アルコール依存症の原因・発症要因と遺伝との関係

更新日:2016/12/09 公開日:2015/07/30

アルコール依存症

長期間にわたる大量飲酒によって、飲酒のコントロールができなくなったり、手の震えなどの離脱症状が現れるアルコール依存症。ここではアルコール依存症に陥ってしまう原因、さらにアルコール依存症と遺伝の関係についても解説していきます。

一度発症したら、簡単には克服できないアルコール依存症。いったいどのようなことが原因で発症してしまうのでしょうか。遺伝性はあるのでしょうか。

アルコール依存症の原因とは

少量の飲酒はストレスを緩和させ、リラックス効果をもたらしてくれますが、お酒への歯止めが効かなくなり、毎日たくさんのお酒を飲み続けると、アルコール依存症へと発展していまいます。

アルコールを長期間大量に摂取すると、アルコールによって生理機能に変化がもたらされます。それまでの量以上にアルコールを摂取しないと同じ効果が得られなくなってしまい、その結果量がどんどん増えていきます。また、摂取を中断すると気分の不快や不眠、手の震えといった「退薬症状」が現れるようになり、アルコールを手放すことができなくなるのです。

また、お酒の量がエスカレートしてしまう背景には、このようなことが挙げられます。

・日常のストレスや気持ちの落ち込みなどの心的要因

・生活環境

・本人の遺伝

・飲酒の早い開始年齢

アルコール依存症は男性の場合、飲酒を開始した年齢から20〜30年後に発症、女性はその半分で飲酒を初めて10〜15年後に発症します。

アルコール依存症は遺伝が大きく関係している?

アルコール依存症には、遺伝が大きく関係しているとの報告があります。

ある研究結果によると、アルコール依存者の3人に1人がアルコールを乱用する親がいることが分かりました。また、アルコール依存の父親を持つ子供の4人に1人はアルコール依存症になりやすいという調査結果も出ているのです。

厚生労働省によると、アルコール依存症になる原因の50~60%は遺伝要因で、残りが環境要因によると推定されています。これらの調査結果からアルコール依存症は、遺伝が大きく関係していることが判明しましたが、一体その理由は何なのでしょうか?

実は私たちは、アルコールを体内で分解する酵素を生まれつき多く持っているかどうかで、アルコールに強いかどうかが決まります。この体質は、アルコール依存症の遺伝に強く影響を受けてしまうのです。このようにアルコール依存症は本人だけではなく、家族や次の世代にまで大きな影響を及ぼしてしまいます。

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