境界性パーソナリティー障害の症状・原因・治療法・接し方

更新日:2016/12/09

人格障害の種類

「境界性パーソナリティー障害」には、境界線があるかのような二面的な考え方をしたり、感情にブレーキが効かなくなる、自傷行為を繰り返すといった特徴があります。ドクター監修のもと、原因や治療法、接し方を紹介します。

田中伸明先生

この記事の監修ドクター

ベスリクリニック 院長  田中伸明先生

頭を抱える女性

現代社会で健康に生活していくためには、コミュニケーション力やある程度のストレス耐性が必要です。イライラが積もり積もってついつい感情的になってしまうことはありますが、それが日常的に繰り返される場合、「境界性パーソナリティー障害」の疑いが出てきます。

境界性パーソナリティー障害とは?

境界性パーソナリティー障害は下記のような症状が特徴です。

・感情のコントロールがうまくできず、ささいなことで癇癪を起こす
・人から見捨てられる、といった不安が常につきまとっている
・衝動的に行動する
・自己破壊的行為をとる(薬物やアルコール、性行為、買い物などへの依存)
・自傷行為を繰り返したり、ほのめかしたりする
・人への評価が「好き」か「嫌い」の2つしかない

原因には、遺伝的要因や過去のトラウマ、生まれ持った環境や親子関係などが挙げられますが、特に言われているのは幼少期の母子関係です。幼少期の虐待や親から欠点ばかり指摘されることで、母親との安定した関係を築けず、「自分はいけない子どもなんだ」という自己否定感を持ち易くなります。こういった人は、他人に対しても攻撃的な人格になりやすく感情がコロコロと変わるので、コミュニケーションをとることが難しくなります。
自分を大切にしないので薬物依存やアルコール依存、自傷行為へつながる危険性もはらんでいます。

境界性パーソナリティーの治療方法

主な治療法は“薬物療法”と“心理療法”の2つ。「不安感、怒り、落ち込み」といった感情に対しては、抗うつ剤や抗不安剤で薬物療法を行います。それと同時に心を安定させ、感情をコントロールする方法などを身につける心理療法を平行して行うことがあります。カンセリングを通して、状況を客観的につかみ、主体性を持てるように練習を積んでいきます。

周囲のサポートも欠かせませんが、本人の要求に全てしたがってしまうと、振り回されてお互いに疲れてしまいます。ある程度の距離をとりながら、相談にのるときはルールをしっかり決めましょう。また、境界性パーソナリティー障害は若い女性に多く、年齢を重ねるに連れて回復していくと言われています。

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