茶色い尿が出たときに考えられる原因は?

更新日:2016/12/09

尿の色・濁り

茶色の尿が出てしまったら何かの病気なのでしょうか? 尿の色は尿路の炎症や食べ物でも変化しますが、中には特殊な病気が原因の場合もあります。尿の色が茶色い場合の原因を、ドクター監修の記事で詳しくお伝えします。

尿の色変化の理由と、茶色い尿が出た場合の原因について解説します。

健康状態で尿の色は変化する

健康な時の尿は、通常、透明から薄い黄色をしています。尿は腎臓で血液をろ過して作られていますが、体内で産生された老廃物を排出し、体内の水分量を一定に保つという大切な働きがあります。

体液の濃さを一定に保つため、腎臓が尿量を調節します。体内の水分が多いときは尿が増えて色が薄くなり、水分が少なければ尿量が減って濃い色になります。また、健康状態や食べ物、飲んだ薬などの影響でも尿の色は変化します。

一時的であれば心配ないケースもある

尿の色がいつもより濃い場合や茶色がかった色が出ると驚くかもしれませんが、心配ないケースもあります。

汗をたくさんかくなどして身体が脱水気味になっているときは、尿は濃縮されるので濃黄色や茶色になることがあります。激しい運動をした後は、筋肉や赤血球が壊されることでヘモグロビンやミオグロビンなどの色素が尿に混ざり、尿が褐色または赤色になることがあります。また、激しい運動によって膀胱や尿道が傷つくことで、血液が混ざり褐色の尿が出ることもあります。

薬による影響もあります。たとえば、下剤(センナ、センノシドなど)や糖尿病薬(エパルレスタット)では尿が黄褐色~赤色になり、止血剤(カルバゾクロム)では茶色~黄褐色に変化することがあります。

このほかに、食料品の色素によっても変わることがあります。これらのケースで尿の色が変化した場合は、一時的であればさほど心配はないでしょう。

茶色い尿が続く場合は健康状態に問題がある場合も

色の濃い尿や茶色い尿が長期間続く場合は病気が、原因かもしれないので注意が必要です。疑いのある病気は、溶血性貧血、横紋筋融解(おうもんきんゆうかい)、ポルフィリン症です。

溶血性貧血とは、赤血球の寿命が短くなることで起きる貧血のことです。壊れたヘモグロビンが処理されるとビリルビンという物質ができ、これが尿中に漏れ出すことで茶褐色の尿となります。原因はさまざまで、まれな病気です。

横紋筋融解は、横紋筋という筋肉細胞の一部が死に、血液中に流れ込みます。尿の色は褐色になります。横紋筋融解は、医薬品の副作用、激しい運動、外傷などで起こるとされています。

ポルフィリン症は、赤血球中の酸素を運ぶ「ヘモグロビン」というタンパク質を構成する「ヘム」という物質の合成経路に異常が起こります。ポルフィリン症によって、尿中にポルフォビリノーゲンが排泄されるため、尿が褐色になります。

ほかにも、腎盂・尿管・膀胱などで出血があり、これが一度コアグラ(塊)となって、ふたたび溶け出した場合、茶色の尿になることがあります。出血で一番怖いのは癌です。

尿は健康状態を現す大切なバロメーターです。異変がある場合や心配な場合は主治医や専門医への相談をおすすめします。

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