乾燥を進ませ、バリア機能を低下させます。

落としきれなかったメイク汚れ

鼻は、顔のなかでも凹凸が多い場所であり、鼻の毛穴は他の部位に比べて大きめです。そのため、ファンデーションなど化粧品の油分や細かい粒子が毛穴に残ったまま十分に落としきれていないと、ニキビの原因につながります。メイクをした日はきちんとクレンジングを行うとともに、正しい洗浄と保湿を心がけましょう。

生活リズムの乱れ

脂っこい食事が多いなど、偏った食生活や、睡眠不足なども鼻ニキビの大きな原因になります。外側からしっかりスキンケアをするだけでなく、内側からのケアも大切です。

上記のような要素はどれかひとつだけというわけではなく、複数の原因が重なっていることもあります。たとえば、間違ったスキンケアや不規則な生活に加えて紫外線による肌ダメージなどが重なると、肌のターンオーバーがきちんと行われず、古い角質がはがれずに肌表面に厚く溜まってしまいます。もともと、鼻は皮脂の分泌量が多いので、毛穴もつまりやすくなり、ニキビを引き起こしてしまうのです。

鼻から皮脂が過剰分泌される原因

鼻は、皮脂の分泌が多い場所ですが、皮脂が過剰に分泌されるのには、やはりなんらかの原因があります。

思春期の頃におでこやTゾーン、鼻などの皮脂量が増えるのは、新陳代謝や成長ホルモンの影響が大きいといわれています。一方で、大人の肌において皮脂の分泌が増えるのは、先述したとおりホルモンバランスの乱れや変化によるところが大きいでしょう。女性の場合、ホルモンバランスの乱れや変化は、以下のようなことから引き起こされます。

  • ストレスや睡眠不足
  • 生理前や生理中
  • 妊娠初期
ストレスや睡眠不足
忙しい現代女性は、睡眠不足や栄養バランスの偏り、生活習慣の乱れなどを抱えがちです。また、複雑な人間関係や環境の変化など、さまざまなストレスにも囲まれています。
身体は、ストレスを感じるとコルチゾールというストレスに対抗するステロイドホルモン(副腎皮質ホルモン)を分泌しますが、これが男性ホルモンを刺激し、皮脂の分泌を増やしてニキビができやすい状態を引き起こします。
生理前や生理中
女性は、生理周期によって卵胞ホルモン(エストロゲン)と黄体ホルモン(プロゲステロン)の分泌量が絶えず変化しています。特に、生理の2週間ほど前になると皮脂の分泌を盛んにさせる作用を持つ黄体ホルモン(プロゲステロン)値が上昇し始めるため、この時期は脂分の多い食事を避け、ビタミン類を多くとるよう心がけましょう。
妊娠初期
妊娠初期においても、黄体ホルモン(プロゲステロン)の分泌が大幅に増加します。そのため、鼻や顔だけでなく背中や胸にまでニキビが広がることもあります。妊娠15週目からはもう一つの女性ホルモンである卵胞ホルモン(エストロゲン)値が上昇していきますが、それまではニキビや肌荒れが起こりやすいと言えるでしょう。
この間は、ニキビ跡を残さないように刺激の少ないスキンケア化粧品でお手入れを続けるとともに、マタニティヨガなど適度な運動でストレスを発散したり、ビタミンやミネラルを意識した栄養バランスのよい食事を心がけましょう。また外出の際は、紫外線対策も忘れないようにしてください。

ホルモンバランスの乱れを解消するには

生理や妊娠によるホルモンバランスの変化で生じた鼻ニキビは、一定の期間を乗り切れば自然と改善されていきます。しかし、ストレスや睡眠不足によるホルモンバランスの乱れは、根本原因であるストレスの解消や、睡眠不足、偏った食生活、不規則な生活などを改善する必要があります。

まずは、ゆっくり休息をとって睡眠不足やストレスを解消するとともに、生活習慣を見直し、できるところから改善していきましょう。

鼻にできるニキビの症状と種類

ニキビとは、毛穴につまった皮脂を栄養として皮膚の常在菌であるアクネ菌が繁殖し、炎症を起こすことで発生します。鼻にできるニキビは、いくつかの症状・種類に分かれます。

