食欲のカギを握るレプチンとグレリン

更新日:2017/03/23 公開日:2014/05/14

食欲のメカニズム

ダイエットの成功には食欲のコントロールが不可欠です。このページでは、食欲の発生と密接な関わりのある2種類のホルモン、「レプチン」と「グレリン」について、ドクター監修のもと詳しく解説しています。

食欲をコントロールする2つのホルモン

食欲をコントロールする2つのホルモン

ダイエットのカギは食欲のコントロールにあります。しかし我慢しようとしても、食欲は意志だけでどうにかできるものではありません。

実は食欲の発生には、体内で分泌される2種類のホルモンが大きく関与しています。

それは、「レプチン」と「グレリン」です。これらが競合し、上手にバランスをとることで食欲はコントロールされています。食欲と上手につきあっていくためにはそれぞれのホルモンの特性を理解することが必要なのです。

レプチンとグレリンの働き

レプチンは満腹中枢を刺激する

レプチンは脂肪細胞から分泌されるホルモンで、基本的に食事をしたあと分泌されます。

レプチンが分泌されると、脳の視床下部にある満腹中枢が刺激され、満腹感を感じるようになります。すると、食欲が抑制されるという仕組みです。

レプチンという名前はギリシャ語の「レプトス」に由来し、「痩せる」という意味を持ちます。まさしく、痩せる効果のあるホルモンだというわけです。

血液中のレプチン濃度を高く保つことができれば、食欲を抑えることができ、ダイエットの成功へとつながるでしょう。

グレリンは食欲中枢を刺激する

グレリンは胃から分泌されるホルモンです。グレリンが分泌されると、脳の視床下部にある食欲中枢が刺激され、食欲が増すことになります。

本来グレリンは、空腹で体内のエネルギーが不足しがちなときに、エネルギーの補充を促すため分泌されるホルモンです。必要なときにのみ食欲が増すのであれば、食べ過ぎて太ってしまうということはありません。

ダイエットとレプチンの微妙な関係

体脂肪が多いとレプチンに鈍くなる

レプチンは脂肪細胞から分泌されるのですから、太っている人のほうが食べ過ぎずに済むのではないかと考える人もいるかもしれません。

ところが、実際にはそうはいきません。体脂肪が多いと、レプチンの受容体が鈍くなってしまうからです。たしかにレプチンの分泌量自体は増えるのですが、それを上手に受け取ることができないため、食欲を抑えることはできません。

リバウンドの原因にもなる

ダイエットが成功したとしても、怖いのはリバウンドです。実は、このダイエット後のリバウンドにも、レプチンとグレリンは大きく関係しています。

体脂肪が減っても、レプチンの受容体の感度が元に戻るまでにはタイムラグがあります。つまり、痩せてもしばらくは食欲がなかなか抑えられないというわけです。

レプチンとグレリンをコントロールするには

ここまで見てきたように、レプチンを多く分泌させ、グレリンの分泌量を減らすことが食欲を抑えることに直結します。

それでは、具体的にはどのようにすればこの2種類のホルモンをコントロールすることができるのでしょうか。

(1)睡眠をしっかりとる

日本人男性の平均睡眠時間と肥満のなりやすさを調べた研究結果では、睡眠時間が5時間以上の人に比べて、5時間未満の人は肥満になりやすいという結果がでています。

睡眠時間とグレリン、レプチンの血中濃度を比較調査する研究でも、睡眠時間が短い人ほど、食欲を刺激するグレリンが多く、食欲を抑制するレプチンが少ない、つまり過食を招きやすい状態である、という研究結果があります。

規則正しい生活が大事だというのは、単に美容や健康上の理由だけではなく、「過食を防ぎ、ダイエットの成功確率を高める」という意味でも重要です。

(2)体脂肪を減らす

体脂肪を減らしてレプチン受容体を正常に戻すことができれば、痩せるごとに食欲を抑えられるという好循環を導くことができます。

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