食べ物だけじゃない!体内でも作り出されるプリン体

更新日:2017/05/16 公開日:2015/08/27

プリン体の基礎知識

プリン体の7~8割は体内で作られていることをご存知ですか?よかれと思って行った運動が逆にプリン体を増やす結果になることもあるのです。体内で作りだされるプリン体について、ドクターの監修の記事で詳しくお伝えします。

ヘルスケア大学参画ドクター

この記事の監修ドクター


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プリン体には、食事によって摂られるもののほか、体内でつくられるものもあります。体内で作られるプリン体について詳しく解説します。

プリン体は体内でもつくられる

プリン体は食材から摂っているというイメージが強いと思いますが、実は、プリン体の7~8割は体内で作られており、食事からの割合よりずっと多いのです。

体内でつくられるプリン体には、2つのパターンがあります。

ひとつは、細胞の新陳代謝により作られるプリン体です。

プリン体は細胞の核を構成している物質です。細胞は常に新陳代謝をくりかえしており、古くなった細胞は新しい細胞に入れ替わっていきます。古い細胞が分解されるとき、細胞内の核は放出・分解されプリン体が産生されるのです。

もうひとつは、運動により作られるプリン体です。

食事で摂った栄養は「ATP(アデノシン三リン酸)」というエネルギー源に変えられますが、このATPの中にプリン体が含まれています。ATPは体温維持や、運動、神経伝達などを行うときに使われるもので、生きていく上で欠かせない物質のひとつです。

ATPが使われると「ADP(アデノシン二リン酸)」となりますが、リン酸基という物質と結合すると、またATPに戻り、プリン体も再利用されるというサイクルをくりかえしています。

しかし、激しい無酸素運動を行うと、急激に大量のATPが使われるため、大量のADPが産生されてしまいます。するとATPへの再合成が間に合わなくなり、再合成されなかったADPは分解され、使い道のない大量のプリン体も作られてしまうのです。

プリン体は肝臓で代謝され、最終的に尿酸となります。尿酸は一定量であれば、汗や尿、便として排泄されていくため身体に悪影響は及ぼしません。ただし、あまりに尿酸が溜まりすぎると血液中で結晶化して関節などに沈着、炎症反応を起こし、激痛を引き起こします。これが「痛風」です。

運動はしない方がよい?

急激な激しい運動は尿酸を増やすことにつながりますが、かといって運動をしないほうがいいというわけではありません。一般的に肥満やメタボの人は尿酸値が高い傾向にありますが、肥満を解消すると尿酸値が正常範囲まで戻るというデータもあります。肥満解消や生活習慣病の発症予防、尿酸値を下げるためにも適度な運動は効果的だと言えるでしょう。

では、運動はどの程度やればよいのでしょうか?

筋肉トレーニングなどの無酸素運動はプリン体が作られやすいため、ウォーキングやサイクリングなど、軽めの有酸素運動がおすすめです。軽い有酸素運動であれば、運動によって生まれたADPが再びATPに戻るサイクルがうまく働くため、尿酸は増えないからです。

目安は「心拍数が1分間に120回以下」程度の負荷が軽い運動。おしゃべりしながら歩ける程度が理想です。あくまでの自分のペースを守りながら、継続的に行うことが大切です。

また、運動によって大量に汗をかくと、体内の水分量が減るため尿酸値が上がってしまいます。運動を行う際にはこまめに水分補給をするようにしましょう。