  • 白ニキビ…角栓によってふさがった毛穴の内部に皮脂が溜まり、白いポツポツになった状態
  • 黒ニキビ…溜まった皮脂が毛穴を押し開き、空気に触れることで酸化し、黒くなった状態
  • 赤ニキビ…白ニキビや黒ニキビが悪化したもので、アクネ菌の増殖により炎症を招き、赤くはれた状態
  • 黄ニキビ…赤ニキビの炎症が悪化し、黄色い膿(うみ)ができた状態

ニキビの原因であるアクネ菌には、皮脂を好む性質があります。アクネ菌が増殖すると、ニキビの初期段階である白ニキビや黒ニキビを悪化させ、ぷっくりと赤く腫れあがった赤ニキビに進行してしまいます。痛みをともなう赤ニキビや、膿を持った黄ニキビにまで進行してしまうと、ニキビ跡が赤く残ったり、真皮までダメージをおよぼして表面が陥没してしまうおそれもあります。

症状別の鼻ニキビの治し方

ニキビは予防が肝心ですが、できてしまったニキビについては、悪化させてニキビ跡を残さないためにも早い段階で対処することが大切です。ここでは、症状ごとに大人の鼻ニキビの治し方を見ていきましょう。

白ニキビや黒ニキビ

角栓によって毛穴がふさがり、その内部に皮脂が溜まって白いポツポツになっているのが白ニキビで、皮脂がさらに溜まって毛穴から顔をのぞかせ、黒く酸化したものが黒ニキビです。いずれも痛みや腫れはありませんが、進行すると炎症を起こすので、できれば皮膚科でつまった角栓を取り除く「面ぽう圧出」などの処置を受けるとよいでしょう。

白ニキビや黒ニキビは早期に治療をすればすぐに改善する初期のニキビですが、治療後も不規則な生活などを続けると、すぐに再発するおそれがあります。ニキビを根本から治すには、治療とともに睡眠不足の解消や食生活の改善などをしていく必要があります。

腫れや痛みをともなう赤ニキビ

毛穴の内部に溜まった皮脂をエサにアクネ菌が増殖し、炎症を起こした赤ニキビは、痛みや腫れをともない、放置するとニキビ跡が残ることがあります。悪化させる前に皮膚科などで治療を受けることが大切です。皮膚科では、薬剤を塗って古い角質をはがし、肌のターンオーバーを促すケミカルピーリングなどの治療を行います。

炎症が激しい場合は、抗生物質や副腎皮質ホルモン剤などで炎症を抑えるとともに、ホルモン療法など根本的な治療を検討する必要もあるでしょう。

黄ニキビ

炎症が悪化し、膿が溜まり始めた黄ニキビの段階になると、アクネ菌だけでなく、皮膚炎の原因となる黄色ブドウ球菌までもが増殖しており、医療機関を受診することが第一です。

皮膚科では、外用薬に加えて内服の抗生物質で炎症を抑えたり、炎症がひどい部分には患部にステロイドを注射したり、レーザー治療を施すこともあります。化膿して悪化したニキビは治療も長引くため、肌トラブルを根本から改善するためにホルモン治療を行ったり、漢方薬を併用したりという方法も用いられます。

鼻ニキビを予防・改善するホームケア

鼻ニキビを防ぐには、過剰な皮脂の分泌を抑えるとともに、毛穴をつまらせないことが大切です。ここでは、鼻ニキビの予防につながるホームケアをご紹介します。鼻ニキビの治療と合わせて行うことも大切です。

鼻ニキビを防ぐスキンケア

自宅でのスキンケアや、は、以下のようなことを心がけましょう。

  • 油分の少ないクレンジング剤を使用する
  • 洗顔は1日2度ほどにとどめ、しっかり保湿する
  • ニキビを予防する「ノンコメドジェニック」表示の化粧品を使う
  • 1か月に1回程度、ホーム用のピーリング剤を使用する
  • 紫外線対策もきちんと行う

メイク汚れをしっかり落としたいからと、オイルクレンジングを好む方もいるかもしれませんが、毛穴のつまりやニキビが気になるときは状態を悪化させないためにも、油分の少ないクレンジング剤でやさしくメイクを落としましょう。

