鼻うがい・鼻洗浄の副鼻腔炎(蓄膿症)への効果と注意点

更新日:2016/12/09

副鼻腔炎(蓄膿症)の症状と治療法

副鼻腔炎(蓄膿症)の症状を緩和させ、予防にも効果があるとされる鼻うがい。具体的にはどのような効果があり、どのように行えばよいのでしょうか。ドクター監修のもと、副鼻腔炎(蓄膿症)における鼻うがいの効果と注意点について解説します。

稲葉岳也先生

この記事の監修ドクター

いなばクリニック 院長  稲葉岳也先生

鼻うがいとは、専用の洗浄液や生理食塩水を使って鼻の中を洗浄することで、鼻洗浄とも呼ばれます。副鼻腔炎(蓄膿症)の症状緩和や、予防に効果があるとされる鼻うがいの、具体的なメリットと、正しい方法をご紹介します。

鼻うがい・鼻洗浄の効果・メリット

第一にあげられるメリットは、異物を洗い流せることです。風邪などのウィルスや花粉のような異物は、鼻の粘膜に最初に付着します。こうした異物を早めに洗い流すことで、風邪やアレルギーが原因となって起こる副鼻腔炎(蓄膿症)の予防につながるのです。

また、鼻水を洗い流して鼻の中をきれいにすることにもメリットがあります。副鼻腔炎(蓄膿症)になると粘りのある鼻水が鼻の中に溜まりますが、これをそのままにしておくと鼻粘膜の機能が妨げられ、症状がさらに悪化することがあります。鼻うがいは、鼻水を取り除いて鼻粘膜の本来の機能を回復させる助けとなるのです。特に、副鼻腔炎(蓄膿症)の場合は粘膜が細菌感染を起こした状態になっているので、洗い流すことがとても大切です。また、鼻水を取り除くと粘膜の炎症が一時的に治まり、鼻づまりが改善されてすっきりするという、気分的にもうれしい効果があります。

鼻うがい、鼻洗浄の方法

では、鼻うがいは実際にどのように行えばよいのでしょうか。

慣れないうちは、洗面器などを使うとよいでしょう。まず、洗面器に生理食塩水や洗浄液を入れます。自分で洗浄液を作る場合は、2リットルのぬるま湯に大さじ1杯程度の食塩を入れましょう。前かがみになって洗面器に顔を近づけ、指で片方の鼻の穴を押さえたら、空いている方の鼻の穴から液を吸い込み、吸った鼻から出します。逆の鼻も同じ要領で行い、それぞれ3~5回くりかえします。

専用の洗浄液の容器や、細いノズルがついたドレッシングの容器のようなものを使って、鼻に注入する方法もあります。洗浄液を自分で作る場合は、コップ1杯(200cc)のぬるま湯にティースプーン1杯(1.8g)の食塩を混ぜます。「エー」などと声を出しながら行うと、耳への圧力が軽減され、液の誤飲も防げます。鼻から出すだけでも効果はありますが、慣れてきたら、液を吸入した後に少しだけ上を向き、口の方へ液を落として口から吐き出してみましょう。こうすることで、さらに効果が高まります。

洗浄が終わった後、鼻の奥に溜まっていたものを出すために静かに鼻をかみます。これで、終了です。

鼻うがい・鼻洗浄を行う際の注意点

家庭で鼻うがいを行う際には、以下の点に注意しましょう。

真水を使用しない

鼻うがいには、以下のいずれかを使用しましょう。

・専用の洗浄液

・37℃程度に温めた生理食塩水

・人間の体液の浸透圧と同じ0.9%の塩化ナトリウムを溶かした精製水

真水を鼻から入れると、水と体液の浸透圧が違うため、鼻の奥や耳の奥にツーンとした痛みを感じます。また、水道水を使用する場合には、必ず一度沸騰させて冷ましたものを使用しましょう。清潔な容器に入れて、24時間以内に使い切ることも重要です。

1日1回まで

鼻うがいをすると爽快感があるので、何度もやりたくなるという方もいますが、洗浄しすぎると粘膜の線毛や粘膜面の機能を損なうので、注意しましょう。

洗浄後は鼻の中の余分な洗浄液を除去

最後に鼻をかむ際、鼻腔内に液が残っている状態で強く鼻をかむと、液が耳管に入って中耳炎の原因になります。鼻腔内の洗浄液がある程度なくなったのを確かめてから、静かに鼻をかむようにしてください。

強い圧で洗浄しない

これは、ポンプ式などの専用機器を使用する場合の注意点です。圧を強くして洗浄すると、中耳炎を引き起こす可能性があります。

以上の注意点を守れば、家庭でも安全に鼻うがいができます。正しく行っても耳が痛くなったり、鼻に液が残って不快感がある場合は、必ず医師のアドバイスを仰ぎましょう。

この病気・症状の初診に向いている科 耳鼻咽喉科

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