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永久脱毛をしたいなら病院の医療レーザー脱毛がよい?

更新日:2017.03.22
公開日:2014.10.01
ドクター画像
この記事の監修者
新宿クレアクリニック 渋谷院 院長 上浦典子

ムダ毛を脱毛するなら再び生えてこないようにしたいものですが、それには医療レーザー脱毛がベストなのでしょうか。ここでは、永久脱毛の定義・考え方と医療レーザーの役割・効果などについて、ドクター監修の記事で解説します。

ムダ毛処理を考えるなら、もう一生毛が生えてこず、お手入れもしなくてよい「永久脱毛」にしたいと思うのは当然のことです。医療レーザー脱毛で永久にムダ毛のないツルツルボディを保つことは可能なのでしょうか。

永久脱毛とは

永久という言葉を、そのままずっと永遠にという意味にとらえると、一度脱毛すると、もうその部分からは一生毛が生えてこないと思いがちです。しかし、残念なことに「永久脱毛」は完全に毛がなくなり、もうムダ毛を一生気にせずに済むということではありません。

永久脱毛の定義

永久脱毛とは「ある程度の期間、毛が少ない状態を維持することができる方法のこと」という定義があります。1958年アメリカの電気脱毛協会という団体が「脱毛の施術が完了してから1か月後の時点で、毛の再生率が20%以下の場合」を永久脱毛と定義づけたのが始まりで、永久といっても一生ということは当初より意味していないのです。

もちろん、脱毛する部位やそれぞれの毛の生え具合などによって、個人差があるので、ほとんどムダ毛が目立たなくなることもあります。1本もムダ毛がないことと考えるか、目立たなくなればよいと考えるかで、永久脱毛の完了についての捉え方が違います。

医療レーザーによる永久脱毛のしくみ

レーザー脱毛は毛母細胞に栄養を与える毛乳頭にダメージを与えて破壊することで毛の成長を絶ち、毛を生えてこなくさせる脱毛施術です。効果的に脱毛するには、毛乳頭にダメージを与えやすい時期を狙って施術を行う必要があります。

毛には「毛周期」という発毛のサイクルがあり、毛母細胞が分裂を繰り返し毛が成長する時期である「成長期」、成長が止まり毛が抜け落ちるまでの期間である「退行期」、毛が抜けて毛母細胞の活動を待つスタンバイ期間である「休止期」がおよそ2か月のサイクルで回っています。

毛乳頭にダメージを与えやすいタイミングは成長期。成長期以外はレーザーを照射しても反応しないため、レーザー脱毛の効果を十分に得るためには成長期を狙ってレーザーを照射する必要があります。

ただし、体毛の毛周期はバラバラで1本1本違うサイクルで活動しているため、レーザーの照射で反応する成長期の毛は、全体の一部にすぎません。レーザー照射を行った際に退行期や休止期だった毛は、成長期を待って再びレーザーを照射する必要があるため、複数回に分けて施術を行わなくてはなりません。

医療レーザーとサロンで行われる光脱毛の違い

医療機関の医療レーザーとサロンの光脱毛の違いとは

医療機関の医療レーザー脱毛とエステサロンで行われている光脱毛(IPL脱毛やプラズマ脱毛など)との違いは、「照射パワーの差」です。

クリニックなどの医療機関では医師が常駐しているので、万一施術中に何かのトラブルが発生した場合でも適切な処置が可能。そのため強力なレーザー治療を行うことができるのです。一方、エステサロンは法律上、「長期的効果のある脱毛」は行ってはいけないとされており、低出力のマシンのみを使用しています。

脱毛期間の違い

医療レーザーの脱毛では、ムダ毛の毛周期の中で、黒色のメラニン色素がある成長期に脱毛することで、高い効果を得ることができます。毛周期はそれぞれの毛根によって違いますので、各毛周期に合わせて数回の施術を行うことが必要。毛の量・質によりますが、1か月半~2か月おきに約5~8回の通院が目安です。

