妊娠したい人の基礎知識(10)生理不順の原因

更新日:2016/12/09 公開日:2015/09/28

妊娠したい人の基礎知識

生理不順は妊娠に影響することがわかっていますが、これはどのような原因で起こるのでしょうか?ドクター監修のもと、生理不順を引き起こす根本原因と、それを招くさまざまな要因について解説します。

生理不順の悩みを持つ女性は少なくありません。生活習慣が要因となっているケースも少なくないので、長期的に続いている方は自身の生活を見直すことが必要です。生理不順の主な原因について解説します。

生理不順になる主な原因とは

生理不順の主な原因は、ホルモンの分泌とバランスの乱れにあります。卵胞ホルモン(エストロゲン)と黄体ホルモン(プロゲステロン)という2種類の女性ホルモンがきちんとバランスを保って分泌されていなければ、生理は正常に起こりません。では、女性ホルモンの分泌やバランスを乱す要因には、どのようなものがあるのでしょうか。

疲労、ストレス

ホルモンのバランスをコントロールしているのは、脳の中にある視床下部という部分です。ここは疲労やストレスの影響を非常に受けやすいので、影響を受けてうまく働かなくなるとホルモンが正常に分泌されなくなってしまいます。

食生活の乱れ

タンパク質やビタミン、ミネラルなどの栄養素が不足すると、女性ホルモンのバランスが乱れやすくなります。特に、タンパク質は女性ホルモンの調節に必要となるため、ダイエット目的で極端に肉を食べなくなると生理不順になりやすくなります。また、インスタント食品に多く使用される化学調味料は、ミネラルを奪って成長ホルモンの分泌を妨げますし、冷たい飲食物は体を冷やして自律神経を乱すことから、やはりホルモンバランスを崩す原因となります。そのため、マクロビオティックやダイエットによる肉の摂取不足、インスタント食品、冷たい飲食物は、女性ホルモンの正常な分泌のために特に控えたいポイントとなります。

また、不規則な食事もホルモンバランスを乱す要因となります。人の体には体内時計があり、これはホルモンと密接に関係しています。そのため、食事の時間や回数が日によってばらばらになってしまうと、体内時計が狂ってホルモンバランスも乱れてしまいます。食事のバランスとともに、規則正しい食生活にも気を配りましょう。

血行不良

ホルモンは主に血流によって運ばれるため、血行不良になるとホルモンバランスが乱れやすくなります。冷えや慢性的な運動不足は血行不良の原因となるので、適度な運動を習慣にすることが大切です。

肥満

卵胞は、脳下垂体から分泌されるFSHホルモンによって育っていきます。卵胞が育つと、そこから卵胞ホルモン(エストロゲン)が分泌され、脳下垂体にFSHホルモンの分泌を抑制するよう命令します(卵胞が育ったため、すでに必要ないと判断)。しかし、この卵胞ホルモン(エストロゲン)は、微量ながら脂肪細胞からも作られます。肥満により脂肪細胞が増加すると、大量のエストロゲンが産生されてしまうため、卵胞が育っていなくても、脳下垂体へFSHホルモンの分泌抑制を命令してしまいます。すると、卵巣の働きが抑制され、生理不順や無排卵を引き起こしてしまうのです。

ダイエット

ダイエットにより体が栄養不足に陥ると、脳は危険を感じて妊娠しないよう視床下部や脳下垂体の機能を低下させてしまいます。というのも、脳は「今は栄養を十分受け取れないのではないか」と勘違いし、そのようなときに妊娠しては大変なので、妊娠できないよう生理や排卵を止めてしまうというわけです。

疾患により生理不順になることも

生活習慣の乱れ以外にも、疾患が原因で生理不順になる場合があります。主な疾患には、以下のものがあります。

子宮発育不全症

大人になっても子宮の大きさが幼少期のままだったり、不妊症や流産を引き起こすほど子宮内膜が薄い状態を言います。ただし、厳密な定義はなく、病名としても確立していないため、はっきりとした診断基準はないのが現状です。生理がない、生理時の出血量が少ない、生理痛が強いなどの症状が見られる場合もありますが、自覚症状がないことがほとんどとされています。

無排卵周期症

生理はあっても、排卵をともなっていない場合を言います。24日以内に次の生理が来る(頻発月経)、生理周期が39日以上である(揮発月経)、生理期間が短い、出血量が少ないなどの症状がある場合は、無排卵周期症の可能性があります。

黄体機能不全

排卵すると、卵巣の中では残った卵胞が黄体化し、黄体ホルモン(エストロゲン)を分泌します。これは、子宮内膜を厚くするなど、着床・妊娠の準備を進に必要なメカニズムです。この機能がうまく働かず、黄体ホルモン(エストロゲン)の分泌が不十分になることを、黄体機能不全と言います。黄体ホルモンの分泌が少なくなると、排卵から生理開始までの期間が短くなり、生理不順となります。

生活を見直しても生理不順が続く場合は、このような原因も考えられるので、受診して検査を受けてみましょう。

この病気・症状の初診に向いている科 産婦人科

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