鼻風邪、副鼻腔炎(蓄膿症)と歯痛の関係

更新日:2016/12/09 公開日:2015/10/30

歯痛と関係する症状

鼻風邪や副鼻腔炎にかかると、鼻の粘膜が腫れたり、鼻水や鼻づまりが起こるだけでなく、歯が痛むこともあります。なぜ鼻の炎症から歯痛が起こるのでしょうか。専門ドクター監修のもと、鼻風邪、副鼻腔炎と歯痛の関係について解説します。

鼻にくる風邪や副鼻腔炎にかかると、鼻の粘膜が腫れたり、鼻水や鼻づまりといった鼻の炎症が起こります。同時に、虫歯のような歯の痛みを感じることもあります。鼻の炎症が起こることで、なぜ歯が痛くなるのでしょうか。鼻風邪、副鼻腔炎と歯痛の関係について解説します。

鼻風邪・鼻炎でなぜ歯が痛くなるのか

頬骨よりも少し下の鼻の横にあたりに、「上顎洞(じょうがくどう)」と呼ばれる空洞があります。上あごの骨の中にある上顎洞は、鼻腔とつながっています。鼻風邪や鼻炎にかかって、上顎洞の中に鼻水が大量に溜まった場合や、腫れた粘膜で.満たされている状態が、副鼻腔炎(蓄膿症)の一種である「上顎洞炎」です。上顎洞の底と、上の奥歯の根の先は近い位置にあるため、鼻に強い炎症が起こると、歯にも影響し、歯痛が起こることがあります。虫歯に似た痛みですが、虫歯ではないため、冷たいものを飲んでしみるなどということはありません。

副鼻腔炎による歯痛の症状

副鼻腔炎によって起こる歯の痛みの、具体的な症状としては以下のようなものがあります。

・鼻風邪や副鼻腔炎によって、神経が圧迫され、強い痛みが続く

・副鼻腔炎によって、歯の根の周りにある膜「歯根膜」が炎症を起こすため、噛んだときに痛みを感じる

・副鼻腔炎によって歯の根に圧力が加わると、歯が浮いた感じがする

・副鼻腔炎の炎症が上あごの奥歯の根に伝わるため、上の奥歯全体が痛む

・虫歯のように1本の歯が痛むのではなく、副鼻腔に根が接している2、3本の歯が痛む

・神経がない歯よりも、神経のある歯が痛む

・副鼻腔炎は左右両方に発症するが、歯の痛みは左右どちらかが痛むことが多い

歯が原因で副鼻腔炎になることもある

逆に、虫歯など歯に原因があって、副鼻腔炎を引き起こすことがあります。

虫歯が原因で感染

虫歯を放置していたり、虫歯の治療を途中でやめてしまったりすると、虫歯菌が歯の根の先から副鼻腔に入り込み、副鼻腔炎を引き起こすことがあります。

歯の根の先に膿が溜まる歯根嚢胞から感染

歯の神経が死んだり、根を治療した後に細菌に感染したりすると、歯の根の先に膿が溜まります。この状態を歯根嚢胞と呼びます。膿が溜まって歯根嚢胞が大きくなると、歯根嚢胞の中の細菌が副鼻腔に入り込み、副鼻腔炎を起こします。

割れた歯から感染

歯が割れると、亀裂から細菌が副鼻腔に入り込み、副鼻腔炎を引き起こすことがあります。

重度の歯周病から感染

歯と歯茎の境目の溝である歯周ポケットには、何百万匹もの細菌が住んでいます。歯周病になって歯周ポケットが深くなると、歯周ポケットの歯周病菌が副鼻腔に入り副鼻腔炎を引き起こします。

インプラントから感染

インプラントは、歯のない部分のあごの骨に人工の歯根を入れて新しく歯を作るというものです。インプラントを骨に入れるときに、誤って上顎洞に入れてしまったり、インプラント歯周炎になって歯周ポケットの歯周病菌が副鼻腔に入り込んだりすると、副鼻腔炎が起こります。

歯の痛みが、虫歯によるものなのか、それとも鼻風邪や鼻炎、副鼻腔炎によるものなのかは、レントゲンを撮ればすぐに診断できます。歯医者を受診し、歯痛の原因をはっきりさせて適切な治療を受けましょう。

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