太りやすい更年期の体重増加の予防・改善方法

更新日:2017/09/04 公開日:2014/12/26

更年期による肥満

女性の更年期は、閉経をはさんだ前後約10年間のことを指し、心身の変化を感じる人も少なくありません。体重増加も更年期に見られる傾向のひとつ。太るのを予防する方法を、ドクター監修の記事でお伝えします。

板東浩先生

この記事の監修ドクター

医師
板東浩先生

女性の更年期とは一般的に閉経前後の45~55歳くらいの時期を指し、この時期に心身のさまざまな変化を感じる人も少なくありません[1]。更年期に見られる傾向のひとつとして、体重の増加もあげられます。更年期太りを予防し、改善する方法にはどんなものがあるでしょうか。

更年期に太りやすいのはなぜ?

40~50代の女性に、平均体重よりも重い過体重の人が増え続けています。50代と言えば、ちょうど更年期の時期と重なります。更年期を迎えた女性の体重がなぜ増加してしまうのかを考えていきましょう。

筋肉量が減り、基礎代謝も低下

更年期を迎える40代後半になると身体の筋肉量が減少します。筋肉量が減少すると、基礎代謝(生命の維持に必要なエネルギーのこと)の低下につながります。そうすると、エネルギーを燃焼させる効率が悪くなり、やせにくい身体になってしまうのです[2]。

女性ホルモンの低下も太りやすさの一因に

更年期には、閉経によって卵巣の働きが弱くなり、女性ホルモン(エストロゲン)が急激に減少します。エストロゲンには排卵、月経など妊娠に適した環境を整えるほか、コレステロールの値を正常にして脂肪代謝を促す働きもあります。このため、エストロゲンが減ると脂肪が代謝されにくくなり、太りやすくなるのです。

このほか、日常生活での活動量の低下や食事の取り方なども原因と考えられています。

更年期の体重増加を防ぐには?

肥満と判定されるほど太ってしまうと、健康面でさまざまな病気を引き起こす要因になり、美容面でもマイナスです。しっかり予防して、健康的な更年期を送りましょう。

まずは適正体重を知る

国際基準としての肥満の判定は、主にBMIという数値で行われています[2]。

BMI=体重(kg)÷(身長(m)×身長(m))という計算式で求めることができます。統計的にもっとも病気にかかりにくいBMI「22」を標準とし、「25以上」になると肥満とされています。

(例)身長160cm、体重57kgの場合、57÷(1.6×1.6)≒22.3となり、BMIは約22.3となります。

まめに体重を測り、BMI値の増減を把握しましょう。毎朝の習慣にするなど、毎日測ることで小さな変化に気づくことができ、軌道修正も比較的容易になります。なお、増減が1か月5%以上は注意が必要です。

食生活の見直し

間食を控え、夕食を早め・軽めにするなど食生活を見直しましょう。脂肪、糖分、塩分の摂りすぎには注意が必要です。動物性脂肪を多く摂りすぎる生活を続けると、動脈硬化などの生活習慣病にかかるリスクも高まります。

10代、20代の頃は暴飲暴食していても多少の無理は通ったかもしれませんが、若い頃と同じ食生活を続けることは避け、バランスのよい食事を心がけましょう。

適度な運動を取り入れ、基礎代謝アップ

基礎代謝は加齢とともに落ちるため、更年期を迎えたら、今までと同じ運動量では太りやすくなる一方とも言えます。少しでも運動量を増やすよう、「移動の際にはタクシーを使わず歩く」「階段をなるべく使う」など、普段の生活の中でちょっとした運動から始めてみてください。

サイクリング、水泳、ダンベル体操、エアロビクスなど、興味の持てる運動をとり入れるのも有効です。身体を動かすことは更年期障害の症状緩和にもつながります。

参考文献

  1. [1]池ノ上克ほか編, NEWエッセンシャル産科学・婦人科学 第3版, 医歯薬出版 2015; 266-270
  2. [2]デニス・L・カスパーほか編 福井次矢ほか監修, ハリソン内科学 第5版, メディカル・サイエンス・インターナショナル,2017. 470, 2450

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