幻覚や金縛りの原因?ナルコレプシーの特徴的なレム睡眠

更新日:2017/04/14 公開日:2015/10/28

ナルコレプシーの基礎知識

ナルコレプシーにはレム睡眠の現れ方に特徴があります。今回はドクター監修のもと、ナルコレプシーの症状である入眠時幻覚・睡眠麻痺とレム睡眠の関係について解説していくとともに、睡眠障害についてもお話します。

ヘルスケア大学参画ドクター

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ナルコレプシーの症状には、睡眠サイクルが深く関係しているといわれています。ここでは、ナルコレプシー特有のレム睡眠の現れ方についてお伝えします。

レム睡眠とノンレム睡眠

睡眠には、レム睡眠とノンレム睡眠があります。レム睡眠時は脳が活発に働いており、自律神経の働きも高くなっている状態です。血圧が高めで脈拍も速めですが、筋肉はゆるんでいます。急速な眼球運動をともなう眠りでもあります。また、夢を見るのも、この睡眠時です。

一方、ノンレム睡眠時には脳の活動が低下しています。自律神経の働きも低くなっており、代謝も落ちている状態です。レム睡眠時ほど筋肉のゆるみはないですが、起きているときほどの緊張はありません。脳と体は、この睡眠時に休ませています。

レム睡眠とノンレム睡眠は交互に現れます。レム睡眠とノンレム睡眠を合わせて「睡眠単位」と言い、90~120分ごとに一晩で3~6単位くり返します。就寝すると、まずノンレム睡眠がメインとなって現れ、脳を休ませます。その後、徐々にレム睡眠が増えていき、目覚めるというのが通常の睡眠サイクルです。

ナルコレプシーはいきなりレム睡眠に入る

前述のとおり、通常、睡眠はノンレム睡眠から始まりますが、ナルコレプシーの場合はいきなりレム睡眠が出現します。レム睡眠は脳の活動レベルが高く筋肉が弛緩している状態ですから、入眠時幻覚による奇妙な夢や、金縛りのような睡眠麻痺を引き起こす原因となります。

入眠時幻覚とは、寝入りばなに起こる現象で、だれかが部屋の中に入ってくる、体の上にのしかかってくる、奇妙な生き物に襲われるなど、夢とは思えない鮮明な幻覚を見る症状です。

睡眠麻痺とは、いわゆる金縛りのこと。意識ははっきりしているのに、縛られたかのように体を動かすことができません。恐怖によって助けを呼ぼうとしても、声を出すこともできない状態になります。

このように、入眠時幻覚と睡眠麻痺は、入眠直後のレム睡眠によって生じていると考えられています。これらは、いずれもナルコレプシー症状のひとつですが、健康な人でも睡眠覚醒リズムが乱れて入眠時レム睡眠が発生すると、幻覚や金縛りを経験することがあります。そのため、このような経験があるからといって必ずしもナルコレプシーであるとは言えません。

その他の睡眠障害について

ナルコレプシー以外にも、睡眠障害はさまざまな種類があります。なかなか寝付けなかったり、いくら寝ても日中眠気が起きるなどがある場合は、不眠症や過眠症が疑われます。

また、睡眠中の呼吸停止やいびきなどの呼吸系の病気や、体内時計の調節がうまくいかない、睡眠のリズムに異常があるといったことも睡眠障害の症状です。以上のような症状がある場合には、睡眠障害が疑われるため、すみやかに医師へ相談するようにしましょう。

ナルコレプシーの診断について

慢性的な睡眠不足が3か月にわたり続き、また怒ったとき、びっくりしたときなど情動的な刺激が加わった際に、力が抜ける情動脱力発作がみられるかどうかなど、いくつかの基準のもと診断していきます。詳しくは『ナルコレプシーを診断するための検査』をご覧ください。

この病気・症状の初診に向いている科 脳神経外科

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