乳酸菌の種類と体に与える影響の違い

更新日:2017/05/16 公開日:2014/10/31

乳酸菌の効果と特徴

乳酸菌とは、糖を分解して大量の乳酸を作る微生物の総称です。その種類は200以上あるとも言われていますが、それはどのような種類に分類され、また、体に与える影響に違いはあるのでしょうか。ドクター監修の記事で詳しくお伝えします。

ヘルスケア大学参画ドクター

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乳酸菌は、人や動物の体内のほか、植物の表面、ヨーグルトやチーズ、漬け物をはじめとする発酵食品にも存在するなど、自然界に幅広く棲息しています。その種類にはどのようなものがあり、私たちの体にどのような影響を与えるのでしょう。

植物性乳酸菌と動物性乳酸菌

乳酸菌には、植物に含まれるブドウ糖や果糖などを分解して乳酸を作り出す「植物性乳酸菌」と、乳糖を分解して乳酸を作り出す「動物性乳酸菌」があります。このほかに、人の体の中に生息する乳酸菌を「腸管系乳酸菌」と呼ぶこともあります。

植物性乳酸菌は、漬け物や味噌・醤油、キムチ、ザワークラフトなどの発酵食品に含まれています。一方の動物性乳酸菌は、ヨーグルト(はっ酵乳)や乳酸菌飲料、ナチュラルチーズ、発酵バターなどに含まれています。

●乳酸菌の分類
乳酸菌は動物性や植物性といった分け方のほかに、生物学的な分類もあります。
それが、「菌属」「菌種」「菌株」と呼ばれるものです。
例えば正式名称が「○○属××菌AA株」だったとすると、○○が「菌属」、××が「菌種」、AAが「菌株」です。
「菌属」には、ラクトバチルス、ラクトコッカスなどがあります。それぞれの菌属は、さらに細かな「菌種」に分かれます。さらに、開発メーカーや発見者らが名付けるその乳酸菌の「菌株」名が加わります。

代表的な「菌属」には以下のようなものがあります。
・ラクトバチルス属…動物系乳酸菌・植物系乳酸菌・腸管系乳酸菌
菌種によって、ヨーグルトやチーズ、漬け物、味噌などあらゆるものの発酵に利用。主な菌種は、ブルガリアヨーグルトの「ブルガリクス」、人の腸内に常在する代表的な乳酸菌である「ガゼリ」や「アシドフィルス」、ラブレ菌の別名で知られる漬け物から発見された「コアギュランス菌」など。

・ラクトコッカス属…動物系乳酸菌
主な用途としては発酵バターやチーズ、ヨーグルトなど。主な菌種は、カスピ海ヨーグルトの「ラクティス」など。

・ストレプトコッカス属…腸管系乳酸菌、動物系乳酸菌
主な用途としては発酵バターやチーズ、ヨーグルトなど。主な菌種は、ヨーグルトに欠かせない「サーモフィルス」など。

・ペディオコッカス属…植物系乳酸菌
主に味噌や醤油の熟成に利用され、主な菌種は「セレビシエ」「ハロフィルス」など。

・エンテロコッカス属…腸管系乳酸菌
新型乳酸菌として注目されていて、主にヨーグルトなどに利用。主な菌種は「フェカリス」など。

植物性乳酸菌と動物性乳酸菌それぞれの特徴と体に与える影響

では、植物性・動物性乳酸菌が体に与える影響について見てみましょう。

●植物性乳酸菌の特徴と体に与える影響
漬け物や味噌・醤油などに含まれる植物性乳酸菌は、動物性乳酸菌と比べアルカリや酸に強く、温度変化にも影響されにくいのが特徴です。
そのため、人の体内でも、胃酸や胆汁などに負けずに腸までたどり着く確率が高いとされ、腸内でもパワフルに活躍してくれます。
腸内環境を整えて便通をよくし、免疫力をアップすることによってアレルギーを緩和させる効果などが報告されています。

●動物性乳酸菌の特徴と体に与える影響
栄養価の高い環境下に生息する動物性乳酸菌は、植物性乳酸菌と比べると胃酸などに弱く、腸にたどり着く前に死滅してしまう場合もあります。
しかし、漬け物などに比べて、ヨーグルトや乳酸菌飲料などは食べやすく、ある程度の量を毎日摂る際には続けやすいというメリットも。また、各メーカー、胃酸に強く腸まで到達しやすい独自の動物性乳酸菌を発見して商品化しています。整腸作用のほかに、インフルエンザ予防やアレルギーの緩和などに特化したヨーグルトなども登場しています。

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