爪水虫の特徴、原因、対処法

更新日:2017/03/16

爪・手・かかとの水虫

白癬菌というカビ(真菌)の一種が爪に感染、寄生して発症する「爪水虫(爪白癬)」。日本では約1200万人もの人が爪水虫にかかっているともいわれます。爪水虫の特徴と原因、対処法についてドクター監修のもと解説します。

爪水虫(爪白癬)の特徴と症状

水虫(足白癬)を長期間放っておくと皮膚から爪の中へと白癬菌が侵入し、爪水虫(爪白癬)を発症します。爪水虫は一度発症するとなかなか治りづらいやっかいな病気です。

日本では約1200万人もの人が爪水虫にかかっており、中でも60歳以上の患者が40%以上を占めているといわれています。

なお爪水虫は足だけでなく、手に発症する場合もあります。 

症状は爪が白色や褐色に濁り、分厚くなります。爪には神経がないためかゆみや痛みといった自覚症状はありませんが、分厚くなり過ぎると靴を履くときに圧迫され、痛みを感じる場合があります。

ほとんどの場合はすでに水虫(足白癬)を患っており、そこからの感染で発症します。また爪水虫は、患部から別の部位に白癬菌をばら撒いてしてしまう可能性が高くなりますので、早めの治療をおすすめします。

爪水虫になりやすい人は?

本来、足先は体温が低くなりやすいのですが、水虫体質の方は足先の温度が高いのが特徴です。また、足の裏に汗をかきやすい体質の人も注意が必要です。

これは、白癬菌は温かく湿った場所で繁殖しやすいという特徴を持つためです。このような体質の方が通気性の悪い熱のこもりやすい靴を履くと、より爪水虫になりやすくなります。

放っておくとどうなる?

大きな問題は人にうつしてしまうこと

爪水虫はかゆみや痛みがないため、放置してしまう方が多いようです。しかし、放っておくことで一緒に暮らす大切な人にうつしてしまう可能性が非常に高い病気です。白癬菌はバスマットやスリッパなどを介して人から人へ繁殖します。爪水虫を発症したら、まず他の家族の方と物を共有するのをやめましょう。

自分だけの問題ではないと自覚し、早めに医師に相談することが大切です。また、家族の中で複数感染している場合は、全員が治療を行うことも大切です。

他の部位に発症することや、歩きにくくなることも

また前述したように、爪水虫は手に発症することもあります。切った爪やボロボロと崩れ落ちた爪の中でも白癬菌はしぶとく生きることができるため、他の部位に感染が広がりやすいのです。

また、症状が進行すると、靴がはきにくくなる、歩きにくくなるなど、生活に支障が生じることもあります。糖尿病を患っている方は合併症を引き起こすリスクにもなります。深刻な状態になる前に、早めに治療を開始しましょう。

爪水虫(爪白癬)の対処法

まずは皮膚科医の診察、診断を受けることが大切です。爪水虫を疑う場合には診断に移ります。診断は、肉眼だけでの判断はせず、必ず顕微鏡による検査を行います。

方法は、疑われる部分の爪の一部を採取し、顕微鏡にて白癬菌を確認します。抗真菌剤には、内服薬と外用剤がありますが、爪水虫の場合には内服薬による治療が基本となります。

内服薬での治療

ラミシール錠、イトリゾール錠という内服薬が、現在主に使用されています。どちらの薬剤も爪水虫に対する有効性は9割にも及びます。内服薬は長時間爪の中にとどまり、外用薬では届かない奥の白癬菌も死滅させることが可能です。

しかし肝臓に負担がかかる場合もある薬剤なので、定期的に血液検査を行いながら治療を進めていきます。

外用薬での治療

外用薬での治療は、爪水虫(爪白癬)にはあまり効果がないとされています。爪水虫(爪白癬)は白癬菌が爪の奥まで侵入してしまうので外用薬が届かないからです。

しかし、症状によっては外用薬でも十分な効果が期待できる場合もありますので、使用する薬剤を医師に選択してもらいましょう。抗真菌剤の進歩によりその効果はさらに期待できるようになりました。

人間の爪が全て生え変わる期間は、足の親指で約6か月、小指で約1年といわれています。そのため、爪水虫(爪白癬)の完治までには少なくとも半年、長ければ1年以上かかることを理解し、根気よく治療を進めてください。

爪水虫治療のポイント

白癬菌を繁殖させないポイントは、まず患部をいつも清潔に保つことです。毎日石けんで洗いましょう。

そして、足を湿った状態にしないことも大切です。靴下は毎日交換し、通気性のいいものを選びましょう。靴下を洗う際は、裏返して直接日光に当てることも、白癬菌の増殖防止に効果が期待できます。

靴もできれば毎日交換することをおすすめしますが、靴を履く時間をできるだけ短くする、抗菌性のあるヒバ製の中敷きを使用するなども、おすすめの対策法です。

また、市販の水虫治療薬を使用するときは注意が必要です。水虫だと思っていても実は別の皮膚病である可能性もあるためです。誤った治療薬を使用することで白癬菌が発見しづらくなる可能性もあるため、爪水虫を疑う症状が現れたら皮膚科医に相談しましょう。

爪水虫は、正しい対処を講じ、感染拡大を予防することが大切です。