視界に見える黒い点は目の病気?

更新日:2016/12/09 公開日:2015/08/27

飛蚊症の症状・原因・治療

目の前に突然、ゴミのような黒い点が現れて消えなくなったら、誰でも驚いてしまうもの。黒い点の正体は? 何かの病気なのでしょうか? 専門ドクター監修のもと、黒い点の原因と病気との関係性について解説します。

池上正人先生

この記事の監修ドクター

たんぽぽ眼科 院長
池上正人先生

視界に黒い点が現れ、目を動かしても一緒についてくる症状は、何らかの目の病気なのでしょうか。黒い点の原因について記載します。

生理的な飛蚊症のことが多い

視界に黒い点のようなものが散らつく場合、「飛蚊症(ひぶんしょう)」が考えられます。黒い点のほか、人によって蚊や糸くずのように見えることもあります。白い壁を見たとき、症状に気付くことが多いようです。

飛蚊症とは

視界に黒い点や蚊のようなものが浮かび、目を動かしてもついてくるのが飛蚊症の症状です。見え方は人によっても異なり、糸くずや蛙の卵のように見えるという人もいます。このような症状が現れる飛蚊症は、老化などの生理的現象によるものと、眼の病気によって起こるものとに分けられます。

飛蚊症の種類

ほとんどの飛蚊症は、老化やストレスといった生理的なものによって引き起こされているもので、その場合は病気とはされていません。そのため、黒い点を排除する治療方法は特になく、黒い点に慣れていくしかありません。ただ、硝子体の濁りが自然になくなって気にならなくなることもあります。生理的な飛蚊症でも、経過観察をするとよいでしょう。

生理的な飛蚊症の多くは、目の老化によって透明な硝子体が濁ることによるものです。老化が進むと、硝子体は縮んでしまい、網膜から剥がれてしまいます。この症状を「後部硝子体剥離」と呼びます。硝子体が網膜から剥がれる際に、網膜の表面にある血管が破れることがあり、出血し、飛蚊症が起こります。多くの場合この出血は自然吸収されますが、眼科医の診察を受けて下さい。後部硝子体剥離は50代以上に多く発症しますが、稀に、生活習慣の乱れなどにより20代で起こる場合もあります。後部硝子体剥離自体は老化現象ですが、合併症の有無について、診察が必要です。

眼病の可能性も

一方、飛蚊症の中には、眼病の初期症状の場合もあります。病気の場合は、ひどくならないうちに治療を行う必要があります。

飛蚊症の原因が病的なものの場合、もっとも多いのが網膜剥離です。網膜剥離は、眼球の内側にある網膜が剥がれて視力が低下する病気で、放置すると失明する危険がある恐ろしい病気です。この網膜剥離の前兆として、飛蚊症が現れることがあります。

飛蚊症を引き起こすその他の眼病

網膜剥離以外にも、飛蚊症を発症する眼病があります。

・網膜裂孔

網膜と硝子体が癒着し、引っ張られた網膜が裂けて穴があいた状態。網膜裂孔が進行すると、網膜剥離になります。

・硝子体出血

いろいろな原因で、網膜血管から出血した血が硝子体の中に溜まった状態。硝子体内に溜まった血によって光がさえぎられ、飛蚊症や視力低下などを引き起こします。

黒い点のほか、暗い場所で光が見えたり、急に視力が落ちた、目がかすむなどの症状が見られたら、病気の初期症状として飛蚊症を発症していることが考えられます。症状を自覚したら、早めに眼科を受診しましょう。

この病気・症状の初診に向いている科 眼科