むずむず脚症候群(レストレスレッグス症候群)の治療薬の種類と副作用

更新日:2016/12/09 公開日:2015/08/01

むずむず脚症候群の基礎知識

近年、「むずむず脚症候群(レストレスレッグス症候群)」の認知度が高まってくるにつれ、よい治療薬も開発されてきています。治療薬の種類や、副作用の心配について、ドクター監修の記事で詳しくお伝えします。

高橋宏和先生

この記事の監修ドクター

松戸神経内科 医師
高橋宏和先生

「むずむず脚症候群(またはレストレスレッグス症候群)」の治療薬の種類と副作用について解説します。

むずむず脚症候群(レストレスレッグス症候群)の治療薬の種類

現在、むずむず脚症候群の治療薬として健康保険が適用されている薬は以下のものになります。

・ドパミン作動薬/(非麦角系)プラミペキソール、(非麦角系)ロチゴチン

・抗てんかん薬/ガバペンチンエナカルビル

ドパミン作動薬

脳内のドパミンが減少するパーキンソン病の治療薬で、「ドパミンアゴニスト」とも呼ばれています。ドパミンの働きを補う効果があり、同じくドパミン機能障害が原因と考えられているむずむず脚症候群の治療にも使われています。

ドパミン作動薬は、現在6種類ありますが、そのうちの2種類が、むずむず脚症候群の治療薬として健康保険適用されています。

なお、ドパミン作動薬は構造によって麦角系と非麦角系があり、麦角系は1980~1990年代に開発され、非麦角系は2000年代になって登場した、より副作用が少ないとされる新しい薬です。

・プラミペキソール

2010年1月から健康保険適用になった錠剤。むずむず脚症候群の患者の約8割に有効だったという研究データが報告されています。

むずむず脚症候群の場合、パーキンソンン病の治療よりも少ない量で効果があります。

・ロチゴチン

2013年2月に発売された貼り薬。肩や大腿部などに貼り、1日1回貼りかえるだけで24時間安定的に薬剤の効果が持続し、日中にも症状がでる人に効果的です。また、上記のプラミペキソールは、服用を続けるうちに効果が弱くなる症状促進減少が起こりえますが、ロチゴチンは、症状促進減少が少ないという特徴もあります。

抗てんかん薬

けいれんや痛みを和らげる作用があり、脚がむずむずする、痛がゆいといった症状を緩和し、睡眠の質を高める効果が期待できます。

・ガバペンチンエナカルビル

ガバペンチンという抗てんかん薬を、胃腸から吸収されやすく、効き目も持続するよう改良した錠剤です。ドパミン作動薬に比べて不眠も解消されやすく、症状促進減少はほとんどみられません。ただし、周期性下肢運動障害(むずむず脚症候群の約8割が併発)に対する効果は、ドパミン作動薬に比べて弱い傾向があります。

治療薬による副作用の心配

上記の薬は副作用がないとはいえません。そこで、副作用の報告例についてご紹介していきます。

ドパミン作動薬

・強い眠気や突発的な睡眠(傾眠)。そのため、服用中の自動車運転、機械の操縦、高所作業などは避ける必要があります。

・投与初期にめまいや立ちくらみなどの起立性低血圧症状が起こる。少量から投与を始めて注意深く経過観察し、少しずつ量を増やしていく必要があります。

・ほかの抗パーキンソン剤と併用した場合、ジスキネジア、幻覚や妄想、錯乱などの発現。

・病的賭博、病的性欲亢進、強迫性購買、暴食などの衝動制御障害。

・(貼り薬の場合は)貼った部分にかゆみや小水疱などの皮膚症状。

抗てんかん薬

・眠気、注意力・集中力・反射運動能力の低下など。そのため、服用中の自動車などの運転は避けるべきです。

・霧視や調節障害などの眼障害。

・めまい、頭痛、吐き気などの消化器症状、体重増加など。

・まれに、急性腎不全、皮膚粘膜眼症候群、薬剤性過敏症候群、肝機能障害など。

副作用は比較的頻繁に起こるものから、極まれなケースまでありますが、異変を感じたらすぐに医師に相談し、投薬の減量や中止をするなどの処置が大切です。