盲腸(急性虫垂炎)の初期症状とは?

更新日:2016/12/09 公開日:2016/02/23

盲腸の基礎知識

盲腸(急性虫垂炎)の初期症状には、どのようなものがみられるのでしょうか。早期発見、早期治療がとても大切である盲腸(急性虫垂炎)について、ドクター監修のもと、初期症状と治療の重要性について解説していきます。

胃が痛い女性

「盲腸」とは俗称で、正式には「急性虫垂炎(きゅうせいちゅうすいえん)」と呼ばれる病気です。盲腸発症時の初期症状について紹介します。

盲腸(急性虫垂炎)は3段階に分かれる

盲腸は病理医学的に3段階に分けられます。

(1)カタル性虫垂炎

盲腸の初期段階で、炎症の程度が一番軽い状態です。この段階では、抗生物質の投与による治療も可能です。

(2)蜂窩織炎性(ほうかしきえんせい)虫垂炎

虫垂の中に膿がたまっている状態です。放置すると虫垂の壁に孔(あな)があき、病状はさらに悪化します。この段階では、投薬による治療は行えず、虫垂切除手術を行います。

(3)壊疽性(えそせい)虫垂炎

炎症がかなり進行し、3段階のうちでもっとも深刻な状態です。虫垂組織が壊死し、虫垂の壁に孔があいているため、腹膜炎や膿瘍(のうよう)を合併することがあります。敗血症になり死に至るケースもあるため、早急に手術する必要があります。

発症初期にあらわれる3大症状

「腹痛」「嘔吐」「発熱」が盲腸の3大初期症状です。

初期症状として多いのは、上腹部またはヘソ周辺の腹痛です。腹痛は時間の経過とともに右下腹部へと移動していきます。吐き気・嘔吐はこの経過中に起こります。

発熱は初期段階から起こることはめったにありませんが、炎症性疾患のため必ずともないます。ただし、発熱といっても程度は軽く、37〜38℃くらいのことがほとんどです。

早期発見が分かれ道!診断の遅れは命とりになることも

盲腸は、時間とともにどんどん悪化していく病気です。発症初期は炎症が軽い状態ですが、進行すると腹膜炎を併発する場合も。症状が出始めてから24時間前後に、その危険性は高まります。腹膜炎を併発すると命に関わることもあるため、初期段階での発見・早期治療が重要です。

しかし、盲腸と似た症状が出る病気はとても多く、症状の経過も個人によって違いがあるため、診断が難しいとされています。たとえば「感染性胃腸炎」でも、発熱や腹痛、嘔吐といった症状があらわれます。そのときに判断のポイントとなるのが「激しい下痢があるかどうか」です。感染性胃腸炎は激しい下痢をともなう病気ですが、盲腸が下痢を引き起こすことは滅多にありません。あったとしても軽度であることが一般的です。

下痢のない腹痛が続く時は、盲腸の可能性があります。安易に自己判断で放置せず、医師の診察を受けるようにしましょう。

この病気・症状の初診に向いている科 消化器科