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ノロウイルスに感染したら出勤停止?家族の制限は?

更新日:2018/05/01 公開日:2015/07/31

ノロウイルスの基礎知識

ノロウイルスは感染力が非常に強く、感染経路も多岐にわたります。ノロウイルスに感染した場合、いつから出勤してもよいのでしょうか? ここでは、感染症に関する法令を紐解きながら、ノロウイルス感染時の出勤や出席について解説します。

◎短くポイントをまとめると
ノロウイルス感染時の出勤停止期間は法律で定められていないので、各自で判断する
仕事をいつまで休むかは、医師や会社と相談して決めるのがベスト
少なくとも嘔吐や下痢の症状がおさまるまでは自宅療養を

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毎年冬になると猛威をふるい、子供たちの集団感染が問題となるノロウイルス。感染力が非常に強いことに加えて、感染経路も多岐にわたり、大人の感染も少なくありません。もしノロウイルスに感染してしまった場合、いつから出勤してもよいのでしょうか? また、家族がノロウイルスに感染しているときに、何らかの制限があるのでしょうか? ここでは、感染症に関する法令などを紐解きながら、ノロウイルス感染時の出勤や出席について解説します。

ノロウイルス感染時の出勤停止期間は?

実は、ノロウイルスに感染した場合の出勤停止期間は法律によって定められていません。

感染症について定めている法律は「感染症の予防及び感染症の患者に対する医療に関する法律」(感染症法)といいます。この法律では、感染力や重篤性などに基づいて感染症を区分けしていますが、入院や交通制限、就業制限があるのは下記のような重大な影響を及ぼす感染症のみです[1][2]。

  • 一類感染症(極めて危険性が高い:エボラ出血熱、ペストなど)
  • 二類感染症(危険性が高い:急性灰白髄炎、ジフテリアなど)
  • 三類感染症(危険性は高くはないが集団発生を起こしうる:腸管出血性大腸菌感染症(O157)など)
  • 新型インフルエンザ等感染症
  • 指定感染症(既知の感染症で一類から三類に準ずる対応が必要となったもの)
  • 新感染症(未知の感染症)

ノロウイルス感染症を含む感染性胃腸炎は、省令で「五類感染症」に分類されています。五類感染症の中には麻疹や梅毒、インフルエンザ(新型を除く)、性器クラミジア感染症などの多くの感染症がリストアップされています。

五類感染症は「国民の健康に影響を与えるおそれがある感染症」として位置づけられてはいますが、入院や就業制限の措置は定められていません。ただし、その発生や流行については国民や医療関係者への情報提供が必要であるため「発生動向調査」が行われています。実際に、ノロウイルス感染症を含む感染性胃腸炎は全国約3,000か所の小児科が週単位で計測しており[3]、その結果は国立感染症研究所のホームページで発表されています。

会社を休むべき?いつから出社すべき?

法律でノロウイルス感染時の出勤停止期間は定められていないので、症状や状況に応じて各自で判断する必要があります。病院にかかっている場合は、医師と相談して仕事をいつまで休むか決めるのがベストです。ここでは判断の参考となる情報をお伝えします。

ノロウイルスの潜伏期間

ノロウイルスに感染してから症状があらわれるまでの期間(潜伏期間)は数時間~数日(平均1~2日)であるといわれています[4]。

ノロウイルスの症状持続期間

ノロウイルス感染による胃腸炎の症状(吐き気、嘔吐、下痢)は10数時間~数日(平均1~2日)つづきます[4]。

ノロウイルスの排泄期間

ノロウイルスは便中から体外に排出されます。胃腸炎の症状がおさまってからも1週間程度、長い場合は1か月にわたってウイルスが排泄されることもあるそうです[4]。ですから、つらい症状がおさまったとしても、1か月程度は周囲へ感染させる可能性があるということに留意して生活する必要があります。

仕事はいつから再開できる?

上記の情報から、万全を期すならノロウイルスによる感染性胃腸炎の症状がおさまってから1か月は出社しないのがよいということになりますが、これはとても現実的ではありません。できれば症状が出てから5日から1週間程度は自宅で安静にするのがベターです。これでも、忙しく仕事をしている人にとっては無理な相談だと思います。せめて、嘔吐や下痢の症状がおさまるまでは自宅療養するようにしてください。

というのも、嘔吐物や糞便の中には1グラムあたりノロウイルスが100万~10億個も含まれているといわれており[5]、これらへのわずかな接触で容易に感染してしまうからです。集団感染を防ぐためにも、嘔吐や下痢がおさまるまでは出勤を控え、自宅でしっかり身体を休めましょう。

なお、職場によっては感染症に対する対応マニュアルが用意されているかもしれません。疑わしい症状があれば病院を受診するとともに、会社の管轄部署に確認してみましょう。

家族(子供)がノロウイルス感染した場合は?

ここまで、仕事をお持ちの大人がノロウイルスに感染した場合を想定して解説してきました。最後に家族、特に子供がノロウイルスに感染した場合について簡単に説明します。

学校に通う児童や生徒の健康については「学校保健安全法」という法律があり、ここでは感染症を第一種、第二種、第三種に分類しています。ノロウイルスなどによる感染性胃腸炎は「第三種の感染症」のうち「その他の感染症」の中に含まれます。出席停止期間などは定められていませんが、学校で重大な流行が起こった場合に、必要があるときに限り、校長が出席停止などの措置を緊急的にとることができるとされています[7]。

つまり、子供の場合も大人と同様に、ノロウイルス感染症で決まった出席停止期間はないので、各自の判断ということになります。医師や担任の先生に相談して決めるようにしましょう。

なお、ノロウイルスの感染対策については、『ノロウイルスに感染しないための予防策』『自宅で簡単!ノロウイルスの消毒液の作り方』をご覧ください。

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