生理前の下腹部の痛みはどうすれば治る?

更新日:2017/08/21 公開日:2014/07/01

PMSの症状・生理前のトラブル

生理時に下腹部が痛む人は多いと思いますが、実は生理前にも下腹部痛を訴える人が少なくありません。生理前の下腹部痛を引き起こす原因・正体とその対処法について、ドクター監修のもと解説します。

ヘルスケア大学参画ドクター

この記事の監修ドクター


ヘルスケア大学参画ドクター

生理中の下腹部痛は、月経時の子宮の収縮により起こる症状で、いわゆる生理痛と呼ばれるものです。一方、生理前の腹部の痛みはPMS(月経前症候群)の症状の一つとされ、その種類も程度も千差万別です。また、PMS以外の痛みであることもあるため、注意が必要です。

生理前の下腹部通の原因はPMSだけではない

生理に関わる周期の中には、ふたつの重要な期間があります。ひとつは卵胞ホルモン(エストロゲン)が分泌される卵胞期で、生理から次の排卵までの間を指します。もうひとつは排卵から生理までの間にあたる黄体期と呼ばれる期間で、黄体ホルモン(プロゲステロン)が分泌されます。黄体期は自律神経のバランスが崩れ、心と身体の不調が起こりやすくなる時期です。PMSはこの時期に起こる体の不調で、胃痛や下腹部痛もPMSの症状のひとつとされます。

一方、PMS以外にも、女性特有の病気と消化器系の病気により、生理前に腹部が痛むことがあります。

基礎体温の情報から痛みのもとを見きわめる

下腹部の痛みは、女性にとって重大な病気のサインという可能性があります。いつもと同じような痛みでも、痛みの種類や程度、時期などにより、原因が変わってくる場合があります。腹部の痛みがPMSをはじめとする女性ホルモンの影響からくるものなのか、ほかの消化器系の病気からくるものなのかは、基礎体温データをとることである程度見分けることができます。痛みの種類と痛い部位の情報を体温と照らし合わせることで、ホルモンによる影響かそうでないかがわかるからです。

下腹部痛がPMSや女性特有の病気でないことがわかれば、すぐにそれに合った検査と治療に入ることができます。しかし、PMSなど、女性ホルモンが深くかかわる症状であれば、さらに病気の見分けが必要となります。

PMS以外の女性特有の病気で下腹部の痛みをともなうものには、子宮筋腫や子宮内膜症、卵巣嚢腫(らんそうのうしゅ)などがあります。これらは、血液検査や超音波画像などである程度の見分けはつきます。ただし、排卵によって生じる排卵痛などは、原因はわかってもなかなか痛んでいる部分を特定できないことがあります。また、PMSと見分けにくい状態の症状もあります。

治療はライフスタイルと相談しながら

下腹部痛がPMSの症状の場合は、バランスのとれた食生活を含む規則正しい生活を送ることが改善への近道になります。また、お腹を冷やすのも厳禁です。使い捨てカイロで下腹部を温めたり身体を温める食材を摂取するなど、身体の内外から冷えを解消する努力をしましょう。

あまりにつらい時は、ある程度の期間経口避妊薬を服用し排卵を止めるという治療法もあります。これは長期間服用する必要があるため、使用するか否かはライフスタイルに合わせて慎重に判断しましょう。一時的に痛みを緩和させるだけであれば、鎮痛解熱剤を使用するという方法もあります。

子宮筋腫や子宮内膜症などに関しては、効果的な治療があるわけではありません。経口避妊薬やホルモン療法で経過観察し、そのうえでこのまま経過観察を続けるか、手術で子宮や卵巣を摘出するかを判断することになります。ライフスタイルと相談しながら治療法を検討することになるため、自分に合った方法を選ぶようにしましょう。

普段から体を観察しておくとよい

いずれにしても、普段から基礎体温をつけておくことが大切です。基礎体温をつけると異常を見つけやすくなるため、診断も早くなります。特に、妊娠初期の腹痛はいつまでも高温期が続くことで見分けることができるため、不要な薬の服用を防ぐことができます。

このことからも、普段から自分の身体の状態を知っておくことがいかに大事かということがわかると思います。

今すぐ読みたい