風疹(ふうしん)の流行原因と感染経路・妊婦が注意すべき理由

更新日:2016/12/15 公開日:2016/01/27

風疹(ふうしん)の原因・症状

風疹(ふうしん)は、日本では、いまだに数年おきに流行する傾向がある病気です。なぜ風疹は流行するのでしょうか。風疹が流行する原因や感染経路のほか、特に妊娠中の女性が風疹に感染する影響を、ドクター監修のもと解説します。

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風疹(ふうしん)とは、一体どのような病気なのでしょうか。今回は、その原因についてお話していきます。

風疹(ふうしん)とは

風疹(ふうしん)は、発熱、発疹、リンパの腫れなど、「はしか(麻疹)」によく似た症状が出る病気です。ただし、はしかほど重症にならず、熱や発疹も3〜5日程度で治まることから、「3日はしか」とも呼ばれています。

日本では、例年風疹の発病率が、春から初夏にかけて上昇し、数年間隔で大流行しやすい傾向にあります。最近、大流行したのは2013年のこと。厚生労働省に報告のあった風疹患者数は、2011年が378人、2012年が2,386人でしたが、2013年は14,344人にも達しました。

風疹というと、子供がかかる病気だと思われがちでが、近年は、成人に急増しており、2013年も、感染者の約9割を成人が占めました。その原因は、予防接種を受けていない人が、成人に多いからです。

というのも、現在では、幼児期に医療機関で、風疹・はしかの混合ワクチンを定期接種として受ける機会が2回ありますが、風疹の予防接種制度が開始された1972年8月〜1995年3月までは、中学生の女子だけが対象でした。このため、1979年4月1日以前生まれの男性は、風疹の予防接種を受ける機会が1度もなかったのです。

また、現在の制度になるまでに、接種対象者や接種回数などが何度か変更された影響で、1979年4月2日〜1995年4月1日生まれの男女も、ワクチンの接種率が低いことがわかっています。

風疹(ふうしん)の感染経路

風疹は、「風疹ウイルス」に感染することで発症します。風疹ウイルスは、人から人にしかうつらず、「飛沫感染」するウイルスです。

飛沫感染とは、感染した人の咳やくしゃみによって、ウイルスを含んだ飛沫(細かい水滴)が周囲に飛び散り、それを健康な人が鼻や口から吸い込むことによって起こる感染のことです。飛沫の到達範囲は、1〜2mくらいといわれています。

ただし風疹の症状は、ウイルスに感染してすぐではなく、2〜3週間ほどの潜伏期間を経てから現れるので、潜伏期間中に人にうつしてしまうことも少なくありません。

風疹ウイルスは、はしかや水ぼうそうのウイルスほど感染力が強いわけではありませんが、それでも、インフルエンザの2〜4倍の感染力を持っており、風疹の免疫がない人の中に風疹患者が1人いると、5〜7人にうつす可能性があるとされています。ただし、ウイルスに感染しても、症状が現れない「不顕性感染」の人も15〜30%はいます。

また、まれに2回感染する人もいますが、通常は一度ウイルスに感染すると、免疫がつくられるので、二度と風疹に感染することがないとされます。免疫は、不顕性感染でもつくられます。

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