生牡蠣で食中毒?ノロウイルスの潜伏期間と症状・対処法

更新日:2017/05/16 公開日:2015/04/13

食品別の食中毒・食あたり

冬から春にかけて集団感染を起こしやすいノロウイルス。多くが経口感染ですが、その感染経路のひとつにウイルスを持った生牡蠣などの二枚貝があげられます。ドクター監修のもと、ノロウイルスの特徴と食中毒の症状、対処法について解説します。

ヘルスケア大学参画ドクター

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集団感染ニュースでよく耳にする「ノロウイルス」は、経口感染が多いウイルスです。ここでは、特に食中毒という観点から、主な感染経路と、特徴、対処法などをご紹介します。

生牡蠣からの感染が多い「ノロウイルス」

生牡蠣などの二枚貝から感染するケースが多いノロウイルス。冬場に発生しやすく、感染力が非常に強いウイルスとされています。

牡蠣やウチムラサキ貝(大アサリ)、 シジミ、ハマグリといった二枚貝がノロウイルスに感染すると、その内臓にウイルスが蓄積されます。この、汚染された二枚貝を生の状態や十分に加熱していない状態で食べると、ノロウイルスが小腸粘膜で増殖し、感染性胃腸炎を引き起こします。

ノロウイルスは熱に弱いため、加熱処理すると感染力を失います。よって、二枚貝を調理するときは、中心部が85度から90度になるよう、また90秒以上加熱することが望ましいです。

ノロウイルスによる食中毒の症状と潜伏期間

ノロウイルスは、わずか10~100個の少ない数でも食中毒を発症させます。潜伏期間は24~48時間で、下痢、吐き気、嘔吐、腹痛、発熱(38度程度でそれほど高くならない)といった症状が現れます。

症状は3日以内に治まることがほとんどで、後遺症もありません。また、感染したからといって必ずしも食中毒の症状が現れるわけではなく、人によっては軽い風邪程度の症状で治まることもあります。ただし、免疫力が低い乳幼児や高齢者の場合には、吐しゃ物を吸い込むことで窒息したり、肺炎を引き起こす恐れがあるので、注意が必要です。

ノロウイルスによる食中毒の対処法

ノロウイルスには有効な抗ウイルス剤がないため、症状にあわせた対症療法が行われます。下痢と嘔吐がひどい場合には脱水症状を起こしている可能性があるので、十分な水分摂取が必要です。この時、常温の水や白湯、経口保水液、スポーツドリンクなどを摂取すると効果的です。また、ノロウイルスを体外へ排出するためにも、下痢止めは絶対に使用しないようにしましょう。下痢止めに含まれる腸管運動抑制剤には、菌やウイルスを腸内に閉じ込める働きがあるためです。

ノロウイルスは感染者の吐しゃ物や便から感染する、二次感染の可能性が非常に高いウイルスです。吐しゃ物や便は速やかに処理し、その際は、直接触れることのないようマスクやゴム手袋を用いてください。処理後は、石けんを使ってしっかり手を洗いましょう。

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