ビフィズス菌と乳酸菌の違いとは

更新日:2017/07/19 公開日:2014/10/31

ビフィズス菌の効果と特徴

ビフィズス菌と乳酸菌はどちらもヨーグルトなどに使われていて、「同じもの」と思っている人も多いのでは? しかし、実は分類学的にも菌の性質も異なります。その違いはどこにあるのか、ドクター監修の記事で詳しくお伝えします。

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「ビフィズス菌=乳酸菌」と思っている人も多いのではないでしょうか。しかし、分類学的にも菌の性質も異なります。ここでは、ビフィズス菌と乳酸菌の違いについて具体的に解説します。

ビフィズス菌と乳酸菌は違うもの?

ビフィズス菌も乳酸菌も、人間の腸の中に存在する善玉菌です。どちらも、ヨーグルトや乳酸菌製品などに使われていて、整腸作用という面では同じ働きを持つため、広い意味で「ビフィズス菌は、乳酸菌の一種」とされることもあります。

しかし、生物学的な分類では、ビフィズス菌と乳酸菌は違うものなのです。

ビフィズス菌とは

ビフィズス菌は、乳酸と酢酸を作り出す細菌で、生物学上の菌属は「ビフィドバクテリウム」と呼びます。

●人間の腸内に存在するビフィズス菌の数は?
ビフィズス菌は、私たちの腸内に棲む善玉菌の99.9%を占め、その数は乳酸菌の約100~1万倍にあたる1兆~10兆個といわれています。

●ビフィズス菌の形は?
Y字やV字型に分岐した独特の形状。この形から、ラテン語で「分岐」という意味を持つ「ビフィズス」の名前が付けられました。

●生息する場所は?
主に人や動物の腸内。酸素があると生育できない「偏性嫌気性」という性質を持ち、乳酸菌のように自然界で幅広く生息することはできません。

●ビフィズス菌が作り出すものは?
糖を分解して乳酸を作り出します。
また、乳酸菌と大きく違うのは、強い殺菌力を持つ酢酸やビタミンB群、葉酸を作り出す点です。

乳酸菌とは

乳酸菌とは、乳酸を作り出して身体によい働きをする細菌の総称で、生物学上の分類である菌属としては「ラクトバチルス(乳酸桿菌)」「ラクトコッカス(乳酸球菌)」などになります。腸内では、主にビフィズス菌のサポート役となり、ビフィズス菌が生息しやすい環境をつくる役割を担っています。

●人間の腸内に存在する乳酸菌の数は?
腸内に棲む乳酸菌の数は、善玉菌の0.1%以下にあたる1億~1000億個。ビフィズス菌の1万分の1~100分の1の少なさです。

●乳酸菌の形は?
球状の乳酸球菌と、棒状の乳酸桿菌とがあります。

●生息する場所は?
人や動物の腸内のほか、牛乳や乳製品、漬け物などの発酵食品にも見られます。酸素(空気)があっても生育できる「通性嫌気性」という性質を持ち、ビフィズス菌と異なり自然界に広く生息しています。

●乳酸菌が作り出すものは?
糖を分解して、乳酸を作り出します。

乳酸菌の定義のひとつに、「糖(グルコース)を分解して作る代謝物の50%以上が乳酸であること」があります。ビフィズス菌も糖から乳酸を作り出しますが、それ以上に酢酸を作り出すため、厳密には乳酸菌の一種とは言えないのです。