熱に強く生きて腸に届くフェカリス菌とは

更新日:2017/05/11 公開日:2014/10/31

乳酸菌の効果と特徴

新型乳酸菌ともいわれ注目を集める「フェカリス菌」。「熱に強く、生きて腸まで届く」とされています。では、実際にどのような特徴を持ち、どのようなよい効果をもたらしてくれるのでしょうか。ドクター監修の記事で詳しくお伝えします。

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「熱に強く、生きて腸まで届く」といわれるフェカリス菌ですが、具体的にはどのような特徴を持ち、どのような効果があるのかを解説します。

フェカリス菌とは

まずは、フェカリス菌の基礎知識から見てみましょう。

●フェカリス菌はエンテロコッカス属に分類される菌種
フェカリス菌とは、正式には「エンテロコッカス属フェカリス菌」で、エンテロコッカスという菌属の中に分類される菌種のひとつです。

「フェカリス菌」に分類される菌種の中にも、さらに細かな「菌株」の種類があり、代表的なものにEC-12株、FK-23株、EF621K株、EF-2001株があります。

菌株とは、各メーカーなどが発見・開発した固有の菌の名称を表しています。

●フェカリス菌は人の体内に棲息する腸管系乳酸菌
エンテロコッカス属の乳酸菌はもともと人の体内に存在している常在菌ですが、その中でも「フェカリス菌」は免疫力を高める働きが強いとされています。

●フェカリス菌は超微粒子で大量に摂取しやすい
形は球状をしていて、大きさは500nm(ナノメートル)ほどと、ほかの乳酸菌に比べても小さな超微粒子です。

そのため、一度にたくさんの量を摂ることができます。基本的に乳酸菌は、多く摂取するほど、その効果も高くなります。

●フェカリス菌が新型乳酸菌と呼ばれるワケは…
乳酸菌は、生きている状態で腸まで届けることで効果が得られると考えられていますが、フェカリス菌の場合は違います。

さまざまな研究によって、フェカリス菌は、加熱殺菌して死滅した状態で摂取しても効果が得られることがわかりました。それだけでなく、死滅した状態で摂取した方がより高い効果を得られることも報告されています。

このように、従来の乳酸菌の常識を覆す「死滅した状態で摂取しても効果がある乳酸菌」であることが、フェカリス菌が新型乳酸菌と呼ばれる理由です。

また、加熱殺菌されることで加工しやすく、さまざまな食品に利用ができる、常温保存しやすいなどのメリットもあります。

フェカリス菌の効果

フェカリス菌に期待できる健康効果には以下のようなものがあります。

●整腸作用
フェカリス菌に限らず乳酸菌は整腸作用が高いことで知られていますが、特にフェカリス菌は、一度で大量の菌を摂取できるので増殖が早く、善玉菌を増やして腸の働きを活性化させます。

●免疫力をアップし、インフルエンザを予防
2010年の「日本乳酸菌学会」で発表された研究報告によると、フェカリス菌を投与しなかったグループのマウスは、インフルエンザ感染後14日時点で生存率40%であったのに対し、フェカリス菌FK-23株を感染前に投与したグループは生存率80%、感染後に投与したグループは生存率60%、感染前後に投与したグループは生存率100%。このことから、インフルエンザにかかった際に免疫力を高めて撃退する効果と、インフルエンザを予防する効果のどちらもあることがわかりました。

●花粉症への効果
2012年に医学誌「薬理と治療」に掲載された研究報告によると、スギ花粉症患者20名に暴露室で人工的に一定量の花粉を浴びてもらい、その後、加熱殺菌して死滅したフェカリス菌入り乳性飲料(1本200mlあたりフェカリス菌1000億個含有)を1日1本2か月間飲用後にも同じ暴露室での実験を実施。飲む前と後では、鼻をかむ回数や目のかゆみなどが減り、アレルギー症状が改善する傾向が認められました。

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