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保湿で乾燥肌を予防「油分でフタ」は間違い?

更新日:2017/06/16 公開日:2013/12/22

この記事の監修ドクター

松下皮フ形成外科 院長
松下博明先生

肌の水分保持力は、角質層の細胞間脂質が80%NMF(天然保湿因子)が18%で、皮脂はたったの2%程度です。

以前は「化粧水で水分を与えて、油分でフタ」といわれていましたが、実は大きな間違いなのです。

それでは、水分保持に重要な細胞間脂質やNMF(天然保湿成分)が減少している乾燥肌には、どのような保湿が必要なのでしょうか。

もっとも重要なのは、「肌自体の保湿力をいかに守り、育てるか」

肌自体が作り出す、皮脂、細胞間脂質、NMF(天然保湿成分)は、当然ながら肌にとって世界でもっとも素晴らしい保湿剤です。

しかし、多くの乾燥肌の方は、「こすり過ぎ」「洗いすぎ」により、この天然の保湿剤を洗い流してしまっています。

外部からの保湿を考える前に、まずは「こすり過ぎ」と「洗いすぎ」を止めることが、重要かつ肌に必要なこと。まずは上記を肝に銘じたうえで、「外から何を補わないといけないのか」を考えるようにしましょう。

乾燥肌の正しい「保湿」の考え方

保湿についての考え方には、大きく分けると以下の2種類があります。

(1)肌が自らのバリア機能を回復するまでの「応急処置」としての保湿

クレンジングや洗顔、入浴などにより、健康な肌でも多かれ少なかれ角質層の細胞間脂質やNMF(天然保湿成分)が洗い流され、肌の水分保持力が弱まります。

肌は主に睡眠中に、約24時間かけて失った細胞間脂質やNMF(天然保湿成分)を回復させます。

細胞間脂質やNMF(天然保湿因子)が回復するまでの間は肌が無防備な状態ですから、「応急処置」としての保湿が必要です。

間違ったクレンジングや洗顔を止め、肌から過度に細胞間脂質やNMF(天然保湿成分)が流出しないようになれば、多くの方は翌日には肌のバリア機能が回復しているはずです。

そのため、この「応急処置」の保湿では、肌が細胞間脂質やNMF(天然保湿成分)を回復するのを邪魔せず、またバリア機能の回復前の肌をきちんと守る方法を選択する必要があります。

(2)肌のバリア機能自体を高めるための保湿

加齢やアトピー性皮膚炎などが原因で、肌の細胞間脂質やNMF(天然保湿成分)の生成力が衰えている場合や、乾燥が進んで肌が簡単に正常な状態に回復しない場合は、不足している分を補う方法を検討しましょう。

不足する細胞間脂質やNMF(天然保湿成分)を補うのにも、以下の2種類のアプローチがあります。

  • 細胞間脂質の主要成分であるセラミドやNMF(天然保湿成分)の主要成分であるアミノ酸など、不足しているもの自体を補う
  • 細胞間脂質やNMF(天然保湿成分)の生成力を高める効果のある成分を補う

「自分の肌には何が不足しているのか」「それをどのように補うのか」を考えることは、具体的に保湿剤を選ぶ時にもとても重要になります。

イメージ先行の「勘違い保湿」は逆に角質層のバリア機能を低下させることも

保湿についての考え方には、大きく分けると以下の2種類があります。

「水分をたっぷり補う」のはNG!?

長時間の入浴など、肌が濡れている状態が続くと、角質層の細胞間脂質やNMF(天然保湿成分)が流出してしまいます。

細胞間脂質やNMF(天然保湿成分)を補う作用や、生成力を高める作用のある成分が十分に入っていない化粧水で長時間パックをすると、肌がふやけて角質層の保湿成分が流出し、逆効果になってしまうことがあります。

「油分でしっかりフタ」も逆効果になる可能性が

また、肌になじみやすいオイルを過度に肌に塗ると、セラミドを主成分とした細胞間脂質のバランスが崩れ、バリア機能が損なわれてしまうことがあります。

ちなみに、乾燥肌に対して皮膚科で処方されるワセリンは、ほとんど角質層に浸透しないため刺激もなく、皮膚の保護剤として安心して使用できます。

「乾燥肌だからフルラインナップで化粧品を使う」は肌トラブルの原因に?

乾燥肌はバリア機能が弱った状態で、異物が肌に入りこみやすくなっています。

たくさんの化粧品を使用することは、それだけ化学物質などを肌につける回数や量が増えるということになるため、場合によってはアレルギーや炎症を引き起こし、色素沈着(シミ)の原因になります。

肌が乾燥しているときは、なるべく使用する基礎化粧品の種類を少なくし、シンプルなケアをする方が安心です。

※具体的な保湿化粧品の選び方については、『乾燥肌の化粧品の選び方』をご参照ください。

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