スキンケア大学 ヘルスケア大学 メンズスキンケア大学

鍼灸師が選んだ「免疫力のツボ」3選

更新日:2017/12/25 公開日:2015/02/27

免疫力を高める方法

さまざまな健康の悩みに有効といわれるツボ。病気にかかりにくい健康的な身体を目指すためのツボはあるのでしょうか?ここでは、東洋医学の考え方に基づいて、免疫力を健全に保つと考えられているツボについて監修記事でご紹介します。

そもそもツボって何?

古代中国の医学書「素問」には、「正気(せいき)が内にあれば邪(じゃ)にはおかされない」という記載があります。この正気が、現在でいう「免疫力」に相当します。東洋医学では、ツボを刺激することにより滞っていた気血の巡りがよくなり、経絡(けいらく)のバランスがとれることによって、腎を中心とする内蔵の機能が活性化して正気が充実すると考えられています[1]。

経絡は「気と血の通り道」であり、身体の隅々を巡り、栄養を与えたり機能を調節したりしています。経絡には気が身体の内外を出入りする要所(経穴;けいけつ)がいくつもあり、この経穴が一般的にツボと呼ばれています。人体には実に365ものツボがあるそうです。

鍼灸師が選んだ「免疫力」のツボは

経穴(ツボ)に鍼を刺したりお灸をすえたりして刺激を与え、経絡に働きかけて気や血の巡りを整えて正常な状態に戻していく治療法が鍼灸(しんきゅう)治療です。この鍼灸治療のプロである鍼灸師の養成校(専門学校、大学)に勤務する鍼灸師を対象としたアンケート調査[2]で、免疫力をつける目的で行う鍼灸治療で使用するツボを聞いたところ、もっとも多くの回答が得られたツボは「足三里(あしさんり)」で、次に「腎兪(じんゆ)」「中脘(ちゅうかん)」の順でした。そのほかにも多くのツボが挙げられていましたが、ここではこの3つのツボについて解説します。

足三里(あしさんり)

足三里のツボはひざの下あたりです。人差し指から小指まで4本の指を揃えて、ひざのお皿のすぐ下、外側のくぼみに人差し指をおいたときに小指があたっている部分の周辺にあります。押すと気持ちのよい痛みを感じるところを探してみましょう。また足三里には、足膝に腫れ痛み、嘔吐・下痢・腹痛、鼻づまり、耳鳴り、咽喉の腫れ痛みなどにも効果があるとされています。指で押してもいいですが、やや硬く押しづらいので、ゴルフボールやくしの柄などを使うこともできます[1]。

腎兪(じんゆ)

腎兪のツボは背中(腰)にあります。おへその高さで、背骨から指2本分(人差し指と中指を揃えた横幅)離れたところに左右2つあります。背骨の両脇の筋肉がふくらんでいる部分です[1]。また腎兪には、目眩、耳鳴り、胃痛・腹痛、消化不良、残尿感、浮腫、膝の痛み、腰部の冷えなどにも効果があるとされていて、さらに女性特有の生理痛、月経不順、帯下にも効果があるとされています。

中脘(ちゅうかん)

中脘のツボは下腹部(身体の前面中央)にあります。おへそとみぞおちの中間あたりです[1]。また、中脘には喘息、食欲不振、消化不良、腹痛、下痢、便秘、動悸、不眠などにも効果があるとされていて、さらに女性特有の妊娠による悪阻にも効果があるとされています。

効果的なツボ押しの方法

自分でツボを刺激する際の方法や注意点について紹介します。

基本的な押し方は?

主に親指のはらの部分を使い、イタ気持ちいいと感じる程度のやや強めの力で押します。3秒ほどかけて強く押していき、力を抜いてゆっくり放します。押している間は5秒以内に留めましょう。これを何回かくり返します。左右対称にツボがある場合は、両方を同じ程度の時間行うようにすると効果的です。

行う際はゆったりとリラックスし、押すときは息を吐きながら、力を抜くときに息を吸うように呼吸を意識してみましょう。

部位によっては、指全体や手の平を使って揉みほぐしたり、手でこぶしを作り手の平側で軽く叩いたり、ゴルフボールやくし、ヘアピンなどの道具を使って刺激する方法もあります。

注意点は?

ツボを極端に強く押しすぎたり、同じツボだけを長い時間くりかえし刺激しすぎたりしないようにしましょう。

また、発熱時、妊娠中、満腹時、飲酒時、極度に空腹感や疲労感があるとき、炎症やケガなどがあるとき、手術後などにツボを押すのは避けましょう。

ご自身・ご家庭でいわゆるマッサージや指圧(ツボ押し)などをする際の注意点

  1. 1.マッサージや指圧などは身体に影響を及ぼす行為です。ご自身・ご家庭で行う場合は、部位の把握や力の加減が難しく、身体への影響には個人差があります。
  2. 2.病気やケガ、痛みがある場合は、マッサージや指圧などをするまえに医師の診断やアドバイスを受けましょう。
  3. 3.食後、飲酒時、妊娠中など、普段と異なる体調の際は、自己判断によるマッサージや指圧などは避けましょう。
  4. 4.マッサージや指圧などをしたことで体調が悪くなったり、痛みなどが出た場合は、すぐに医師に相談しましょう。また、症状が改善しなかったり悪化したりするようなら、医療機関を受診しましょう。

参考文献

  1. [1]鵜沼広樹. 元気になれるとっておきのツボ療法. 婦人之友社 2008
  2. [2]笠原由紀ほか(全日本鍼灸学会研究部免疫研究委員会). 臨床現場における鍼灸と免疫-現状分析と評価法についての提言-. 全日鍼灸会誌 2009; 59(1); 2-12

今すぐ読みたい