妊娠したい人の基礎知識(11)無排卵月経(生理)とは

更新日:2017/03/24 公開日:2015/09/28

妊娠したい人の基礎知識

月経があっても排卵をともなわない場合を無排卵月経と言います。これは、どのような原因で起こるのでしょうか?また、症状や徴候で判断できるものなのでしょうか?ドクター監修のもと、不妊の原因にもなる無排卵月経について解説します。

無排卵月経(生理)とはどのような原因で起こり、特徴的な症状はあるのでしょうか。詳しく解説します。

無排卵月経(生理)とは

無排卵月経(生理)とは、月経はあるのに排卵がない状態のことを言います。毎月ちゃんと月経はあるのになかなか妊娠できないという場合は、無排卵月経の可能性も考えられます。これは、卵巣ホルモンが正常に機能しないために起こる現象ですが、主に下記のような症状で現れることがあります。

  • 生理周期が整わず、毎月ばらばら
  • 生理時の出血量が少ない、あるいは少量の出血がダラダラ続く
  • 生理中も低体温が続く

また、無排卵月経の場合は生理痛が軽い傾向にあると言います。

無排卵月経の症状とは?生理はくるの?

通常、排卵前後には基礎体温が下がる低温期と、そのあとに基礎体温の上がる高温期が見られます。無排卵月経の場合、その低温期と高温期がはっきり変化しないという特徴があります。また、無排卵月経では、生理は来るものの、周期が規則的ではないことが多くなります。月経周期が短くなって月に何度も生理が来たり、数か月に一度などと周期が長くなったりすることがあります。

無排卵月経と基礎体温の関係

一般的に、基礎体温の高温期は排卵があったことを知る指標になります。通常、高温期は11日間から16日間持続して、生理が始まると体温が下がります。高温期が見られない場合や、高温期が7日以内の場合には無排卵月経の可能性が考えられます。

無排卵月経の原因

無排卵月経の主な原因としては、視床下部・下垂体の機能異常によるホルモンバランスの乱れ、薬の副作用などが考えられています。特に、視床下部や脳下垂体はストレスなどの影響を受けやすいことから、このような要因からホルモンバランスが乱れ、無排卵月経を引き起こすことも少なくないとされます。また、過度のダイエットによる栄養不足も、無排卵月経の大きな原因となります。これは、このような体の状態で妊娠してはいけないと脳が判断し、妊娠できないよう排卵や月経を止めてしまうからです。

上記の原因を含め、下記のようなタイプが無排卵月経を招きやすいとされています。

  • 慢性的に強いストレスを感じている
  • 慢性的に睡眠不足である、あるいは寝る時間がばらばらである
  • 無理なダイエットをしている
  • 激しい運動をしている
  • 暴飲暴食をくり返している、あるいは食生活や食事の時間が乱れがちである
  • ヘビースモーカーである

無排卵月経の治療法

無排卵月経の治療には、いくつかの方法があります。主な治療法には、以下の3つをあげられます。

漢方薬による治療

ホルモン分泌を担う「腎」の働きを補う薬(補腎薬)を中心に、さまざまな生薬を組み合わせて排卵できる体づくり(体質の改善)を目指します。腎は、ホルモンバランスをコントロールする視床下部や脳下垂体、卵巣から分泌される一連のホルモンに関係するだけでなく、卵巣や子宮などの生殖器官のコントロールにも関与しているため、これを回復させることが無排卵月経の改善に効果的と考えられています。

使われる補腎薬は、腎虚タイプ(もともと腎が弱かったり、体に無理をさせることで弱まってしまったタイプ)、気血不足タイプ(気、血が足りていないことで、卵巣に十分な血液が送られていないタイプ)、ストレス過剰タイプなど、体質によって変わってきます。

ピルなどのホルモン剤による治療

ピルには2種類の女性ホルモンであるエストロゲンとプロゲステロン類似ホルモンが含まれています。血中のホルモンを増加させることで、ホルモンバランスを整えていきます。無排卵で月経不順がある場合は、ピルによって定期的に出血を起こさせた方がよいとされています。また、8日以上ダラダラと出血が続く場合も、貧血を招くことがあることから、ピルやホルモン剤の使用が推奨されています。

排卵誘発剤による治療

卵子が卵巣から排出されるのを促進させる薬を、排卵誘発剤と言います。体質の改善を目的とした漢方やピルなどと違って直接排卵を促す方法であるため、妊娠を希望している場合は初めからこの方法での治療が行われることが多いです。飲み薬により排卵を促す方法から始め、それでもだめな場合は、注射を使ってより強く卵巣を刺激することもあります。

たとえ今すぐの妊娠を望んでいない場合でも、無排卵月経と診断された場合は未来のことを考えて治療を始めることをおすすめします。治療方法は、自分の体質や状況と合ったものを選びましょう。

この病気・症状の初診に向いている科 産婦人科

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