妊活の実施方法(1)妊娠しやすい体づくりで大切なポイント

更新日:2017/03/22 公開日:2015/09/28

正しい妊活の実施方法

妊娠力を高めるには、ベースとなる体づくりがもっとも大切です。ドクター監修のもと、妊娠しやすい体をつくるために押さえておきたいポイントと、ストレスに負けない体づくりの方法、そのほかの注意点をアドバイスします。

もしかして不妊症かも…と思ったら、まずは毎日の生活習慣と環境を見直してみましょう。普段何気なく行っていることが、妊娠力を下げる原因になっているかもしれません。

妊娠しやすい体をつくるためのもっとも大切なポイント

妊娠しやすい体をつくるためにもっとも大切なことは、食事と運動、睡眠です。それぞれについて詳しく見ていきましょう。

食事

妊娠しやすい体をつくるためには、質のよい食材をバランスよく食べることが重要です。体は食べ物に含まれる栄養素を基に作られているため、体の機能を正常にするためには、何をどれぐらい、どのように食べるかが大切になります。これは、子宮や卵巣などの生殖機能に関しても例外ではありません。

現代の日本では、いつでもどこでも手軽に食事ができ、食材も簡単に手に入れることができます。これが、食べる量やカロリーは過剰なのに栄養は不足しているという「飽食の時代に起こる栄養失調」を引き起こしているともいわれています。たとえば、ファストフードやコンビニ食、インスタント食品の過剰摂取により脂質、塩分、糖分は過多であるのに対し、野菜や魚不足によりビタミン、ミネラル、質のよい脂肪やタンパク質は不足しがちなことがあげられます。体に必要な栄養素が不足すると体内機能が正常に働かなくなることから、妊娠にも影響する可能性があります。できるだけ質のよい食材を、規則正しく、バランスよく食べましょう。

※妊娠しやすい体をつくる食材・食事方法については、『妊活の実施方法(2)妊娠しやすい体を作る食べ物・食事』をご覧ください。

運動

私たちの体は動かすことで血流が整い、正常な機能を保つようにできています。事実、生活習慣病と呼ばれる病気の多くは、運動不足が原因のひとつとなっていることがほとんどとされています。妊娠のしやすさも同様で、運動により体の機能を正常化させることが重要となります。

また、運動は内分泌(ホルモン)系、神経系、免疫系という3つの重要なネットワークを活性化させる効果もあります。妊娠・出産は、この3つのネットワークがそれぞれの役割をきちんと果たすことで成立します。このような点からも、運動は妊娠しやすい体をつくるうえでとても重要と考えられます。

生活が便利になったことで、昔と比べて明らかに運動不足になっている現代人の生活は、異常とも言えるのかもしれません。手足の曲げ伸ばしや軽いストレッチなど、普段から意識的に体を動かし、ウォーキングやジョギングなどの有酸素運動を習慣化させるとことをおすすめします。ただし、激しすぎる運動は月経や排卵のサイクルを乱す原因となるため、NGです。なぜ激しすぎる運動が、生殖機能を低下させるのか、はっきりとした理由はわかっていませんが、ある研究によると、ホルモンバランスをコントロールする視床下部やホルモン分泌器官の働きに異常をきたすとの結果が出たとされています。

睡眠

妊娠しやすい体をつくるためには、人間の体に備わっている生体リズムを整えることも、とても重要です。生体リズムとは、決まったリズムと周期で活動する体内のさまざまな働きを言います。たとえば、睡眠と覚醒は必ず1日単位でくり返されるようになっていますし、心臓は1分間に60~80回動き、体に血液を送り出しています。

このような規則正しい働きは、体内時計により保たれています。しかし、私たちの体内時計は、睡眠不足などの不規則な生活や食生活の乱れなどにより、簡単に乱れやすくなっています。これは、体内時計がもともと25時間サイクルであることに関係します。自然環境と同じ24時間に整えるには、朝起きて日光をあびる、適度に運動する、食事を毎日3食同じ時間に食べるという、規則正しい生活が必要となります。特に、十分な睡眠時間と質のよい睡眠をとり、朝は必ず太陽の光をあびることが、もっとも重要になります。

体内時計が乱れると生体リズムが狂い、体のさまざまな機能がうまく働かなくなることから、妊娠もしにくくなってしまいます。夜はできるだけ同じ時間に寝るようにし、睡眠時間も十分とりましょう。そうすると卵子の生成に関係する成長ホルモン、卵胞の発育に関係するメラトニンなど、睡眠中に分泌されるホルモンの分泌が良くなり妊娠力がアップします。さらにレム睡眠とノンレム睡眠が交互にくり返される質のよい睡眠をとるために、就寝直前のカフェインやアルコールの摂取は控えましょう。

ストレスに負けない体づくりも重要!

強いストレスを受けると月経サイクルが乱れたり、排卵が起こらなくなることがあります。そのため、ストレスも妊娠力に大きく関係します。なぜ、ストレスが月経サイクルや排卵を乱すのか、それは、ホルモンバランスをコントロールする脳の視床下部が影響を受けるためです。

ストレスを受けると、視床下部は体を守ろうと防御態勢に入り、ストレスの対応に追われます。すると、ホルモンを分泌させる命令はおろそかになってしまいます。これにより、月経の遅れや無排卵など、妊娠しにくい状態を招いてしまうのです。

ストレスを予防したり、なくすことはほとんど不可能です。私たちは、生活の中のいたるところでさまざまなストレスを受けているためです。よって、ストレスは受けないようにするのではなく、うまく付き合っていくことが必要です。つまり、ストレスに負けない体をつくることが大切なのです。

ストレスに負けない体をつくるためには、まず血糖値を安定させることが重要です。血糖値の急な上昇や下降をくり返すと、心の状態が不安定になりやすいためです。また、血糖値が急上昇するとインスリンが大量に分泌され、その後の急激な下降を招き、低血糖を引き起こします。これをくり返してしまうと、インスリンの効きが悪くなって不妊につながることもあります。

血糖値の急な上昇を防ぐには、野菜や豆類、魚、肉などの低GI食品を食べましょう。炭水化物などの糖質は食後の血糖値を上昇させやすいので、大量に摂取しないよう注意してください。清涼飲料水や甘いスイーツ、お菓子類も、食べ過ぎないようにしましょう。

また、セロトニンなどの脳内伝達物質の不足やバランスの乱れは、イライラの原因となります。脳内伝達物質は、食事で摂ったアミノ酸をビタミンやミネラルを使って変換させることで合成されます。バランスのよい食生活を心がけながらも、不足しがちなビタミンやミネラル、タンパク質などを意識的に摂るよう心がけましょう。

その他に気をつけたいこと

体が冷えていると、血行が滞って卵巣に十分な栄養が届かなくなってしまいます。女性には冷え性の方が多いですが、妊娠しやすい体をつくるためにも、湯船に浸かる習慣を持ち、生ものなどの冷たい食べ物を取らず、温かい食べ物を積極的に摂りましょう。

また、痩せ過ぎの方は女性ホルモンの分泌が少ない傾向にあるといわれています。逆に、太り過ぎは卵胞ホルモン(エストロゲン)の分泌量を過剰にしてしまうことから、卵巣機能に悪影響を与えてしまいます。過度のダイエット、暴飲暴食を避け、適正体重を維持できるよう心がけてください。

さらに、過度の飲酒や喫煙も妊娠しにくい体をつくる原因となります。女性だけでなく、男性にも精子の減少や勃起不全などのトラブルを招くといわれています。タバコはできれば禁煙し、飲酒はほどほどを心がけましょう。

この病気・症状の初診に向いている科 産婦人科

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