妊娠中・妊婦に摂るべきサプリメント成分

更新日:2016/12/09 公開日:2014/10/01

妊娠中の食事・栄養

妊婦に不足しがちな栄養素はサプリメントを活用して補うことも大切です。特に欠かすことのできない妊婦に必須の栄養素を4つご紹介するとともに、サプリメントを使用する際の注意点について、ドクター監修の記事で詳しくお伝えします。

矢追正幸先生

この記事の監修ドクター

矢追医院 院長
矢追正幸先生

妊婦は必要な栄養をバランスよく摂取する必要がありますが、そのための食事を毎日きちんと作るのは大変なこともあります。特に妊婦に不足しがちな栄養素はサプリメントを上手に活用して、1日に必要な量をしっかり摂れるようにしましょう。

サプリメントを活用したい!妊婦に欠かせない成分

妊娠中に特に意識して摂る必要のある栄養素は次の4つです。

●葉酸

DNAをもつ核酸や細胞の生産に欠かせない葉酸は、特に胎児の脳や神経がつくられる妊娠初期には必須な栄養素です。しかし、食品に含まれる葉酸は調理や体内で吸収される過程で失われやすいので、食事だけで必要量を摂ることは難しいとされています。その点、サプリメントに含まれる葉酸は吸収率がよく85%程だといわれています(食品中の葉酸は50%程度)。

このような理由から、葉酸はサプリメントで補うことが厚生労働省からもすすめられています。また、葉酸は妊娠1か月前から摂取するよう推奨されており、1日あたりの量は、食事で240μg+サプリメントで1日400μgです。上限は20代が900μg、30代が1000μgとなっています。

●鉄

鉄分は血液中のヘモグロビンの生成に欠かせません。妊娠中は、胎児へ優先的に鉄分が送られるため、母体の鉄分が不足して鉄欠乏性貧血を起こしやすくなります。動悸やめまい、だるさなどの症状があらわれるほか、胎児にも十分な酸素が行き渡らず発育が悪くなることもあります。

妊娠時は普段よりも多く鉄分を摂る必要があり、妊娠初期は13mg、中期・後期は28mg(上限はそれぞれ40mg)を摂取しましょう。

●カルシウム

妊婦は、胎児の骨や歯をつくるカルシウムもたっぷり摂る必要があります。胎児に送られるカルシウムが不足すると、母親の骨などからカルシウムが溶けだして補うことがあり、出産後に母親の骨密度低下や歯が弱くなる可能性が高まります。カルシウムは1日650mg(上限は2500mg)を摂るようにしましょう。

●ビタミンC

免疫力を向上し、皮膚や骨、血管の細胞の再生に欠かせないビタミンC。鉄分の吸収をたすける作用もあるため、鉄分と一緒に摂ることをおすすめします。妊娠時の1日の摂取推奨量は110mgです。

妊婦の正しいサプリメント摂取方法

体によいサプリメントでも使い方次第では逆に悪影響を及ぼすこともありますので、妊娠中は慎重に摂取するようにしましょう。

●サプリメントは補助的に

サプリメントに頼りすぎて食事がおろそかになってしまうのは本末転倒です。まずは、栄養バランスのよい食事を心がけることが大切です。(葉酸の場合は、食事+サプリメントが基本)そのうえで、足りない部分をサプリメントで補うようにしましょう。

 

●1日の摂取量の上限を守りましょう

それぞれの栄養素には、1日の摂取量の上限が設けられています。上限を超えた大量の摂取は母体や胎児に悪影響をもたらすこともありますので、サプリメントを飲む際は用量を必ず守り、上限を超えないよう注意しましょう。

 

特に、以下のサプリメント成分は過剰摂取に注意が必要です。

・ビタミンA…上限は1日2700μgRE。特に妊娠初期は、過剰摂取によって胎児に奇形が生じるリスクがあります。

・ビタミンD…上限は1日100μg。過剰摂取によって、嘔吐や下痢などの高カルシウム血症、腎機能障害を引き起こすことがあります。胎児への影響では、歯牙形成の異常が報告されています。

・ビタミンD…1日の必要摂取量は150μgで、上限は設定されていませんが、妊娠末期に大量摂取すると新生児の高ビリルビン血症が心配されます。

必要とされる栄養素をバランスよく摂取することで母体の健康を保つことができ、お腹の中の赤ちゃんもすくすくと育つことができるようになります。妊娠中に調子が悪いな、と感じたら、上記の栄養素をサプリメントなどで積極的に摂取することを心がけましょう。

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