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PMS(生理・月経前症候群)の診断について

更新日:2017/08/21 公開日:2015/12/15

PMS・PMDDの改善方法・対処法

PMSの症状の現れ方には個人差があります。人によって症状が異なるPMSは、どのように診断されるのでしょうか。現在用いられている診断基準や、診断やセルフケアに役立つ「PMSメモリー」についてドクター監修のもと解説します。

人により症状が大きく異なるPMS(月経前症候群)。その診断方法について解説します。

PMSの定義

日本産科婦人科学会産婦人科用語集によると、PMSは「月経前3~10日の間続く精神的あるいは身体的症状で、月経発来とともに減退ないし消失するもの」と定義されています。

PMSの診断

PMSの定義や発症頻度、治療法は、欧米と日本では異なりますが、PMSの診断に関しては、産婦人科診療ガイドラインでは米国産婦人科学会(ACOG:American College of Obstetrics and Gynecology)の診断基準を用いるとしています。

米国産婦人科学会の診断基準では、PMSの症状を「身体症状」と「精神症状」に分類し、少なくとも2周期以上にわたり症状の周期的な変動が見られ、月経5~10日目の症状に比べて月経前の症状の方が3割以上強い場合はPMSとして扱うべきであるとしています。

ACOGによるPMSの診断基準(参照元:公益社団法人日本産科婦人科学会)

(1)過去3回の月経周期において、月経前の5日間に以下の身体症状または精神症状の少なくとも1つが存在する

<情緒的>

・抑うつ

・怒りの爆発

・イラ立ち

・不安

・混乱

・社会からの引きこもり

<身体的>

・乳房圧痛

・腹部膨満感

・頭痛

・四肢のむくみ

(2)これらの症状は月経開始後4日以内に軽快し、13日目まで再発しない

(3)これらの症状は薬物療法、ホルモン内服、薬物あるいはアルコール使用によるものではない

(4)少なくとも過去2周期にわたって同じ症状が同時期に出現している

(※この項目に関しては、本来のACOGのものから、わかりやすく意訳しております)

(5)社会的あるいは経済的能力のはっきりした障害が認められる

これら5つの条件に当てはまる場合は、PMSと診断できますが、必ずしもすべてに当てはまらなくてもPMSとしての治療は可能です。

PMSメモリー

また、診断の際にもっとも重要視されるのが月経周期とともに症状を記載した記録です。

症状や基礎体温を記載する「PMSメモリー」が有用とされ、活用されています。

PMSメモリーには、PMSの代表的な52の症状がリスト化されて記載されており、このような症状のうち、どれがいつ頃から現れ、いつ頃治まっていくかなどを記録していきます。

症状の種類や症状の現れ方の記録を3周期ほどつけてみると、医師も状態を把握しやすく、また、本人もどの時期にどういった症状が出やすいのかが見えてくるため、セルフケアの手がかりになります。

PMSの鑑別診断

PMSでは、うつ病に似た症状が現れるケースがあります。

PMSの診断においては、PMSと、うつ病や気分変調性障害不安障害、甲状腺機能低下症を鑑別することも重要になります。

その鑑別診断のためにも、PMSメモリーのような症状や状態の記録は必要です。

もし、うつ病の疑いや自殺願望などがある場合は、婦人科ではなく精神科で治療を受ける必要があります。

この病気・症状の初診に向いている科 婦人科

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