関節リウマチに効果的な食事・栄養素とは

更新日:2017/03/23 公開日:2015/12/17

関節リウマチの改善方法

関節リウマチは、炎症や痛みによって体力を奪う「慢性消耗性疾患」のため、毎日の食事にも気を配りたいものです。ここではドクター監修のもと、関節リウマチの治療に効果的な食事や栄養素について説明していきます。

関節リウマチの治療を行っていくうえで、毎日の食生活はとても重要です。効果的な食品や栄養素を積極的に摂る必要があります。

関節リウマチの食事ポイント

関節リウマチの症状を改善するための食事では、どのようなポイントに気をつけるべきなのでしょうか。食事や栄養素のポイントをまとめます。

(1)高タンパク&高カロリーを心がける

関節リウマチは、炎症や痛みによって全身の体力を奪う「慢性消耗性疾患(まんせいしょうもうせいしっかん)」です。そのため、高タンパクと高カロリーの食事を意識して摂る必要があります。脂肪分が少ない赤身の肉や大豆製品などがおすすめです。しかし、食べ過ぎは禁物です。肥満になると今度は関節への負荷がかかってしまいますので、カロリーオーバーにならないよう気をつけましょう。

(2)青魚などに含まれる「DHA」「EPA」を積極的に摂る

青魚などに多く含まれている「DHA」や「EPA」は「n-3系脂肪酸(オメガ3)」に分類され、健康面や美容面でも人気があります。実は、このn-3系脂肪酸はさまざまな病気に効果があるといわれており、関節リウマチの方にも積極的に摂ってほしい栄養素です。

また、青魚にはカルシウムやビタミンも豊富に含まれていて、骨粗鬆症(こつそしょうしょう)の予防にも役立ちます。さらに、カルシウムはビタミンDと一緒に摂取するのが効果的ですが、サンマやイワシ、アジにはビタミンDも豊富で、カルシウムとビタミンDの両方を一度に取れる、一石二鳥の食品です。

(3)調理にもn-3系の多価不飽和脂肪酸

関節リウマチの改善が目的なら、調理に使う油もn-3系脂肪酸を選びましょう。今話題のエゴマ油や亜麻仁油などがおすすめです。コレステロールを減らし、血流をよくする効果が期待できます。

(4)痛みの緩和には抗酸化物質

ビタミンC、ビタミンE、β-カロテン、セレンなどの抗酸化物質は痛みの緩和に役立つといわれています。なかでも、ビタミンCは痛みを抑えるステロイドホルモンの分泌を高め、ビタミンEは血流を整えることで痛みを和らげる作用があるといわれています。

これらを多く含んでいる食品は、大豆などの豆類、野菜、玄米、発酵食品です。

(5)炎症を緩和させる生姜やニンニク

生姜やターメリック、ニンニクなどは、炎症を激化させる方向に作用する物質「プロスタグランジン」や「ロイコトリエン」の分泌を抑えます。

(6)体を温める食品を心がける

関節の痛みが起きるのは、「血液をもっと流して欲しい」という体の反応でもあります。そのため、体全体を温めて血流を整えていきましょう。

レバー、牛肉、馬肉、アジ、イワシ、エビ

カボチャ、小松菜、玉ネギ、生姜、ニンニク、ネギ

玄米、もち米、インゲン豆

  • 肉、魚介類
  • 野菜
  • 豆、穀類

これらは体を温める食品ですので、カロリー過多に気をつけて積極的に摂るようにしましょう。

(7)骨を丈夫にする

関節の炎症があるために関節の骨密度が低下したり、痛みなどにより運動量が低下することによる骨粗鬆症を合併することがあります。

牛乳、チーズ、ヨーグルトなどの乳製品や豆腐、がんもどきなどの大豆製品やジャコ、小魚などのカルシウムを多く含む食事の摂取が重要なのは言うまでもありません。

サケ、ウナギ、青魚などのビタミンDや納豆、小松菜、ほうれん草などのビタミンKを多く含む食事を一緒に摂ることによって、カルシウムの吸収がよくなります。

(8)鉄欠乏にならない

慢性の炎症からくる鉄欠乏性貧血を合併することがしばしばあります。

豚レバーには多くの鉄分が含まれますが、赤身の肉、マグロ、イワシなどの魚類や大豆などの豆類にもヘム鉄が含まれます。肉や魚のタンパク質や新鮮な野菜、果物などと一緒に摂ると鉄分の吸収がよくなります。

(9)妊娠中のリウマチ患者の方は

妊娠を希望している方や妊娠中の方の場合には、リウマトレックスの内服は中止します。普段、葉酸拮抗薬であるリウマトレックスを内服している患者は葉酸の過剰摂取を注意されますが、葉酸の需要が増える妊娠初期には積極的に食べ物から摂取することをおすすめします。枝豆、アスパラガス、あさつき、ブロッコリーなどに多くの葉酸が含まれます。

関節リウマチにはバランスのよい食事を

関節リウマチにはバランスのよい食事が大事です。具体的には下記のようなポイントがあります。

主食・主菜・副菜を意識する

バランスのよい食事とは簡単に言うと主食・主菜・副菜を意識した食事のことです。ご飯をはじめとする主食、肉や魚を中心とする主菜、野菜類を中心とする副菜と、献立にも気をつけるようにしましょう。これによってバランスの取れた栄養を摂取できるようになりやすいです。

一日のカロリー摂取量を意識する

一日の摂取カロリーは個人によって異なります。自分が守るべきカロリー摂取量について医師に聞いておき、それを目安に献立を立てるようにするとよいでしょう。

食べてはいけないものはない

関節リウマチでの食事管理では、基本的に食べられないという制限がありません。気をつけるべきは体重が増えすぎたりすることです。また、治療薬を服用している場合は、飲みあわせにも注意をする必要があります。これらも医師に相談して確認を取るとよいでしょう。

バランスのよい食事をしましょう

関節リウマチによいとされる栄養や食品、食事の方法についてみてきました。医師の指導の下に、バランスのよい食事を心がけて、負担が少なくなるようにしてください。

この病気・症状の初診に向いている科 リウマチ科