プロに聞く!ダイエット中の食事時間と回数

更新日:2016/10/21

食事法

1日1快食ダイエットや1日の食事回数を多くする方法、朝は食べるべき、その逆にデトックスのために食べないようにするべきなど、ダイエットに関する食事方法には色々あります。一体どのような食べ方が良いのか、また自分に合った食事法の見つけ方などを解説していきます。

成島真理

この記事の監修専門家

管理栄養士
成島真理

ダイエット食事回数

ダイエット中の食事に関する情報は何を基準に判断すべきか

現代は人ゲノム解析が進み、人によって遺伝子の変異があり、体質にもかなり個人差があることが分かってきました。厚生労働省が提示する「日本人の食事摂取基準」も万人に当てはまらず、同じ食事をしていても太る人や逆に痩せてしまう人がいます。もちろんライフステージにおいても若い頃と年齢を重ねた40代を過ぎた頃では、代謝やホルモン分泌の変化からダイエットの食事内容や必要量も変わってくることを念頭においておきましょう。

1番大切なのは『ダイエット=痩せる』だけではなく、『ダイエット=健康で美しく1番パフォーマンスの良い状態を保てる』ということです。今では簡単に多項目の遺伝子検査をできるようになったので、興味のある方は一度肥満に関わる項目を入れた遺伝子検査を受けてみて、自分の体質を知ってみるのも良いでしょう。

厚生労働省が出している食事摂取基準は、世界的にみれば古典栄養学の位置づけとなるため、いずれは個人個人にパーソナライズされた「ゲノム栄養学」に切り替えるようになってくるでしょう。まずこの視点もふまえ、今後のダイエットについて考えてみてはいかがでしょうか。

ダイエットにおいて把握しておくべき『倹約遺伝子』とは?

そもそも人は何故太るのでしょうか?それは私たち人類の歴史の中で、飢餓に備えて生き延びるために獲得してきた能力です。自由に食事がとれるようになったのはここ70~80年位の話で、それまではずっと飢餓の歴史でした。食べたものを脂肪として一時的に蓄え、次の食事にありつけるまでストックしておき、徐々にエネルギーとして変換する能力が備わっているのです。

特に日本人のような農耕文化を持った民族は、他の民族と比較して『飢餓に備えてエネルギーを節約し、脂肪を蓄える』という機能が高い『倹約遺伝子(または肥満遺伝子)』を3人に1人の人が持っています。この数字はアメリカよりも高く、世界第3位と言われています。そのため、ここまで自由にいつでも好きなものが食べられる環境というのは、皮肉にも肥満になる環境が整ってしまったというわけです。

倹約遺伝子の変異が強すぎる人は代謝が低く、普通の食事量であっても体重が増えてしまったりします。省エネな身体なので、お腹が減らないのでしたら無理して1日3回食べなくとも脂肪を上手くエネルギーに変えて細々と元気に過ごせる人でもあります。

ダイエットで一番大切なキーワードは『糖質』と『時計遺伝子』

では一体、何に気をつければ良いのでしょうか?まず、肥満の元となる中性脂肪の材料は米、小麦粉などの穀物、じゃがいもなどのいも類、砂糖などの糖質です。これらを過剰に摂取することは控えましょう。

また、欧米諸国を中心に肥満を作る元凶となっているのが、品種改良を繰り返された小麦から作られている加工品、遺伝子組み換えのとうもろこしから加工された甘味料のコーンシロップ、いわゆるブドウ糖果糖液糖です。これらは吸収が早いため、すぐに脂肪へと変換されることが分かっています。みなさんも、毎日のようにスーパーやコンビニで買って食べているかもしれないパンや菓子、ジャンクフードには大量に入っていますので注意してください。

ちなみに油脂はそのまま脂肪になると考えがちですが、これらは細胞膜や各種ホルモン、脳、内臓の構成物質、胆汁酸などの原料となり、直接的に身体に溜まるものではありません。(過剰な分は溜まりますが、吸収はコントロールされています。)

