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便秘解消に浣腸は効果ある?病院での便秘治療と注意点

更新日:2017.11.21
公開日:2014.01.30
ドクター画像
この記事の監修者
川口肛門胃腸クリニック 院長 山本哲久

便秘治療の方法のひとつに、浣腸があります。浣腸とは、肛門から液体を注入し便通を促進する治療法です。ここでは、浣腸のメカニズムや正しい方法、危険性などについて、ドクター監修のもと詳しく解説します。

便秘治療のひとつに浣腸があります。浣腸の目的や効果、治療の進め方など、クリニックで行われる浣腸について詳しく見てみましょう。

病院での便秘治療における浣腸の効果

浣腸とは、肛門から腸内に液体を注入する医療行為およびそのために使用する器具のことをいいます。一般的には、便通を促進し、便秘を治療するための方法として知られています。

浣腸には、グリセリン希釈液を薬剤として用いるのが一般的です。グリセリンには、便をとかして柔らかくする効果があります。大腸にグリセリンが入ると、グリセリンが腸管の水分を吸収する刺激により蠕動(ぜんどう)運動が促進されます。また、便をとかして柔らかくするという効果もあります。

準備から排便までの便秘治療の流れ

クリニックによって進め方や方法が異なる場合がありますが、一般的には以下のような手順で行われます。

便秘解消のための準備

38~40℃程度に温めた浣腸液が準備されます。適温とされる温度よりもやや低い温度でも刺激面で問題はありません。また、浣腸は膀胱に圧力をかける作用もあるため、事前に排尿を済ませておくように指示されます。

左側臥位になる

浣腸をするときは、左側臥位(身体の左側を下にして横に寝た体位)になり、ひざを軽く抱えるように指示があります。この姿勢だと腹部に余計な力が入らず、かつ浣腸液が腸内に届きやすいためです。

チューブ先端に潤滑油を塗る

チューブ先端に潤滑油(オリーブオイル、ワセリンなど)を塗ります。

チューブを肛門から挿入する

挿入する深さは5~6cm程度が目安とされています。深すぎると腸を傷つけますし、浅すぎると直腸に圧力がかかってしまい、浣腸の効果が薄れてしまいます。

浣腸液をゆっくり注入する

浣腸液をゆっくり静かに注入していきます。注入が終わったらチューブが除去されます。

便意をがまんしてから排便する

大事なのは、液を注入してから、しばらくがまんをしましょう。浣腸直後には強い便意を感じますが、腸の蠕動運動の促進と、便を柔らかくするためです。医師または看護師の指示が出たら排泄を行います。

スッキリするためにも浣腸は医療機関で

浣腸の目的は、便秘解消だけではありません。医療機関で行われる浣腸には、X線検査のための前処置や、びらんした腸粘膜の治療などの用途もあります。浣腸は、医療行為だという認識をもっておきましょう。

また、便秘の原因は、毎日の生活習慣や全身の病気などさまざまなことが考えられます。長期的な治療をするには生活習慣の改善に取り組みましょう。また、毎日連用すると浣腸の刺激に慣れてしまい、普通に排便があってもすっきりと出た感じがしないといったこともあるようです。

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