はしか(麻疹)の診断、治療方法

更新日:2016/12/09 公開日:2016/01/09

はしか(麻疹)の治療と予防

はしかになると、まず、風邪に似た症状が現れますが、病院では、どのようにしてはしかの診断を下すのでしょうか。今回は、はしかの診断方法や病院での治療法、家庭でのホームケアなどについてご紹介していきます。

はしかの診断方法と治療方法を見ていきましょう。

はしか(麻疹)の診断方法

はしかになると、38度前後の発熱、咳、くしゃみ、鼻水、結膜充血などが現れ、その後、口の中の粘膜に白い小さな斑点(コプリック斑)が出ます。その後、一旦解熱するものの、すぐに39度前後の高熱になり、赤い小さな発疹が全身に広がるのが特徴です。

日本では従来、こうした症状だけで、はしかを診断していました。しかし、感染者の中には、「修飾麻疹」など、典型的な症状が現れない例も存在します。修飾麻疹とは、ワクチン接種などによって、ある程度の免疫を獲得しているものの、免疫が不完全であるため、はしかウイルスに弱く感染した状態のことです。このような場合、高熱が見られなかったり、潜伏期間が通常より長かったり、コプリック班が出ない、といったケースがあります。はしかに見られる合併症も少なく、経過も短いために他の病気と間違って診断されることもあります。

そこで、最近では、はしかの診断に対して、ウイルス学的な検査診断が必要だと考えられるようになりました。

検査診断の方法のひとつは、急性期(症状が急激に現れる時期)に血液検査をして、「IgM抗体」というウイルス感染後に上昇する抗体の存在を証明することです。また、急性期の血液や咽頭ぬぐい液、尿から、はしかウイルスを分離したり、はしかウイルスの遺伝子を検出したりすることでも診断可能です。

これらの検査は、全国の地方衛生研究所(地研)で実施されており、はしかの可能性がある場合は、保健所を通して地研に臨床検体が送られます。また、はしか特有の臨床症状で、はしかの届出を出すこともできます。

はしか(麻疹)の治療方法

はしかそのものを治す特効薬は存在しません。このため治療は、高熱に対しては「解熱剤」、咳には「咳止め薬」といったように、症状に合わせた対症療法が基本です。

また、はしかにかかると、全身の抵抗力が一時的に下がるので、細菌などに感染して、合併症にかかりやすくなります。こうした細菌による二次感染に対しては、「抗菌薬」が用いられます。

はしかにかかったときのホームケア

はしかと診断されたら、周りの人にうつさないためにも、自宅で安静に過ごしましょう。

また、高熱で、脱水症状を起こしやすくなるので、水分はこまめに補給します。頭を氷枕などで冷やすと、熱が楽になるでしょう。ただし、悪寒がするときは、発熱によって、ウイルスに対抗している場合があるので、しっかり保温します。

昔から「はしかは風に当てず温めろ」というので、冷やしてはいけないと思っている人もいるようですが、これは迷信です。室温は、暑くも寒くもない20〜25度くらいにし、時々換気をしましょう。さらに加湿をすれば、咳が楽になります。

高熱で体力を消耗しているので、入浴は避け、蒸しタオルなどで拭うだけに留めましょう。入浴は、熱が下がって咳も落ち着き、発疹が薄くなってきてから、体力の回復を見て行います。

解熱後3日くらいまでは感染力がありますので、保育園や学校などの集団生活は控え、家で過ごすようにしましょう。

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