更年期障害の診断基準とは

更新日:2017/12/05 公開日:2014/12/26

更年期障害の治療

更年期障害の診断基準についてまとめています。気になる症状があったときには様々な検査から総合的に判断しますが、どのような場合に「更年期障害」と診断されるのかドクター監修のもと、検査内容や定義を解説します。

閉経の前後約5年程度を、「更年期」といいますが、この時期になるとホルモンバランスの乱れから様々な症状が出てくることがあります。他の病気の可能性もあるため綿密な検査が必要ですが、ではどのような場合に「更年期障害」だと診断されるのでしょうか。

更年期障害はどう診断する?

更年期と更年期障害とは

更年期障害は、閉経に関連したホルモンバランスの乱れによって起こる体調不良全般のことを指します。医学的には、「更年期に現れる多種多様な症状の中で、器質的変化に起因しない症状を更年期症状と呼び、これらの症状の中で日常生活に支障を来す病態が更年期障害」と定義されています。

更年期にまず現れるのが、顔がほてって暑さを感じる「ホットフラッシュ」や、発汗などに代表される自律神経失調症状です。更年期障害は一定の時期を過ぎると落ち着きますが,閉経後10~15年間経過してから,骨粗鬆症による骨折や心筋梗塞、脳卒中など、心血管疾患の発症が多くなることも知られています[1][2]。

更年期症状の評価

更年期症状があるのかどうかを確認して、診断や評価を行います。診断ツールとして「日本人女性の更年期症状評価表」というものを使うこともあるようです。次のような症状のうちのいくつかに当てはまる場合は、更年期障害に該当するかもしれません[1]。

1. 顔や上半身がほてる(熱くなる)

2. 汗をかきやすい

3. 夜なかなか寝付かれない

4. 夜眠っても目を覚ましやすい

5. 興奮しやすくイライラすることが多い

6. いつも不安感がある

7. ささいなことが気になる

8. くよくよし、ゆううつなことが多い

9. 無気力で、疲れやすい

10. 目が疲れる

11. 物事が覚えにくかったり、物忘れが多かったりする

12. めまいがする

13. 胸がどきどきする

14. 胸がしめつけられる

15. 頭が重かったり、頭痛がよくしたりする

16. 肩や首がこる

17. 背中や腰が痛む

18. 手足の節々(関節)の痛みがある

19. 腰や手足が冷える

20. 手足(指)がしびれる

21. 最近音に敏感である

血液検査

更年期障害の診断の一環として、更年期に関係して数値が変動するホルモンの血液検査を行います。脳の下垂体と呼ばれる場所から出てくる、卵巣に働きかけるホルモン(下垂体ゴナドトロピン)の一種であるFSH検査やLH検査、および女性ホルモンであるエストラジオール(E2)検査が一般的です。下垂体ゴナドトロピンは更年期にかけて上昇、E2は減少し、さまざまな症状が現れるといわれています[2]。

その他の病気との区別

更年期障害は症状やよく起こる年齢層が似ていることから、うつ病、悪性疾患、甲状腺疾患と間違われやすいので、注意する必要があります。前述の血液検査や、診断ツールなどで適正な診断が可能です[1]。

症状がつらいときは病院へ

更年期障害にはホルモン補充療法などが効果的とされています。症状がひどいときには無理せず、婦人科や産婦人科、場合によっては心療内科や精神科に相談しましょう[2]。

参考文献

  1. [1] "産婦人科診療ガイドラインー婦人科外来編2014", 日本産婦人科学会. http://www.jsog.or.jp/activity/pdf/gl_fujinka_2014.pdf (参照2017/11/27)
  2. [2] "E.婦人科疾患の診断・治療・管理", 日産婦誌, 2009; 61(7): 238-242

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