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美白効果のある食べ物と飲み物

更新日:2017.10.17
公開日:2014.05.01
ドクター画像
この記事の監修者
銀座ケイスキンクリニック 院長 慶田朋子

すこやかで美しい肌を維持するには、必要な栄養をバランスよく摂取することも大切です。ここでは、ドクター監修のもと、身体の内側からの美白について解説します。日焼けした後は、美白成分を含んだ食べ物や飲み物を摂取しましょう。

「美白」といえば、化粧品によるケアを思い浮かべますが、できてしまったシミを薄くしたり、くすみを改善したりするには、身体の内側からのケアも効果的です。ここでは、美白ケアを助ける成分を豊富に含んだ野菜や果物、飲み物などをご紹介するとともに、それらの成分を一緒に摂取することができる簡単レシピや、あわせて実践したい生活上のポイントなどについて見ていきましょう。

美白とは

美容記事や化粧品の表記などでよく目にする「美白」という言葉ですが、「美白」とはどういう意味なのでしょうか。辞書では、「肌の色を白く美しくすること」と説明されていますが、1990年代以降、美容やアンチエイジングへの関心の高まりを受けて使われるようになりました。

化粧品の「美白」効果とは

ちなみに、現在、化粧品に「美白」「ホワイトニング」という言葉を使うには、以下のいずれかに該当している必要があります。

  1. 厚生労働省によって認められた美白有効成分が配合されており、薬用化粧品(医薬部外品)として承認されているもの(「メラニンの生成を抑え、シミ・そばかすを防ぐ」または「日やけによるシミ・そばかすを防ぐ」と明記されている)
  2. メーキャップ効果により肌を白くみせる効果があるもの

これらは、これからできるシミを「予防」したり、物理的に肌を白く見せるものです。すでにできているシミを消したり、薄くしたり、もともとの肌をそれ以上白くすることはできません。できてしまったシミを改善するには、美白化粧品によるスキンケアやピーリングに加えて、肌のターンオーバーを促す内側からのケアも大切です。

ホメオスタシスと美白の関係

肌がターンオーバーをくりかえすように、身体の中でもさまざまな細胞が日々生まれかわっています。こうした活動に欠かせないのが、私たちが日々の食事でとる栄養素です。

動物には、ホメオスタシス(恒常性維持機能)という機能が備わっていて、外部環境・内部環境の変化にかかわらず、身体を一定に保とうとする働きがあります。

たとえば、暑い日に汗をかいて体温を一定に保とうとするのがホメオスタシスです。このような機能を持った身体は、ダメージを受けた部分に対して、そこに栄養を運んで修復を促すといった働きを持っています。この修復能力が弱まってくるのが、老化と言えるでしょう。

このメカニズムを日焼けと美白の観点で見ると、紫外線を浴びてメラニンがたくさん作られるときに、メラニンが作られる場所に対して還元作用を持つ成分や代謝を促す成分が届くことが大切になります。化粧品で美白成分を外から与えるのと同時に、体内からも栄養を補うことで、よりその効果が期待できると言えます。

美白成分を体内から補う

健康な肌を作るには、タンパク質やビタミン、脂質、糖質、ミネラルなどをバランスよく摂取することが大切です。特に、ストレスを感じているときや日焼け後などは活性酸素が大量に発生するので、抗酸化成分を積極的に摂るようにしましょう。

