インフルエンザの予防接種をうける時期はいつがいい?

更新日:2017/05/16 公開日:2015/03/19

インフルエンザの予防について

インフルエンザは毎年流行するウイルスが変わるため、予防接種を年ごとに受ける必要があります。では実際に、どの時期に予防接種を受けるのが効果的なのか、副作用はあるのかなど、ドクター監修のもと、解説していきます。

ヘルスケア大学参画ドクター

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ヘルスケア大学参画ドクター

毎年冬が近づくと、医療機関ではインフルエンザ予防接種の予約が始まります。実際には、いつ予防接種を受けるのが効果的なのでしょうか。インフルエンザの予防接種について見てみましょう。

インフルエンザの予防接種の効果

インフルエンザウイルスへの感染そのものを完全には防ぐことはできませんが、発症を予防する効果は証明されています。また、高齢者に対してワクチンの接種の有無によって、死に至る可能性を1/5に、入院するほどの重篤な症状悪化の危険性についても約1/3~1/2にまで減少させる効果が期待できるといわれています。

副作用について

ワクチンによっておこる重篤な副作用については、おおよそ10万人に1人の割合で、命に関わるような副作用は、200~400万人に1人の割合でみられるといわれています。重篤な副作用は、非常にまれなケースではありますが、副作用をまったく起こさないわけではないことを念頭に置いておきましょう。副作用の症状の多くは、ワクチン接種後から30分以内に発症するとされているので、接種後30分は接種を受けた医院の中で念のため、様子をみるようにしましょう。

万一、インフルエンザ予防接種にて副作用や後遺症などが生じた場合には、国の公的保証制度を利用することができます。予防接種法に基づく予防接種を受けた方を対象に、予防接種を受けたことで健康を害したと認められた場合に、市町村から給付されるという制度になります。

予防接種を受ける時期

毎年、インフルエンザが流行するのは12月下旬頃から翌年の3月にかけてです。予防接種は、受けてから効果が現れるまでに約2週間かかり、その効果は約5か月間持続します。インフルエンザが流行する時期と、予防接種の効果が現れるまでを逆算して考えると、11月から、遅くても12月中旬頃までには予防接種を受けておくとよいでしょう。

小学生以下の接種の回数

また、生後6か月から12歳までのお子さんは、インフルエンザの予防接種を2回受ける必要があります。小さなお子さんは、1回の接種だけでは十分な免疫を作ることができず、2回目の接種で、重症化を予防するのに必要な免疫ができるのです。1回目と2回目の間隔は4週間あけると、予防接種の効果が高まります。多くの小児科では、毎年10月前半から予防接種を開始するので、12歳以下のお子さんが1回目の予防接種を受けるのは、10月をおすすめします。

「去年、予防接種を受けたけど今年も必要?」と思っている人もいるかと思いますが、先に述べたように予防接種の効果が発揮されるのは、接種を受けて2週間後から約5か月間です。さらにインフルエンザウイルスは毎年変わるため、今年流行が予測されるウイルスに合ったワクチンを接種しておくことで、インフルエンザを予防することができます。

大人の接種回数

大人の予防接種においては、65歳以上の高齢者や60~64歳のうち心臓や呼吸器、免疫不全の疾患を患っている方は予防接種法により、インフルエンザの予防接種をすすめています。しかし、必ずしも法律によって義務化されているわけではありませんので、高齢者を除いたその他大人の場合でも、予防接種は任意判断となっています。場合によっては、発熱や急性疾患および摂取することによるショック症状の可能性がある方については接種が望ましいと判断されず、見送られることもあります。インフルエンザの流行時期をかんがみて、任意判断ではありますが、予防の観点や他人への感染などを考慮し、接種しておくとよいと思います。

インフルエンザ予防接種の料金

国が定める予防接種法によりインフルエンザの予防接種については、市町村の管轄とされています。そのため、お住まいの市町村により、予防接種を受けつける実施期間や自己負担額などは異なってきます。そのため、詳しい費用を知りたい場合には、お住まいの市町村などに聞いてみるとよいでしょう。

また、65歳以上の高齢者の方は、市町村がワクチン接種における費用を一部、助成してもらえることもあるため、自己負担額は少なくなります。

日本における予防接種の現状

インフルエンザは日本だけではなく、世界中で猛威をふるいます。世界的に年々、インフルエンザのワクチンの接種率が高まっているのに対し、日本では予防接種に対しての意識が低いのが現状です。世界と日本では、ワクチンの予防接種にどのような違いがあるのでしょうか。

アメリカやヨーロッパでは、インフルエンザワクチンを大腿部に筋肉接種しますが、日本では認められておらず、皮下接種になります。筋肉注射のメリットは大量の薬液を投与しやすいことですが、皮下注射は少量しか投与できないものの血管や神経を傷つけにくく、長時間にわたって効果を持続できるというメリットがあります。

また、アメリカからヨーロッパでは鼻からの噴霧でインフルエンザワクチンを投与できる方法があり、注射に比べて投与が楽にできるのが特徴ですが、日本ではまだ認められていません。他にもアメリカやヨーロッパでは多様なワクチンを受けることができますが、日本で受けられるワクチンはアメリカやヨーロッパに比べて少ないのが現状です。しかし、日本での予防接種法は年々改定を重ね、安全により多くの人が効果的な予防接種を受けられるように少しずつ変化しつつあります。