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プラセンタの効果(3)アトピー性皮膚炎

更新日:2016.12.09
公開日:2014.06.01
ドクター画像
この記事の監修者
赤坂ビューティークリニック 院長 青山秀和

プラセンタ(胎盤エキス)はアトピー性皮膚炎のかゆみや炎症反応を抑え、皮膚を再生させる作用があるため治療に効果的とされています。その仕組みを、ドクター監修の記事で詳しくお伝えします。

アトピー

プラセンタ(胎盤エキス)の持つ様々な薬理作用を治療に利用するプラセンタ療法は、アトピー性皮膚炎にも効果的とされています。

どのような作用が効果をもたらすのでしょうか。まずは、アトピー性皮膚炎が起こる仕組みからご説明します。

アトピー性皮膚炎の要因

私たちの身体には、体内に入ったウイルスや細菌などの異物を排除しようとする働きがあります。これが免疫です。この免疫の中心的な働きを担っているのが、白血球の一種であるリンパ球です。

リンパ球が正常に働いていれば問題はないのですが、免疫異常を起こすリンパ球が出現・増殖し、普通では反応しない花粉やハウスダストに過剰に反応することがあります。これがアレルギーを引き起こし、アトピー性皮膚炎の要因となります。

またアトピー性皮膚炎の人の肌は保湿成分やセラミドが少ない乾燥した状態になっており、バリア機能が弱くなっています。そのためアレルゲンであるハウスダストなどが侵入しやすく、少しの刺激でもかゆみが起こるのです。

バリア機能の低下によってアレルゲンが侵入しやすい状態となると、痒くなって身体をかいてしまいます。するとバリア機能が破壊し、アレルゲンがさらに侵入しやすくなり、炎症が起こってかゆみ増す。…と、このように悪循環が起こりやすい状態となっています。

根本から改善

アトピー性皮膚炎の症状を根本的に改善するためには、異常を起こしたリンパ球を排除しなければなりません。現在ステロイド剤の使用が治療の中心となっていますが、これは強力な効果はあれど症状を抑える対症療法にすぎず、根本的な治療ではありません。

また長期間使用すると皮膚の繊維芽細胞を破壊してしまい、皮膚が薄くなってしまうという副作用も懸念されています。

プラセンタ(胎盤エキス)には免疫抑制物質(ビタミンD、オメガ3系多価不飽和脂肪酸、コンドロイチン硫酸など)が含まれています。また炎症を抑える“抗炎症作用”や抗アレルギー作用、自律神経調節作用、細胞活性化作用、血行促進作用もあります。これらの作用は白血球の働きを正常にするため、異常なリンパ球を排除する手助けになります。そして活性酸素除去作用が炎症を促進させる活性酸素を取り除き、症状が改善されると考えられています。

さらにプラセンタ(胎盤エキス)には、繊維芽細胞増殖因子と上皮細胞増殖因子が大量に含まれています。

繊維芽細胞は真皮にあり、健康な皮膚を保つために必要なコラーゲンやヒアルロン酸などを作り出しています。その繊維芽細胞と皮膚表面の角質層の元となる上皮細胞を増やすことで、健康な皮膚の再生に繋がるのです。

注意点は?

副作用もなくアトピー性皮膚炎の改善に効果のあるプラセンタ(胎盤エキス)ですが、注意点もあります。

アトピー性皮膚炎の症状がひどい時には体内に余計なものを入れない方がいいので、炎症のため滲出液が出ていたるような時にはプラセンタ(胎盤エキス)の注射や内服は行ってはいけません。一旦症状が治まってから行うようにしましょう。

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