美白効果・抗酸化効果が期待できる成分には、以下のようなものがあります。

ビタミンC

水溶性のビタミン。レモンやオレンジなどの柑橘類、トマト、パプリカ、アセロラなどに含まれています。メラニンを還元する作用があります。

ビタミンE

脂溶性のビタミン。抗酸化作用があるとともに、血流を促し、肌の代謝を活発にしてくれます。ナッツ類、アボカド、えごまなどに含まれています。

β-カロテン

体内でビタミンAに変化します。ニンジン、かぼちゃ、ブロッコリーなどに多く含まれ、目や粘膜などの機能を保つのに重要な成分です。

L-システイン

代謝を促し、メラニンの生成を抑制し、皮膚に沈着したメラニンの排出を助けます。大豆、小麦胚芽、蜂蜜などに含まれています。

リコピン

活性酸素を除去する作用や、抗酸化力にすぐれた成分。トマトやスイカに多く含まれています。

アスタキサンチン

サーモンやエビ、カニ、いくらなどに多く含まれる成分。すぐれた抗酸化作用があり、メラニン抑制の効果もあります。

エラグ酸

黄色色素のポリフェノールで、ざくろやベリー系の果物に多く含まれています。抗酸化力が高く、メラニン抑制効果もあります。

食事でなかなか美肌成分を摂取できないという場合は、サプリメントで摂るのもおすすめです。ただし、ビタミンC、ビタミンE、L-システインなど身体に蓄積しておけない成分もあるので、サプリメントで摂る場合は1日2~3回に分けて摂取するとよいでしょう。また、摂り過ぎに注意が必要なものもあるので、摂取の目安を参考にしてください。

美白・美肌効果が期待できる食べ物

肌をすこやかに美しく見せるには、白さだけではなく以下のような要素も大切です。

  • 細胞がうるおいで満たされ、キメの整った状態
  • くすみや色素沈着の少ない、明るく透明感のある状態
  • 指を押し返すようなハリや弾力感

では、こうした美肌づくりに欠かせない成分や、肌にうれしい食べ物について見ていきましょう。

タンパク質やアミノ酸

皮膚や髪の毛、爪、内臓や筋肉など、私たちの身体の大部分がタンパク質でできており、タンパク質は20種類のアミノ酸によって構成されています。特に、肉や魚などに含まれる動物性タンパク質は、人間が必要とする各アミノ酸の割合に近いといわれています。大豆製品など植物性の食品でタンパク質を補おうという場合は、食べ合わせも工夫することが大切です。

ビタミンA

細胞の増殖や分化に関わり、粘膜や肌が新しく作られるのを助けてくれるビタミンAは、レバーやうなぎ、にんじん、ほうれん草、カボチャなどに含まれています。ビタミンCやビタミンEと協力して活性酸素を抑制する働きがあり、一緒に摂るのがおすすめです。

ビタミンB2・B6

タンパク質の合成に使われ、皮膚や爪などを作るビタミンB2は、レバーや緑黄色野菜、納豆、アーモンドなどに含まれています。また、皮膚炎を予防して肌をすこやかに保つビタミンB6は、レバーやマグロ、カツオ、卵、アボカドやサツマイモに多く含まれています。

亜鉛

ダメージを受けた部位の細胞分裂を活発にして傷を治したり、抗酸化作用で肌の老化を防いだりする亜鉛は、牡蠣や豚肉、牛肉などに多く含まれています。

美白・美肌効果が期待できる飲み物

忙しい朝や外出先などでは、手軽なドリンクで肌によい成分を補給したいものです。以下、美白や美肌にいい成分が含まれた飲み物についてご紹介します。ビタミンをたっぷり含んだ野菜や果物でフレッシュジュースを作るのもおすすめです。

豆乳

大豆に含まれるイソフラボンには、活性酸素を抑制する働きがあります。また、女性ホルモンのひとつであるエストロゲンによく似た構造を持っており、皮膚の水分量を増やしてコラーゲンやヒアルロン酸など肌をすこやかに保つ成分の生成を促すなど、乾燥から肌を守る作用もあります。

トマトジュース

トマトには高い抗酸化作用や、活性酸素除去作用を持つリコピンが多く含まれています。腸で吸収されて肌の細胞に届くまでに6~8時間かかるので、紫外線によるダメージから肌を守るためには夜に飲むのがおすすめです。

クランベリージュース

北米の寒冷地で栽培されているクランベリーには、「プロアントシアニジンA」と呼ばれる独自のポリフェノールが含まれており、ビタミンCの20倍、ビタミンEの50倍の抗酸化力があるとされています。また、メラニンの生成を防ぐアルブチンを始め、アントシアニンやビタミンC、キナ酸、フラボノイドなど多くの美容・健康成分が含まれています。

ルイボスティー

南アフリカに自生するルイボスの葉を発酵させたお茶です。ビタミンやミネラルが豊富なだけでなく、シミやシワの原因となる活性酸素を抑えるSOD様酵素も含まれています。ノンカフェインなので、寝る前や妊娠中でも安心して飲むことができます。

