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更年期障害の漢方薬による治療

更新日:2017/06/08 公開日:2014/12/26

更年期障害の治療

更年期障害の可能性があると診断された場合に処方される、漢方薬についてまとめています。主流の治療法といえばホルモン補充療法ですが、漢方薬治療はどのようなメリットがあるのでしょうか。種類や効果について解説します。

めまい、ほてり、発汗異常、頭痛、動悸、息切れなど更年期障害の治療法としての主流は「ホルモン補充療法(HRT)」ですが、HRTに抵抗がある方や、服用する薬が多い方などには、漢方薬療法が適用されることがあります。

東洋医学からみる更年期障害

東洋医学では、気、血、水が人体を構成する要素であり、3つのバランスが心身の不調に影響すると考えられています。「気」は元気や気力などの気、「血」は文字通り血液、「水」は血液以外の身体の水分を示しており、この3つがバランスを保ちながら全身をめぐっていることで健康が維持されるという考えです。

更年期障害ではさまざまな不調が身体に現れますが、漢方医学上では症状から気、血、水の問題を見極め、対応する漢方薬が処方されます。

たとえば、更年期障害で見られる症状の中でも肩こりや頭痛、身体の冷えは、血流が滞った状態を表す「瘀血(おけつ)」の状態ととらえられます。不眠や抜け毛が起きる場合もありますが、これは「血虚(けっきょ)」という血の不足した状態といわれます。
そのほか、更年期障害の代表的な症状のひとつといわれるホットフラッシュやイライラの症状には気の巡りが失調する「気逆(きぎゃく)」が、疲れやすさやだるさなどは「気虚(ききょ)」という気が不足した状態によると考えられています。

漢方薬には、このような気、血、水の巡りにはたらきかけ、不調を改善する効果が期待されるのです。

更年期障害の症状別の漢方

漢方では病名を決めて治療をするのではなく、その方の「証(しょう)」(体質や体調など)を見極めて治療方法を決定します。

証の分け方のひとつとして、体力や抵抗力の程度を示した「虚・実」があり、体力や抵抗力が充実している人を「実証(じっしょう)」、体力がなく抵抗力も低い感じの人を「虚証(きょしょう)」、偏りなくバランスのとれた理想的な状態を「中間証」といいます。また、証により同じ病気でも薬が違う場合や、病気が違うのに同じ薬が処方される場合など、西洋医学ではないようなことが多々あります。

漢方薬の種類と、どのような証で、どのような症状の場合に処方されることが多いのかをご紹介します。 ここでご紹介するのはあくまでも一部であり、まだまだたくさんの漢方薬があります。ご自分にあった漢方薬を見つけるためには医師にご相談ください。

○実証タイプ(体格もガッチリし、丈夫なタイプ)
【症状】便秘がち・手足は冷えているのにのぼせがある・月経不順・腰痛・肩こり ⇒桃核承気湯
お血を改善する作用があり、女性疾患の代表薬です。
【症状】不眠やイライラなど精神的不安が強い・ストレスを感じる ⇒柴胡加竜骨牡蛎湯
精神系に働きかけ、更年期特有のイライラなどの症状に効果を発揮します。

○中間証タイプ(バランスがとれた理想的な状態)
【症状】のぼせ・頭痛・肩こり・精神的症状 ⇒加味逍遥散
更年期障害でもっともよく処方される漢方薬です。
【症状】頭重・肩こり・めまい・手足は冷えているのにのぼせがある ⇒桂枝茯苓丸
お血を改善する作用があり、女性疾患の代表薬といわれている漢方薬です。

○虚証タイプ(痩せ型、虚弱体質の方)
【症状】疲れやすい、冷え性、めまい、肩こり、貧血の傾向がある ⇒当帰芍薬散
お血を改善する作用があり、女性疾患の代表薬です。
【症状】不眠・イライラなどの精神神経症状 ⇒抑肝散半夏陳皮
体力の低下している人や虚弱体質の方に適した漢方薬で、胃腸が弱い神経質な方にも安心です。

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