エステサロンは低出力のレーザー機器を使うので、効果が出るまでにかなり長い時間がかかるのが実情です

施術中の痛みの違い

医療レーザーは、照射出力の高いレーザーで毛包にある毛を再生させる幹細胞を破壊し、永続的な減毛を行います。痛みがあるからこそ、脱毛効果があると言えます。

サロンで使用する光脱毛の機器は、医療レーザーではないので出力は低くなります。したがって、痛みが少ないのが特徴です。

料金の違い

料金を比較すると、やはり医療レーザーの方が若干高めです。しかし、その分施術回数も少ないですし、脱毛完了期間も短くなります。

サロンはモニター価格割引やサービスを行っていたりするため料金はお得な場合もありますが、使われているレーザー機器のパワーが低いため施術回数も多く、脱毛が満足のいくレベルになるまで、かえってお金がかかってしまうことが多いようです。

医療レーザーは麻酔で痛みを軽減できる

医療レーザー脱毛時の痛みが苦手な方のために、医療機関のみ麻酔を使うことができます。麻酔には次の2つの方法があります。

笑気ガス(亜酸化窒素ガス)を吸入し、痛みを取ります。濃度が自由に設定できるので、危険性が少ないのが特徴です。

塗ると30分程度で表面の感覚を鈍くするクリームを使用した麻酔です。

  • 笑気麻酔
  • クリーム麻酔

永久減毛の認可を取得した医療レーザーマシン

私たちの思う「永久」はなかなか実現が難しい医療レーザー脱毛ですが、クリニックで使用するレーザーマシンの中には「永久脱毛の認可」を得ているものもあります。それは日本の厚生労働省にあたる、アメリカ合衆国の政府機関FDAで認可されている医療レーザー脱毛マシンです。

FDA(食品医薬品局)とは

FDA(Food&Drug

Administration)は、アメリカ食品医薬品局というアメリカ合衆国の政府機関です。主に、食品や医薬品、化粧品、医療機器など、消費者が通常の暮らしをおくるにあたって接する機会のある製品について、その許可や違反品の取締りなどの行政を専門的に行っています。

医薬品および動物用医薬品、生物学的製剤、医療機器、国内の食糧供給、化粧品などの製品の安全性と有効性を保証することによって、国民の健康を守ることが責務であるとされています。

レーザー脱毛マシンの種類と特徴

日本には「永久脱毛」に関する規定がありませんが、医療美容の先進国アメリカでは、日本の厚生労働省にあたるFDAが厳しい規定を設けています。FDAで決められた基準によると『レーザーを3回照射後6か月経過した時点で67%以上の毛が減っている』状態を「永久脱毛」と定義しています。

FDAでは、この厳格な規定をクリアした機種にのみ販売許可を与えており、中でももっとも実績および定評があるのが「ライトシェア」と、「ジェントル・レーズ」の2つのマシンです。

他の医療用レーザー脱毛と比べてほとんど痛みがないのが特徴。吸引によって脱毛部位を伸ばし、毛のメラニンだけを選んでレーザー照射ができるので、レーザー出力が弱くても効果的な脱毛作用が得ることができます。また、照射面積も広いので従来と比べて1/3ほどの時間での施術が可能です。

毛の成分であるメラニンに選択的に吸収されやすいという特徴を持つアレキサンドライトレーザーを使用した、医療用レーザーマシンです。日本でもっとも実績があるマシンがこれです。さらに、このレーザー脱毛器に冷却ガス噴射装置を一体化し、レーザー照射の直前に冷却ガスが自動的に噴霧されるシステムを採用。これにより痛みを軽減し、皮膚へのダメージを抑えることができます。

  • ライトシェア・デュエット
  • ジェントル・レーズ

永久脱毛を短期間で行いたいなら医療機関へ

医療レーザーには、サロンで使用する光脱毛の機器よりもレーザーの照射出力が高く、脱毛効果があると言えます。一方、サロンで行う光脱毛は出力が低いがゆえに痛みが少ないといった特徴があります。

永久脱毛を考える際には、「ムダ毛を一生気にせずに済むわけではない」ということを念頭に置いたうえで、それぞれの特徴や医療レーザー機器の特徴をおさえ、賢く医療機関やサロンを選びましょう。

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