弛緩性便秘とその症状とは?

更新日:2016/12/09

便秘の基礎知識

便秘解消のためには、まず便秘のことをよく知らなければなりません。便秘にもさまざまな種類があり、さまざまな症状と原因があることを学びましょう。ここでは、ドクター監修の記事で、日本人に最も多い弛緩性便秘について詳しく説明します。

日本人に最も多い便秘、弛緩性(しかんせい)便秘とは

弛緩性(しかんせい)便秘は機能性便秘の一種で、日本人に最も多いタイプの便秘です。特に、腹筋が弱い高齢者や女性、男性でも運動不足の人に多く発生します。

単に「便秘」とだけ言った場合には、この弛緩性便秘を指す場合が多いでしょう。

弛緩性便秘の症状

弛緩性便秘の症状には、以下のような特徴があります。

(1)黒っぽくコロコロした便の場合が多い

水分が失われるため、硬くコロコロとした便になります。苦労しないと排便ができない上に、せっかく便が出てもあまりすっきりせず、残便感があります。

(2)お腹が張る

腸内に便が溜まると、悪玉菌が増えて、有害なガスが発生します。排便がなく、便が詰まるとガスも溜まってしまい、お腹は張るばかりです。

お腹の張りが大きくなると、食欲にも影響を及ぼしかねません。お腹が張っているのに排便できないという状態ではストレスも大きくなり、精神面にも悪影響が出ることがあります。

(3)肌荒れ

腸の健康は美容に直結します。慢性的な便秘状態では、腸内の善玉菌が減少し、悪玉菌が増加します。そうなると、悪玉菌が排出した毒素は、血液やリンパを介して体中に運ばれてしまいます。

お肌の美しさは、身体全体が健康であることによって得られているものなので、腸が健康でなければ、お肌の健康を保つこともできません。

弛緩性便秘の主な原因

弛緩性便秘は、以下のようなことが原因で発生します。

(1)大腸を動かす筋力の低下

弛緩性便秘が発生する原因は、主に筋力の低下によるものです。

本来、スムーズな排便のためには、腸の「蠕動(ぜんどう)運動」が欠かせません。これは、大腸を動かす筋肉を使って便を肛門側へ押しやり、押し出そうとする運動のことです。

それでは、大腸を動かす筋肉がゆるんで(=弛緩して)しまった場合はどうでしょうか。 蠕動(ぜんどう)運動は不十分になります。便を押し出す力が弱まれば、いくら出そうとしても出てはくれません。

(2)内臓の垂れ下がり

加齢とともに内臓が垂れ下がってくる傾向もありますので、腸のゆるみを加速させている面もあります。

(3)ダイエット

若い女性の場合は、無理なダイエットの影響で筋肉が落ちてしまっている可能性もあります。また、過度な食事制限をしていれば、作られる便の絶対量が少なくなりますから、なおさら排便は困難になります。

(4)便の水分不足

若便秘は、ただ便が出ないばかりでなく、「便が大腸内に長期滞在すること」でもあります。すると、その間に便からは水分が奪われ、硬さを増してしまいます。

ただでさえ弱っている筋力では、硬くなった便を押し出すことは至難の業です。 そのため、弛緩性便秘は慢性化しやすい便秘だともいえるのです。