夜尿症とは?おねしょと夜尿症の違い

更新日:2016/12/09

夜尿症の基礎知識

就寝時に膀胱が満杯になってもトイレに起きられず、布団の中で排尿をしてしまうのが夜尿症ですが、子供のよくする「おねしょ」とは分けて考えられています。ここでは、ドクター監修のもと、夜尿症の概要やおねしょとの違いをご説明します。

寝ている間、無意識のうちに排尿してしまう夜尿症。おねしょとはどう違うのでしょうか。

夜尿症とおねしょの違い

夜尿症とおねしょの違いは年齢にあります。

1、2歳の小さな子供が寝ている間におしっこをしてしまうのは、あたり前とも言える自然なことです。これも夜尿とは言えるものですが、幼児期の夜尿は「おねしょ」と言われます。おねしょは、通常、年齢とともにその割合が減っていきます。赤ちゃんの頃は未熟であった排尿器官が成長し、膀胱に多くのおしっこが溜められるようになるからです。また、成長して睡眠のリズムが整ってくると、体内の水分を調節する抗利尿ホルモンが夜中に多く分泌されるようになり、夜中につくられるおしっこの量も減っていきます。そして5歳頃になると、朝までおしっこを我慢できる、夜中に尿意を感じて起きられるようになるなど、おねしょを卒業する子供が多くなってくるのです。

一方で、5歳を過ぎても夜尿が続く場合は「夜尿症」とされます。5歳以上の子供の頻繁な夜尿は、生活指導や薬での治療など早めに対策をした方がよいケースも多くあります。

夜尿症は頻度が高い病気

「夜尿症」というふうに「症」とつくと、体に異常がある珍しい病気のように思えて不安になってしまう方もいるかもしれません。しかし、実は夜尿症は決して珍しいものではないのです。

夜尿症の患者数は、5、6歳の小学校に上がる前の時期で約15%、小学校1~3年生までで約10%、小学校卒業までで約5%とされています。つまり、小学校高学年でも、1クラスに成長とともに患者数は減り、ほとんどは成人するまでに治りますが、中には成人になっても見られることもあります。

夜尿症は放置されやすい

夜尿症はそれ自体が「痛い」「かゆい」といった身体的な影響があるものではないため、放置されることも多くあります。実際、放っておいても小学校卒業までに大半の子供が完治します。しかし、夜尿症があまり長引くと、子供の自尊心が傷ついてしまうことが考えられます。学年が上がっていき、周囲の友達はもうトイレの失敗などしていないというのに、本人だけ夜中のおむつが欠かせない状態を想像するとどうでしょうか。子供が「自分は周囲より劣っている」と思い込んでしまうことによる劣等感が自信のなさに繋がり、ものごとにチャレンジする意欲を減退させることになりかねません。さらに、こういったストレスが夜尿症を長引かせてしまう原因になることもあります。

夜尿症は、早めに適切な治療を受けることで放っておくよりも早く完治することが期待できます。まずはかかりつけの小児科医に相談してみましょう。

この病気・症状の初診に向いている科 小児科