また、皮脂の分泌が盛んだと1日に何度も洗顔したくなりますが、洗顔のしすぎは肌に必要なうるおいを取り去り、角質の柔軟性を失わせ、毛穴を詰まらせるもとです。洗顔は朝と晩にとどめ、洗顔後は保湿によるスキンケアを心がけましょう。皮脂を抑える効果のあるビタミンC誘導体入りの化粧水や、セラミドなど肌の保湿成分を配合した美容液などがおすすめです。また、ニキビのもとを作らせないためにも「ノンコメドジェニック」と表示された化粧品を選ぶのもよいでしょう。

肌のターンオーバーを促し、余分な角質や皮脂を取り除くには、ピーリングケアをとり入れるのもおすすめです。自宅で使えるピーリング剤としては、AHA(アルファヒドロキシ酸)が配合された石けんやローションなどがあります。ただし、使っていて肌がピリピリするようであれば、すぐに使用を中止してください。

ピーリングをした後は、角質が薄くなるため紫外線の影響を受けやすくなります。季節を問わず、外出の際はしっかりと日焼け止めを塗るなど、紫外線対策を行いましょう。

鼻ニキビを防ぐ生活習慣

スキンケアと合わせて、日常生活では以下のような点に気を配りましょう。

  • 油分や糖分、刺激物を取り過ぎない
  • アルコールもNG
  • 睡眠はしっかりととる

ケーキやチョコレートなど甘いものの食べ過ぎ、コーヒーや辛いものなど刺激物の取り過ぎは、ニキビの原因になることがあります。肌の調子がよくないときは摂取を控え、肌の調子を整えるビタミン類など緑黄色野菜を中心に、バランスよく食べましょう。また、アルコールも皮脂腺を刺激するため避けたほうがよいでしょう。

睡眠中は、活発に成長ホルモンが分泌され、肌のターンオーバーが促進される時間です。なかでも、近年の研究では、「就寝後最初のノンレム睡眠90分と、レム睡眠90分の計180分間」の間に成長ホルモンがもっとも分泌されることがわかっています。眠りについてから最初の180分をしっかり深く眠るためにも、就寝1時間前に入浴して体温を一時的に上げたり、寝室の照明を落としたりして、自然に熟睡できる環境を整えましょう。

鼻の中にできるニキビの治し方

鼻や鼻のわきだけではなく、鼻のなかにまでニキビができてしまうことがあります。このようなケースは、鼻毛を無理に抜いたり、頻繁にほじったり、不衛生な状態にしていたため、菌による感染で引き起こされることが多いようです。

鼻の中にニキビを作らないための注意点

鼻の中のニキビや炎症を防ぐためには、普段からのような点に気をつけることが大切です。

  • 手や指を清潔に保つ
  • ひんぱんに鼻をほじったり、鼻毛を抜いたりしない
  • 鼻毛の処理には清潔なハサミを使い、あまり深く切らない
  • 鼻内部のできものに気づいたら、早めに医療機関を受診する

鼻毛を抜くなどした後に細菌に感染し、膿(うみ)が溜まった状態になると、触ると痛み、高熱を発することもあります。自然に治癒することもありますが、細菌が血管から脳に達すると髄膜炎(ずいまくえん)という感染症を起こすこともあるので注意が必要です。

また、鼻の入り口にあたる「鼻前庭(びぜんてい)」には、面疔(めんちょう)や湿疹が発生することもあります。ヘルペスなど他の症状の可能性もありますので、念のため医療機関を受診しましょう。

鼻の中のできものの治療法

鼻の中にできものができたときは、早めに耳鼻科や皮膚科で治療しましょう。医療機関では抗生物質入りの軟膏を塗るなどの局所治療を行うほか、炎症の度合いに応じて抗生剤や消炎剤、鎮痛薬などの飲み薬などを処方します。

まとめ

鼻や鼻のわき、鼻の中などにできるニキビのメカニズムや対処法、治療法を見てきました。鼻や小鼻の周りは皮脂の分泌が盛んな部位であり、ニキビができると目立つ場所でもあります。日頃からむやみに刺激を与えたり、ホルモンバランスを乱すライフスタイルを改善するなどして予防につとめましょう。また、万が一鼻ニキビができてしまったときは、ニキビ跡をつくらせないためにも早めに医療機関を受診することをおすすめします。

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