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過度な糖質制限は冷え性を悪化させる

更新日:2017/07/25 公開日:2015/10/30

健康やダイエットによい効果をもたらす糖質制限ですが、糖質制限が冷えの原因になることがあります。糖質制限と冷え性の関係について解説していきます。

過度な糖質制限は冷えの原因に

糖質は、身体を動かすエネルギー源となると同時に、身体の熱も作っています。糖質を制限すると、熱を作り出すもとが身体から無くなるため、冷えを招きやすくなります。

また、筋肉量が落ちることも冷えを招く原因になります。タンパク質を十分にとらず、厳しい糖質制限を行った場合、筋肉量が落ちてしまうこともあり、その場合は、食事内容を一度見直す必要があります。

冷えがダイエットに与える影響

慢性的な冷えを感じる人ほど、食事を減らしたり運動量を増やしたりしても、体重が落ちにくい傾向があります。これは、体温が低下し代謝が落ちていることが大きな原因です。

人間は、体温が1℃低下すると基礎代謝がおよそ12%落ちます。仮に1日の基礎代謝量を1,200kcalとすると、体温が度低ければ日約144kcalのエネルギーを消費できなくなる、ということです。

一般的に、1kgの脂肪を落とすには、7200kcalの消費が必要だといわれています。単純計算すれば、同じ活動量で同じ食事だったとしても、体温が1℃低下すると、低下する前に比べて脂肪1kgを落とすのに50日も余計に時間がかかることになります。

糖質制限で冷えを感じる場合の対策

糖質制限を始めてから冷え性になった、という場合は、糖質だけではなく総エネルギー摂取量が低下している可能性があります。総エネルギー摂取量が低いと脂肪も減りやすい反面、筋肉も減りやすく、体温の低下につながることがあります。糖質を減らした分のカロリーを、脂質とタンパク質で十分に補えているかどうかを確認しましょう。どうしても総エネルギー摂取量が下がってしまうようなら、少し糖質の摂取量を戻してみましょう。

食事をすると、特に運動をしているわけでもないのに体が熱く感じられることがあります。これは食事誘発性熱産生と呼ばれるもので、摂取したエネルギーに対して、糖質で約、脂質で約4%、タンパク質で約30%のエネルギーが熱を生み出すために消費されます。摂取したときにより多くのエネルギーを使って熱を作り出すのはタンパク質です。糖質制限で体が冷える場合には、総エネルギー摂取量が下がっていないか、タンパク質をしっかり摂れているかを確認するとよいでしょう。

糖質制限による健康影響についての注意事項

糖質制限の効果や安全性については諸説あります。例えば、効果に関して、63名の肥満の男女を低炭水化物食群とカロリー制限低脂肪食群に分けて行った研究で、6か月後では低炭水化物食群の減量幅が大きかったが、1年後になると両者の違いは見られなかったとしています[1]。また、日本糖尿病学会は運動療法と総エネルギー摂取量の制限を重視し、糖質制限に関して、「総エネルギー摂取量を制限せずに、炭水化物のみを極端に制限して減量を図ることは、その本来の効果のみならず、長期的な食事療法としての遵守性や安全性など重要な点についてこれを担保するエビデンスが不足しており、現時点では薦められない」としています[2]。当コンテンツはあくまでも糖尿病などのリスクを持たない健康的な人を対象としていること、また、健康的な人の場合でも糖質制限を取り入れることでの長期的な効果や、健康への影響について否定的な意見があることにご注意ください。

参考文献

  1. [1]Gary D. Foster, et al. A Randomized Trial of a Low-Carbohydrate Diet for Obesity, N Engl J Med 2003; 348: 2082-2090
  2. [2]日本糖尿病学会. "日本人の糖尿病の食事療法に関する日本糖尿病学会の提言" 日本糖尿病学会. http://www.jds.or.jp/modules/important/index.php?page=article&storyid=40(参照2017-06-29) 

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