整体?整形外科?カイロプラクティック?腰痛治療はどこでする?

更新日:2017/05/05 公開日:2015/08/27

腰痛の治療

腰痛は、安静にしていれば2~3日でよくなるものも多いため、痛いからとすぐに整形外科にかかるのではなく、まずは様子を見ることが推奨されています。とはいえ、やっぱり心配…という方もいらっしゃるでしょう。そのような方に向けて、腰の状態と症状に合った施設の選び方をご紹介します。

腰痛の治療やケアができる施設としては、整形外科、接骨院などが代表的です。整体・カイロプラクティックのサロンなどは治療する施設として適しているのでしょうか?どの施設腰痛の治療にが適しているのかを解説していきます。

腰痛に対応できる施設と治療範囲

腰痛の治療・ケアができる主な施設と、その特徴をご紹介します。

整形外科

医師免許を持つドクターによる詳細な診察・検査・治療が可能です。保存療法(薬物療法、理学療法(リハビリテーション)、運動療法、ブロック注射など)から手術療法、日常生活指導まで幅広く行われ、基本的に健康保険が適用されます。腰痛の原因がわからない、安静にしていても痛む(動きに関係なく痛む)、下肢のしびれや麻痺、排尿・排便の異常がある、少し歩いただけでも疲れるなどの症状が見られる場合は、こちらの受診をおすすめします。

ただし、整形外科は運動器官を構成する骨・軟骨・筋・靭帯・神経などの病気や外傷を診る専門科なので、腰痛の原因が内科的疾患からきている、もしくは心因性のものと診断された場合は、内科や心療内科・精神科と連携して治療にあたります。

接骨院

柔道整復師法で認められている「柔道整復」「接骨院」「ほねつぎ」は、国家資格である柔道整復師が治療を行う施設です。検査・診断は行われません。痛みが起こった時期(もしくは瞬間)が特定できる、急激な腰の痛みだけで下肢のしびれなど他の症状はない、手軽に通いたいという場合は、こちらの受診をおすすめします。

原因のはっきりとした急性・亜急性の骨・関節・筋・腱・靭帯の損傷(骨折・脱臼・打撲・捻挫・挫傷)に対して、手術や投薬を行わない保存療法(主に温熱治療や牽引療法)による治療を行い、自然治癒力の向上を目指します。なお、骨折・脱臼の場合は応急手当てを行った後、医師の同意のもとで治療が行われます。

健康保険の適用範囲は、急性・亜急性が原因の外傷に対する治療のみで、慢性的な腰痛、病気(関節炎、ヘルニアなど)が原因の腰痛などは、適用外となります。

ちなみに、ちまたでよく目にする「整骨院」ですが、こちらは上記とイコールではありません。実は、柔道整復師法第24条(広告の制限)においては、「整骨院」という名称は違法になるそうです。しかし、さまざまな事情により認知度が広まってしまったため、現在では「慣例上」その使用を認めているとされています。ここで問題なのが、どのような人が開業しているかという点。

柔道整復師の資格を持った人が開いている場合は特に問題ありませんが、中には整体なのに医療機関のように見せるよう「整骨院」という名前で開いているところもあるそうです。整体は医療行為ではなく、整体師には特に資格もありません。もちろん保険も適用されません。このような点も把握したうえで、注意して選びましょう。

鍼灸院

「鍼灸院」は、「はり師」「きゅう師」という国家資格を持つ施術者が、東洋医学に基づいた鍼灸治療を行う施設です。検査・診断は行われません。整形外科で診断を受けた後の腰痛治療、腰の張りによる痛みの軽減、腰痛の予防などの場合は、こちらの受診をおすすめします。

鍼灸治療の主な効果は、体の一部を刺激することによる痛みの軽減です。痛みの原因となる部分につながる経穴(ツボ)を刺激すると、中枢神経にオピオイド(モルヒネ状の役割を持つホルモン)が放出されて痛みの伝達経路がブロックされます。また、血行促進や筋肉疲労の改善効果もあるので、そちらの原因による痛みの緩和にも役立ちます。

鍼灸の治療では、神経痛(坐骨神経痛など)や、腰痛症(ぎっくり腰などの急性腰痛や、慢性の腰痛)など、対症となる傷病の範囲内にて、その病気で診断・治療を受けた医師の同意書、または診断書があれば健康保険が適用されます(同意書は3か月ごとに更新する必要があります)。

指圧・あん摩マッサージ

「あん摩マッサージ指圧師」という国家資格を持つ施術者が、東洋療法による指圧・マッサージを行う施設です。関節の可動域を広げたり、筋力を増強して症状の改善を目指します。整形外科で診断を受けた後の腰痛治療、オーバーユースや姿勢の悪さが原因と思われる腰痛、腰痛の予防などの場合は、こちらの受診をおすすめします。

健康保険は、筋麻痺、関節拘縮(関節が硬くて動きが悪い、筋肉が麻痺して自由に動かないなど)が認められ、医師の同意があった場合にのみ適用されます(同意書は3か月ごとに更新する必要があります)。疲労回復目的のマッサージは、適用外となります。

そのほか、民間療法に属するもの

以下は、日本の法律上、医療(医療類似行為・代替医療を含む)に属さない民間療法施術になり、施術者に公的な資格はありません(民間による資格を有する場合はあります)。全身の疲れを解消したい、リラックス・リフレッシュしたいという場合は、このような施設でもいいでしょう。

・カイロプラクティック

海外では医療として認められている国も多い手技療法ですが、日本ではまだ認められていません。脊椎のゆがみから生じる腰痛を改善するために、脊椎を矯正して神経伝達の流れを正常化し、痛みをはじめとする諸症状の緩和を目指す療法です。

・整体

骨格矯正などを行うところもありますが、主には筋肉をほぐすことで筋肉疲労の改善や血行を促進し、不調の緩和を目指します。整体は、西洋医学のカイロプラクティックや東洋医学の経穴、あん摩マッサージなどを融合させて、日本で誕生した手技療法といわれています。カイロプラクティックと混同する方もいらっしゃいますが、カイロプラクティックには統一した定義があり、整体にはないのが主な違いと言えます。

・クイックマッサージやアロマサロン

いずれも、疲労回復やリフレッシュ効果を目指すものです。リラックスによって副交感神経が優位になると、血管が拡張して血行が促進され、筋肉の緊張がゆるむと考えられています。これにより、痛みが緩和することもあるとされます。

それぞれの施設の特徴を把握したうえで、腰痛の状態やそのほかの症状の有無、通いやすさ、健康保険適用の有無など、自分の状態と希望に合わせて選びましょう。

この病気・症状の初診に向いている科 整形外科

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