次に気を付けて欲しいのが食べる時間です。人には体内時計が備わっており、この遺伝子を「時計遺伝子」と呼んでいます。

各臓器によって時間帯別に一番働きが強い時間と弱い時間が分かっており、肝臓であれば朝活発に働き、活動のピークを12時前後に迎え、その後は16時にかけて活動が休みに入ります。胃は山なりに14~15時をピークにして、19~21時ぐらいまで活動しています。さらに膵臓は、胃と同じで活動のピークは15時です。朝はゆっくりのスタートとし、夜は肝臓と同じでお休みに入ります。そして他の臓器と少し違うのが腎臓です。腎臓は日中には比較的ゆるやかな働きですが、夕方以降に機能がアップしていき、19時以降の活動がとても活発になります。

このように内臓にも活動時間があり、活動するリズムも時計遺伝子が関わっていると言われています。この活動時間に合わせた食事の摂り方を少し意識してみるようにしましょう。

時計遺伝子と食事のタイミングのポイント

  • 肝臓は朝が活発に働くため、朝にたんぱく質やビタミンをしっかりと摂ること。(フルーツ、野菜、卵、納豆など消化にいいものにしましょう!)
  • 肝臓の活動のピークは12時前後なので、ランチで糖質をしっかり食べても大丈夫です。
  • インスリンを分泌する膵臓は15時前後が活動のピークなので、糖質を含むおやつを摂る場合は、この時間帯にしましょう。(ただし、ダイエット中は控えめに。)
  • 21時以降は肝臓も膵臓もお休みの時間です。糖質は最低限の量に抑えましょう。
  • 21時以降はアルコールや炭水化物、脂質も控え目に。全て溜まってしまいます。
  • 腎臓は夕方以降に機能がアップし、血液浄化に励みますので、夜は野菜をたっぷりとって、腎臓の浄化活動を応援しましょう。

特に脂肪組織で働く「BMAL−1(ビーマルワン)」というたんぱく質が、各組織の脂肪合成に関わっています。脂肪組織では脂肪を蓄積する方向に、肝臓や筋肉組織では脂肪燃焼を抑えることが分かっていますので、BMAL−1(ビーマルワン)が一番働く夜22時~深夜2時の間に糖質たっぷりのラーメンやパン、パスタ、スイーツなどを食べないようにしましょう!万が一食べてしまったら、大量に脂肪が合成されてしまうことを覚えておいて下さい。

ダイエットにおいて脂肪の合成に関わる糖質に絞って考えると、朝はフルーツや少量の穀物をとり、昼は普通量、夜にかけては量を控えるという食べ方が理想的です。比率でいうと糖質量を2:3:1にすると本来の体重に戻りやすいことが時計遺伝子からは言えます。

このような食事をすることで、1日24時間周期で変動する生理現象「サーカディアンリズム(概日リズム)」が整い、人本来のホルモンバランスで健康的に過ごすことができます。

ダイエットに良い1日の食事回数は?

やはり基本は、規則正しく1日に3回の食事が正しいと言えます。そして先ほどご紹介した時計遺伝子に基づいた臓器別に適切な食事(栄養)をとることが望ましいでしょう。

例え生活のリズムが乱れてしまったとしても、一度早起きをして朝日をしっかりと目に取り込み、消化に優しい食事をとることで時計遺伝子はリセットされると言われています。

身体を作るたんぱく質、良質な脂質(魚油、オリーブオイル、ココナッツオイル、ナッツ)、野菜からのビタミン・ミネラルをしっかり取って、糖質量をコントロールすることのほうが、食事回数よりも非常に重要なのです。特に、夜遅い時間に糖質を摂ると膵臓からインスリンが分泌され、身体の体内時計とホルモンバランスが夜型にずれ込み、寝付きが悪くなったり、太りやすくなったりするので注意しましょう。

食事を抜く、食事の回数を減らす、一食の量を減らす、頻繁に断食することは他の意味合いはどうであれ、肥満の解消という観点からすれば全く関係ありません。関係ないどころか、頻繁に食事量を減らすことで筋肉の分解を促し、リバウンドをしてむしろ肥満を悪化させると言えるでしょう。今まではカロリーというエネルギーの計算によって食事量を調整することが一般的でしたが、現代では『カロリー神話』とも言われ、ひとつの目安にしかならないことになっています。

そのため摂取カロリーを気にするだけでなく、一食に摂り入れる糖質量を多くともこぶし大以下にすることが太らない目安になります。「身体を作る栄養素はしっかりとる」「エネルギー源である糖質量をコントロールする」という条件付きで、1日3回を規則的に食べることが基本となることを覚えておきましょう。ご自分の体重が増えない糖質量を知ることが、あなたにとっての理想の食事量になります。

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