敗血症の重篤な状態…敗血症性ショックとは

更新日:2016/12/09 公開日:2016/03/30

敗血症の基礎知識

敗血症が重症化すると、適切な治療をしたにもかかわらず、命の危険をともなうほどの血圧低下が見られることがあります。この状態を敗血症性ショックと言います。ここでは、敗血症性ショックとその治療、そして予後について解説します。

丸茂恒二先生

この記事の監修ドクター

丸茂医院 院長
丸茂恒二先生

敗血症にはいくつかの段階があります。臓器障害をともなうと重症敗血症、そして血圧低下の状態が長く続いた場合を敗血症性ショックと言います。ここでは敗血症性ショックについて解説します。

敗血症性ショックとは

敗血症が重症化すると、重症敗血症、さらに敗血症性ショックなどに進行します。重症敗血症とは、敗血症に臓器の機能障害をともなう状態のことで、循環器不全、腎不全などが見られます。

重症敗血症の中でも、適切な輸液療法を行っても血圧が低下した状態が続き、血圧を上げる薬(昇圧薬)が必要な状態を敗血症性ショックと呼びます。この血圧の低下は命の危険をともなうものです。

病気や怪我などで大量に出血した場合に輸血をするといった行為も、輸液治療のひとつです。敗血症では血管の収縮機能が失われ、血管拡張性ショックに陥ります。これを防ぐために輸液療法を行います。ところが敗血症性ショックではこの輸液治療を行っても血圧が低下するため、昇圧剤が必要になるのです。

敗血症性ショックの主な症状は?

敗血症性ショックでは、さまざまな症状が見られます。敗血症の発熱、呼吸・脈拍の増加に加え、尿の量が減る、意識レベルが低下する、などです。敗血症性ショックの初期では、手足が温かくなり、血圧が低下します(ウォームショック)。その後、手足が冷たくなり、心拍数が低下し、循環器不全になります(コールドショック)。これらは命にかかわるほど危険な状態になると現れる症状です。

敗血症性ショックの治療と予後

通常の敗血症の治療では、抗菌薬投与前に原因となる病原体を調べるために、さまざまな検体の培養検査を実施します。重症化した敗血症性ショックの症状が見られる場合は、通常の敗血症に比べ血圧が低下しているため、輸液療法とともに昇圧薬の投与も行われます。敗血症は非常に進行が早いため、投薬治療は血液培養検査の結果を待たず、問診から得た情報から判断し、広範囲の症状に効果のある数種類の投薬治療を行います。その後、結果がわかり次第、もっとも効果のある薬に切り替えていきます。

敗血症性ショックと判断されたら、集中治療室での治療が必須となります。その他、状況にあわせて人工呼吸管理、血糖値のコントロールなどを検討し、必要に応じて実施されます。

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