妊活の実施方法(6)卵子の老化を予防する方法

更新日:2016/12/09 公開日:2015/09/28

正しい妊活の実施方法

卵子は、年齢とともに減少していくだけでなく、老化もしていきます。妊活中の方にはショッキングな事実かもしれませんが、老化を食い止めることはできなくとも、遅らせることは可能です。ドクター監修のもと、卵子の老化を遅らせる方法について解説します。

年齢とともに妊娠しにくくなるのは、卵子が年を重ねるとともに減少・老化していくためです。ただし、老化は防ぐことは不可能でも、その速度を遅らせることは可能とされています。卵子の老化を遅らせる方法についてお伝えします。

卵子の老化とは

女性の卵巣には、まだ母親のお腹の中にいる胎児のときに、卵子の元となる「原始卵胞」が700万個つくられています。これが、生まれる頃には200万個になり、初潮を迎える12~13歳頃には170~180万個が自然消滅して、30万個にまで減少します。つまり、妊娠できる体と考えた場合は、原子卵胞は30万個からのスタートとなります。その後も、1回の月経でおよそ1,000個が消滅し、年齢とともにどんどん減っていきます。精子のように新しくつくられることはないため、決して増えることはありません。妊娠力は若いほど高いといわれるのは、このためです。

※年齢と妊娠力の関係について、詳しくは『妊娠したい人の基礎知識(1)年齢とともに妊娠力が低下する理由』をご覧ください。

卵子は数が減るだけでなく、少しずつ老化もしていきます。卵子が老化すると、周りの細胞が機能していたとしても、受精卵や胚(はい:多細胞生物における、ごく初期段階の個体=胚子)にならないことが多くなります。また、染色体に異常を持った卵子も多くなります。卵子は細胞分裂(減数分裂)をくり返して成熟していきますが、この際、通常は染色体が半分ずつ均等に分かれます。染色体の数は全部で46本なので、23本ずつ分かれるのが正常なのですが、中には染色体が22本と24本に分かれるなど、分裂に失敗する卵子も出てきます。このような場合は、受精しても染色体の数が合わず、受精卵が育たない、育っても着床しない、着床しても流産する、胎児に先天性異常があるといったリスクが高くなります。卵子の染色体異常は年齢に関係なく起きますが、老化とともに失敗の数は増える傾向にあると言います。

ただし、「卵子が老化すると妊娠できない」というのは大きな誤解です。老化とともに妊娠しにくくなったり、妊娠・出産にともなうリスクが高くなるのは事実ですが、老化は少しずつ進むため、必ずしも産めないわけではありません。

卵子の老化を遅らせるには

卵子の老化を止めることはできませんが、肌や体内機能の老化と同様、そのスピードを遅らせることは可能です。逆に、生活習慣などによっては、自ら卵子の老化を進行させてしまうケースもあるので、注意が必要です。

もっとも気をつけたいポイントは、ストレス、紫外線、喫煙、アルコールの過剰摂取です。これらは活性酸素を発生させるため、老化を進行させる原因となるだけでなく、卵巣機能の働きも低下させてしまいます。ちなみに、喫煙は精子の質の低下も招くため、女性だけでなく男性も注意したいところです。パートナーと共に、禁煙の努力をしましょう。抗酸化力に優れたアボカドやトマトなどの緑黄色野菜、大豆、オリーブオイルなどを意識的に摂取してもいいでしょう。

また、食生活も重要です。体は摂取した栄養素を基にできています。体内機能の正常化、老化の予防には、なにを、どれだけ、どのように食べるかがとても大切になります。ポイントは、「質のよいものをバランスよく」です。

※体によい食生活の基本については、『妊活の実施方法(2)妊娠しやすい体を作る食べ物・食事』をご覧ください。

適度な運動も体の酸化を予防するのに効果的なので、ぜひ習慣化させてください。排卵機能を正常化させるうえでは、適正体重を保つことも重要です。そういった意味でも、運動はおすすめです。

卵子の老化を止める研究も

今のところ、卵子の老化を止める方法はありませんが、若い頃の卵子を凍結保存して老化を人工的に止める研究や、卵子を若返らせる研究などが行われ始めています。技術の側面や法的な整備の問題などもあり、まだまだ課題や懸念点が多いことは事実ですが、将来的には卵巣機能が低下した方への治療などに使用されることが期待されています。

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