チック症とは?原因と症状の現れ方

更新日:2017/01/16 公開日:2015/09/28

チック症(トゥーレット症候群)の基礎知識

子どもの1~2割に現れるといわれている「チック症」。チック症とひとくちに言っても、症状や症状が継続する期間などによって分類され、また、原因とされるものもいくつか考えられています。ここでは、ドクター監修のもと、チック症の症状や分類、原因と考えられているものについて解説します。

子どものおよそ1~2割になんらかの症状がみられ、小児期では決してまれな病気ではないとされるチック症。その症状や原因について解説します。

チック症とは

チックとは、突発的で急速な、反復性がある、リズムなくくりかえされる運動、または発声のことを指します。

4〜11歳頃に発症することが多く、もっとも発症しやすいのは6、7歳。女子よりも男子に多く発症がみられるのも特徴です。チック症の症状は慢性化する場合もありますが、ほとんどが一過性で、年齢を重ねるにつれてチック症が改善するといわれています。

チック症の症状

チック症の症状は、大きく「運動性チック」と「音声チック」に分けられ、それぞれに「単純チック」と「複雑チック」があります。

チック症の症状

運動チック

・単純性運動性チック

まばたき、首振り、顔をしかめるなどがあります。

・複雑性運動チック

物に触る、物を蹴る、飛び上がるなどがあります。

手にチック症状が現れた場合は、文字を書くのが難しくなるなど、日常に支障をきたすこともあります。

音声チック

・単純性音声チック

発声、咳払い、鼻鳴らしなどがあります。

・複雑性音声チック

一般的に人前や公共の場でいうことではない汚言症、他人の言った言葉をくりかえす反響言語や、音声や単語の発声をくりかえす反復言語などがあります。

チック症の分類

チック症はDSM-5(米国精神医学界編集による『精神障害の診断と統計マニュアル』第5版)の診断基準にのっとって以下のように分類されます。

暫定的チック症/暫定的チック障害

1種類または多彩な運動チックおよび/または音声チックがみられること、チックの持続が最初に症状が現れてから1年未満、などが診断基準となります。

持続性(慢性)運動または音声チック症/持続性(慢性)運動または音声チック障害

1種類または多彩な運動チックまたは音声チックが病期に存在したことがあるが、運動チックと音声チックの両者がともにみられることがない、などが診断基準となります。

トゥレット症/トゥレット障害

多彩な運動性チックおよび1つまたはそれ以上の音声チックの両方が、同時に存在するとは限らないものの、疾患のある時期にみられたことがある、などが診断基準となります。

このほか、場合によって「他の特定されるチック症/他の特定されるチック障害」や「特定不能のチック症/特定不能のチック障害」に分類されることもあります。

診断基準の詳細は、『チック症の診断と治療法』をご覧ください。

チック症の原因

チック症の原因は正確には解明されていませんが、大脳の基底核においてドーパミン系神経が過活動を起こしていることが原因になっているという説があります。また、双生児研究の観点から、遺伝的要因も関係しているとも考えられています。

以前は、家族関係や親の教育が影響すると考えられたこともありましたが、現在では、その説は否定されています。しかし、精神的ストレスによって症状が悪化することもあることから、環境要因が影響するのは事実であると考えられています。

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