自己愛性パーソナリティー障害の症状・原因・治療法・接し方

更新日:2016/12/09 公開日:2015/01/30

人格障害の種類

“自己愛性パーソナリティー障害”になると自分を特別だと思い込み、他者の気持ちを全く考えないために対人関係でトラブルが生じてしまいます。ドクター監修のもと、自己愛性パーソナリティー障害の症状や原因、治療法を紹介します。

悩む女性

自分を大切にすることは必要ですが、中にはその思いが強くなり過ぎた結果、自身の精神バランスが崩れ、周囲とのコミュニケーションが上手くとれなくなる場合があります。こういった症状がある場合、「自己愛性パーソナリティー障害」が疑われます。

自己愛性パーソナリティー障害とは?

自己愛性パーソナリティー障害とは、その名の通り「自己愛」から生じる人格障害のことを指します。主な例としては、自己愛が高すぎるために他者との関係がうまく築けず、日常生活に深刻な問題が生じることが挙げられます。

具体的には、以下のような症状があります。

・自身の存在を重要だと特別視し、周囲に尊大な態度をとる
・自身の輝かしい成功や自分の魅力、理想的な愛への空想を巡らせている
・過剰な賞賛や特別扱いを求める
・相手への思いやりに欠け、他者と協調することが困難
・他者から嫉妬されていると考え、逆に自身も嫉妬深い面がある
・自身の目的達成のために他者を利用する …など

特徴と原因について

自己愛性パーソナリティー障害者は人口の1%未満存在すると言われ、女性よりも男性に多くみられるのが特徴です。よくナルシストと同一視されますが、周囲と頻繁にトラブルを起こすようなことがなければ問題はありません。逆に、日常生活に支障が出るような対人関係トラブルがある場合は、自己愛性パーソナリティー障害の可能性があるでしょう。

原因ははっきりしていませんが、有力な要因としては、幼少期における親からの偏った養育環境にあると考えられています。過保護だったり、逆に愛情不足だったりすると自己像をしっかり作り上げられず、精神のバランスが崩れて自己愛性パーソナリティー障害を発症してしまう、という説があります。

自己愛性パーソナリティー障害の治療法と接し方

この障害の治療方法には“精神療法”と“薬物療法”があり、治療の目的としては、他者への共感、等身大の自分の発見や育成にあります。

治療は誇大化された自己像と向き合わなければならないため、一時的な落ち込みや不安が生じることがあります。その場合には、安定剤や抗うつ薬などの薬物療法が用いられることが多くあります。いずれにしても、ドクターと相談しながら根気よく治療を行っていくことが求められます。

また周囲の対応としては、優劣を競ったり、直接的な批判や説教は避け、間違っても全ての要求を受け入れたりしないことが大切です。

自己愛性パーソナリティー障害は、20代で解消することも多々あります。とは言っても、浮き沈みが激しい症状でもあるため、大きな精神ダメージを受ける前に精神科へ行くことも大事です。1人で抱え込まずに、まずは精神科のドクターに相談してみましょう。

この病気・症状の初診に向いている科 精神科