はと麦茶

肌の栄養となるビタミンB群やナイアシンを豊富に含んでいます。高い利尿作用によるデトックス効果も期待できます。

美白に効果的な食べ物を使ったレシピ

美白効果・抗酸化効果のある食材を使った簡単レシピをご紹介します。スキンケアや紫外線対策に加えて、毎日の食卓にプラスしてみてはいかがでしょうか。

赤パプリカを炙ったスープ

ビタミンA、C、Eをすべて含んだ赤パプリカで、紫外線対策としておすすめです。

  1. 赤パプリカ1個を皮が黒くなるまでグリルなどで炙り、冷水に浸して皮をむく
  2. フードプロセッサーにかけ、コンソメを溶かしたスープを加えてのばす
  3. 2を火にかけて牛乳を加え、塩、粗挽き胡椒で味をととのえる

あさりとトマトのワイン蒸し

トマトに豊富に含まれるリコピンをはじめ、ビタミンB群や亜鉛などが摂取できます。

  1. あさりは砂抜きし、トマトは1.5 cm角に、ニンニクはみじん切りにしておく
  2. フライパンにオリーブオイルをひき、弱火でニンニクを炒める
  3. ニンニクの香りが立ったらあさりを加えて白ワインを振りかけ、フタをする
  4. あさりの口が開いてきたらトマト、菜の花、塩を加えてフタをし、あさりの口が全て開いたら完成

小松菜とフルーツの豆乳スムージー

β-カロテンをはじめ、ビタミン豊富な小松菜に、大豆イソフラボンやオリゴ糖をプラスしました。

  1. 小松菜とバナナ、グレープフルーツ、豆乳をミキサーにかける
  2. はちみつで味を付けて完成。お好みで氷をいれてもよい

美白効果を高めるために規則正しい食生活を

トラブルのない美しい肌をキープするためには、主食や主菜・副菜、さらにタンパク質やビタミン、ミネラルなどをバランスよく摂取することが大切です。一方で、以下のようなものは肌トラブルの原因となり、せっかく摂取した栄養素の働きを阻害してしまうため、できるだけ避けるようにしましょう。

  • 糖分や脂肪分の多い食べ物
  • 食品添加物の多い食品
  • カフェイン
  • アルコール
  • 冷たい食べ物・飲み物

スナック菓子やファストフードなど、糖分や脂肪分の多い食べ物は、皮脂の分泌を増やしてニキビなど肌トラブルの原因になります。ファストフードや加工食品に多く含まれている食品添加物は、取り過ぎると身体が解毒しようとして活性酸素を過剰に発生させ、肌の老化を促進させます。

また、コーヒーなどに含まれるカフェインには、抗酸化作用のあるビタミンCを破壊し、ミネラルを身体の外に排出してしまう働きがあります。アルコールも摂取しすぎるとビタミンCやビタミンEの働きを妨げ、さらには利尿作用により肌に乾燥をもたらすおそれがあります。

さらに、身体を冷やす食べ物や飲み物は血行不良を招き、内臓に負担をかけて肌の回復を遅らせるもととなるため、摂り過ぎに気をつけましょう。

美白効果を高める生活習慣

私たちの肌は、ターンオーバーにより約4~6週間ほどかけて生まれ変わっています。このターンオーバーが加齢やストレス、間違ったスキンケア、睡眠不足などによって乱れると、メラニンを含んだ角質がいつまでも肌にとどまって、くすんで見えたり、キメが乱れたりなどの肌トラブルを引き起こします。毎日の生活においては、次のような点に気を配りましょう。

  • ストレスを上手に発散する
  • 外部刺激から肌を守るために、保湿スキンケアを心がける
  • 成長ホルモンが多く分泌される夜に、眠りの質を高める
  • 適度な運動で代謝を促す

まとめ

美白の効果を高めるさまざまな食べ物や飲み物についてご紹介しました。美しい肌を作るには、化粧品による外側からのケアだけでなく内側からのケアも不可欠です。

特に、日焼けした後などにはメラニンの代謝を促す栄養素や、大量に発生した活性酸素を打ち消す作用のある抗酸化成分がおすすめです。美肌のために避けたい食べ物やとり入れたい生活習慣なども押さえて、シミやくすみ、そばかすのない美しい肌をキープしましょう。

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